挫けない、新年の挨拶。

3・11をキッカケに知った学者さん3人。まず、高木仁三郎さんは、脱原発市民運動を始め志半ばで倒れた科学者でした。
小出裕章さんは、学生時代東北大学女川原発が都会ではなく過疎地で建設されることから疑問を抱き脱原発学生運動から、脱原発を目指す原子力科学者になることを志し、それを貫き通している科学者です。
そして、3人目は飯田哲也さん。明るく脱原発の可能性を「原発が無くても電気は足ります」と明快に解説されるのをモーニングバードの「そもそも総研」で知って、半信半疑、本を読んだりして、北欧の脱原発先進国の経験から学び日本の脱原発を確信しての明るさだと知りました。その後は大阪府市エネルギー戦略会議と、少しでも脱原発の可能性がある所、果敢に乗り出して行かれるのをリアルタイムで見てきました。
山口の実家に戻られた古い友人Wさんを通して、山口県知事選に出られたのも、また昨年末は「未来の党」の立ち上げの際、嘉田代表の副代表に飯田さんがなっておられるのを知ったと思ったら、衆院議員選挙に山口で自民党の高村氏に挑戦されたのも知りました。そして、敗北、「未来」としても大敗、分裂、その後飯田氏がどうしておられるのか・・・つい先日おとじろうさんのブログで知ることに。
今年7月に行われる参院選には、脱原発の政党はやはりオリーブの木構想で一致して自公に挑まなければ、また失敗ということになるのでは…と心配しています。「未来」にも「生活」にも、ともに脱原発の意志ある人々の支持を集めて大きくなってほしいと思っています。
そこで、おとじろうさんのブログで知った飯田哲也さんの新年の挨拶をソックリ貼り付けます。また「生活の党」の25日の党大会では小沢一郎氏が党代表に選出されたそうです。(小沢氏については「日本がアブナイ!」さんの長文のコチラを:<小沢&「生活の党」の再出発に思うこと&小沢は、前面に出て語るべし!>(http://mewrun7.exblog.jp/19685932/
では、飯田哲也氏の新年のご挨拶を。おとじろうさんは「赤字は共感したところ」と書いておられます。私も同じ気持ちですのでそのまま写しました。同じ山口出身の幕末の志士・吉田松陰先生の言葉も赤字で引用されています。吉田松陰さん、NHK大河ドラマ「八重の桜」では来週消えてしまいそうですが、明治維新の出発はこの人からともいえる熱血の変革の人です。郷里を同じくするこの人の志、安倍総理よりは飯田氏の方が受け継いでおられるようです。その飯田氏、ご挨拶の中でも昨年末の衆院選挙結果、自民党原発推進も国民の信頼を得ているわけではないと改めて数字で確認です。青字by蛙です。それでは引用です:

一陽来復



皆さまには健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年は、社会的にも個人的にも激動の年となりました。



 今回、誕生した安倍晋三首相が率いる新政権は、「浦島太郎の玉手箱政権」(浜矩子同志社大大学院教授)と喩えられるとおり、原発事故に代表される自らの失政も反省しないまま、旧い時代遅れの考えで、原発推進政策や電力独占への回帰、バラマキの公共事業などへと進もうとしています。「民主党への失望」のあまり、国民は、とんでもない時代錯誤の政治を表舞台に引きずり出してしまいました。ここは「失われた二〇年」が「三〇年」とならない踏ん張りが必要と思われます。



 議席数では圧勝した自民党は、さっそく「民意を得た」とばかりに、原発ゼロの方針を見直し、上関原発山口県)をはじめとする原発新増設の推進や核燃料サイクル推進へと、三・一一原発事故がなかったかのごとく、先祖返りの政策を打ち出しています。原子力ムラを生み出した自民党の、そして安倍新政権のこの無責任な政治を一つひとつ記録と記憶に刻んでゆくこととしましょう。


 そもそも、自民党原発推進も、けっして国民の信任を受けたわけではありません自民党の得票数は、小選挙区でも比例区でも前回の衆議院選挙から減らしています。国民は民主党に失望すると同時に、政治そのものに失望した結果、棄権と第三極に票が別れたところに小選挙区制度のおかげで「議席数」という漁夫の利を得たのが自民党なのです。また、選挙中は原発に関する争点隠しを図り、終わるやいなや原発推進政策を剥き出しするというのは、それこそ不正義な姿勢であり、国民と福島への背信といえるでしょう(注) 。



 個人的にも、ジェットコースターのような激動の年でした。朝日新聞beの「フロントランナー」(二〇一二年五月一八日)やアエラ「現代の肖像ー政治家である前に革命家」(二〇一二年一〇月七日号)に取り上げられる一方で、半年の間に自ら山口県知事選挙を闘い、そしてまた、「脱原発と中道リベラル」を繋ぐオリーブの木となる政党の立ち上げという二度の挑戦を行い、いずれも厳しい結果に終わりました。これらすべてを自ら引き受けて反省と今後の糧としつつも、同時に、それらの挑戦に寄せられた期待の大きさも、これからの民意の潜在的な可能性と受け止め「次の一手」へと進んでまいります。




 新政権がどこに向かおうとも、時代は分散型・分権型へと大きく転換しつつあります。中でもエネルギーの地域分散化・分権化こそ、本物の改革と本当の豊かさへの入り口となります
。それを山口から、福島から、そして日本中で、一つひとつ実現してゆくことが今年の主題です。



  まず、1月からアブダビで開催される世界自然エネルギー国際会議で、世界のビジョナリー100名以上の英知を集約した「自然エネルギー未来展望」を公表します。いかに新しい世界の展望が開かれているのか、いかに日本が遅れているのかを明らかにします二月には、山口にて「世界コミュニティパワー国際会議」を主催します。中央独占型のエネルギー社会から地域自立型のエネルギー社会へと軸を立ち上げます。さらに、長野や会津、世田谷、小田原、宝塚、山口など全国各地で澎湃と立ち上がりつつ地域電力会社や市民電力会社を繋いでゆき、エネルギー革命への火の手を挙げて参ります。



 夜明け前が最も暗いと言います。大きな時代の転換期にあって、もはや後戻りすることはありません。いかに自民党が過去に戻そうとしても、時の理があり、ものの道理があるかぎり、変革は必然です。夢は諦めないかぎり必ず叶います

 今年も夢を追い、一歩ずつ着実に歩んで参ります。
  

  夢なき者に成功なし (松陰)



本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。



(注)
自民党は、小選挙区(前回2730万票→今回2560万票)でも比例区(前回1890万票→今回1660万票)でも、前回の衆議院選挙から減らしています


自民党の減った230万票と民主党がおよそ2000万票(比例で前回2980万票→今回960万票)と大きく減らした票は、棄権(およそ1000万票)と第三極の政党(維新、みんな、未来)へと分散したというのが実態です。


また、原発推進政党(自民+維新)の2890万票に対して、脱原発政党(民主+公明+みんな+未来+社民+共産)は3050万票と、やはり国民は「脱原発」を選んだと見るべきでしょう。

◎引用元は、「おとじろうとらいるのひび」さんのコチラ「飯田哲也さんの新年のご挨拶」:http://blog.rairu.com/?eid=995
(写真、今朝は昨日より降った雪。サンルームのアンティークステンドグラス越しの日差しは春。)