「効果のない除染」と「虎の尾」を踏んだ橋下さん?

金曜日の7時台のNHKニュース、慌てて写真を2枚だけ撮りました。除染が効果が無いというのは、もうずぅ〜〜と以前、小出裕章さんが<「除染は移染」で問題の解決にはならない>と言っておられたことが今頃!!です。
もう除染はダメと結論を出して移住を、と仰っている方が。もんじゅといい、もう2年も経過しているのに、諦めが悪いでは済まない問題。早く結論を出して救済のためのお金と時間を無駄にしないでほしいです。


橋下徹日本維新の会共同代表の発言が止まりません。18日の「天木直人のブログ」(http://www.amakiblog.com/archives/2013/05/18/#002585)では、「止まらない橋下暴言の唯一の効用」として少しひねった見方をされていますので引用してみます:

止まらない橋下暴言の唯一の効用
 
 橋下暴言に対する批判一色である。

 勿論私も真っ先にその暴言を批判した一人だ。

 しかし、ここまで皆が橋下暴言を批判するようになると、一つぐらい橋下暴言の効用を考えてみたくなる。


 「ショッキングな発言をする政治家はどこにでもいる。だが、それが積み重なると、日本の国益を傷つける・・・」

 こういう言葉で米外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員が、ついに橋下暴言が米国議会を怒らせて、日本のTPP参加にまで影響を与えるだろうと言い出した(5月18日日経)。

 就任したばかりのサキ米国務省報道官は橋下発言をOUTRAGEOUS(「常軌を逸した」by蛙)という激しい言葉まで使って批判した。


 ついに橋下発言が日米同盟関係にまで悪影響を及ぼし始めたのだ。

 それにも関わらず橋下氏の反論は止まない。

 それどころか逆に反発する米国の偽善振りを批判する始末だ。

 これは日本の国益を巻き込んだ自爆テロのような言動である。

 そして繰り返すように慰安婦問題で何を言っても弁解の余地はない。

 非難に油を注ぐだけだ。

 「日本維新の会」もろとも自滅するだけだ。

 
どうせ自爆テロで終るなら、最後にひとつだけ暴言の効用を残して政治の舞台から退場する事を私は橋下氏にすすめたい。

 それは何か。

 この際徹底的に米国の欺瞞を批判するのだ。ヤンキー・ゴー・ホームと叫ぶのだ。身勝手な米国に自らの信念を曲げてでも従属するしかない腰抜け安部首相を非難するのだ。

 米国を怒らせたら政治家はつとまらない。 米国に逆らった首相は短命に終る。 命まで狙われかねない。 そう皆が思い、だから米国批判はタブーだった。 そんなタブーを打ち破って、米国と本気で喧嘩してもどうということはない、と証明して見せたらいい。

 橋下自爆テロ暴言の唯一の効用は、米国を怒らせるタブーを破って米国に非を認めさせることである。対米自立の道を拓くことである。 面白くなってきた(了)

◎天木氏は、本気でやれるものならアメリカ相手にトコトンやれ!とからかってるような、けし掛けてるような。
日経社説では、早々と16日の社説で、柔道の試合の審判で言うなら、「指導!」や「注意!」を与えています。ソックリ移してみます。

橋下氏への内外の厳しい視線

 判断力は政治家の重要な資質の一つである。何をいつどこで語るかが日々問われる存在だ。日本維新の会の共同代表である橋下徹大阪市長はその自覚に欠けていないか。自身の言葉が国内どころか海外でも波紋を広げているのはなぜかをよく考えてもらいたい。
 発端は旧日本軍の従軍慰安婦について「必要なのは誰だって解る」という発言だ。維新の石原慎太郎共同代表も「軍と売春はつきもの」と呼応した。
 性倫理は時代や国で異なるが、「精神的に高ぶっている集団を休息させる」ために女性を慰みものにしてよいはずがない。1981年発効の女子差別撤廃条約は女性の人身売買と売春の防止に1章を割く。日本も加盟国だ。 
 橋下氏の言うように他国にも同じような過去があったとしても、それで日本の慰安婦問題が許容されるわけではない。
 元慰安婦への謝罪と賠償を求める韓国は猛反発している。日韓が相次ぎ政権交代したのにいまだ開けない首脳会談をさらに遠のかせた。東アジアの安定に逆効果でしかない。
 周辺国以外の目も厳しい。橋下氏は沖縄の米軍司令官に米兵犯罪を減らす一策として「風俗業の活用」を進言したそうだ。
 米国防総省報道官は米軍が買春を推奨しないのは「言うまでもない」と不快感を示した。人権に敏感な米欧メディアは「有力首相候補が性奴隷は必要と発言」(米AP通信)と批判的に報じた。
 騒ぎがさらに大きくなれば安倍晋三首相の「侵略の定義は定まっていない」などの発言も一体として扱われかねない。米国内の知日派は「日本異質論を誘発する」と懸念する。このままでは日本の国益を損なうおそれがある
 上手の手から水が漏れるということわざがある。地盤や資金力のなさを言葉の力で補って野党第2党の党首になった橋下氏に「自分ならば誰でも説得できる」との過信はなかったか。謙虚さも政治家の大事な資質である。 

 ◎そして、天木氏が記事の中で触れておられる18日の記事がコチラの写真です→
アメリカの外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員を担ぎ出して、TPP参加が出来なくなる、←日米同盟にヒビが入ると、「注意」は「警告!」に変わっています。
写真に写っていない部分、「日本政府はどう対応すべきか?」に対してスミス氏は「菅官房長官は安倍政権が95年の『村山談話』や『河野談話』を見直す考えはないとくり返している。こうした発言は米政府・議会にとって安心材料となるだろう」と修正路線にOKを出して、「中国や韓国の批判が日本人にフラストレーションを与えてもいるが、そのフラストレーションが歴史問題への配慮のない反応となってはいけない」とくぎを刺しています。

 「米国を怒らせたら政治家はつとまらない。米国に逆らった首相は短命に終る。命まで狙われかねない。そう皆が思い、だから米国批判はタブーだった」と天木氏が書いておられるように、アメリカの占領時代と沖縄での米軍批判を始めた橋下氏は『虎の尾を踏んだ』ことに? アメリカにやられる前に日本から圧力がかかりそう。それに橋下さんのことですから一夜明ければコロッと変わるということも。「面白くなってきた」では済まないような気もしますが、今後の成り行きに注目です。
◎ついでに「天木直人のブログ」のこの記事の前日は「中曽根大勲位慰安所建設に関わっていたという仰天疑惑」(http://www.amakiblog.com/archives/2013/05/17/#002584