◎<核のごみ>「回収可能性」明記 経産省が基本方針改定案(引用元:http://news.yahoo.co.jp/pickup/6149956)
<核のごみ>「回収可能性」明記 経産省が基本方針改定案
経済産業省は17日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定手順などを検討する作業部会(委員長・増田寛也元総務相)を開き、核のごみを地中深く処分した後でも将来世代が回収し、処理方法を決定できることなどを盛り込んだ基本方針の改定案を示した。核のごみの「回収可能性」を法律で明記するのは初めて。(毎日新聞)
◎火曜か水曜日の民放のニュースで、最近めったに聞かない筋の通ったお話を耳にしました。メモ代わりにカメラと思ったのですが間に合わず、新聞に載るだろうと夕刊、朝刊探してみましたがトンと見当たらず、ネットで探してみました。テレビで聞いたのは、この会議後の日本学術会議のメンバーの方のお話でした。以下の内容です。引用元は:http://www.47news.jp/47topics/e/262042.php
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【核のごみ対策】 原発再稼働の条件に 日本学術会議が国に提言へ 「将来世代に無責任」
学術の立場から国に政策提言など行う日本学術会議( 大西隆 (おおにし・たかし) 会長)が、原発から出る「核のごみ」対策を政府と電力会社が明確化することを原発再稼働の条件にすべきだとする政策提言案をまとめたことが14日、分かった。17日に同会議の検討委員会で議論し、3月にも正式に 公表する予定で、世論形成や国の政策に一定の影響を与えそうだ 。
学術会議は2012年にも「核のごみ」政策の抜本的見直しを提言しており、あらためて政府に改善を促す異例の対応。 高レベル放射性廃棄物 の処分問題に進展がないまま再稼働を進める国の姿勢を「将来世代に対する無責任」と批判しており、新増設も容認できないと強調している。
政策提言案は「国、電力会社、科学者に対する国民の信頼は東京電力福島第1原発事故で崩壊した状態で(核のごみの)最終処分地の決定は困難」と指摘。信頼回復や国民の合意形成、科学的知見を深めるため、地上の乾式貯蔵施設で原則50年間「暫定保管」することを提案した。次の世代に迷惑をかけないため、保管開始後30年をめどに処分地の決定が重要としている。
さらに負担の公平性の観点から「暫定保管の施設は原発立地以外での建設が望ましい」とし、各電力会社が責任を持って管内に最低1カ所、施設を確保する計画の作成を再稼働の条件として求めている。
また、合意形成のために市民も参加して議論を深める「核のごみ問題国民会議」を設置する必要性を強調。再稼働で生じる放射性廃棄物の抑制や上限設定など「総量管理」についても議論すべきだとしている。
国は現在、放射性廃棄物を地下深くに埋める「地層処分」を前提に「科学的な有望地」を提示した後、複数の候補地に調査受け入れを要請する方針だが、受け入れに前向きな自治体が見つかる見通しは立っていない。
(共同通信)
2015/02/15 17:21
◎昨日のMSNニュースでみつけた「お粗末もんじゅ」の記事をコピーしておきます。
あきらめが悪く税金の無駄使いですね。決断できない日本!
【若手記者が行く】「あなたたちは一体何をしているんだ!」
「もんじゅ」のお粗末さに文科省激怒 “運転解禁”遅れは自業自得…
産経新聞 16 時間前
(写真:© 産経新聞 提供 運転再開のめどがまったくたたない高速増殖原型炉もんじゅ=福井県敦賀市)
原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令を受けている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、またも安全に対する認識の甘さが浮き彫りになった。運営主体の「日本原子力研究開発機構」が昨年末、命令解除に向けた報告書を規制委に提出したが、未点検機器数の集計ミスが見つかった。それでも、“成果”を急ぐ原子力機構は3月末までの命令解除を目指す方針を貫くが、度重なる組織のお粗末ぶりに運転再開のめどさえも立たない。そんななか、トップの松浦祥次郎理事長は同月末に任期切れで退任、組織の存亡さえも危ぶまれている。(福井支局 矢田幸己)
文部官僚も「まさか…」命令解除は不可能に
「あなたたちは一体、何をしているんだ!」
未点検機器数の集計ミスが判明した1月中旬のある日、もんじゅ総合管理棟の一室で、報告を受けた文部科学省の加藤孝男・もんじゅ改革監の怒鳴り声が響いた。叱責を飛ばした相手は、原子力機構の幹部。室内にしばらく険悪な空気が流れた。
普段は温厚な人柄で知られる加藤氏がいらだつのも無理はなかった。
原子力機構を主管する文科省は、一昨年10月から始まったもんじゅの集中改革以来、改革期間が終了する今年3月末までの命令解除をともに目指して支援を惜しまなかった。しかし、今回の集計ミスが判明したことによって、同月末の命令解除は事実上、不可能になった。ある文科省関係者は「まさかとは思ったが…」と唇をかむ。
原子力機構は昨年12月下旬、命令解除に必要な報告書を規制委へ提出した。
それによると、点検間隔を見直して期限が超過した機器などを「未点検」と位置付けたうえで、「未点検状態の解消」を図るために、点検を実施するか、次回点検までに監視を強化する−などとしていた。これで規制当局の了承が得られれば、命令解除へ一定のめどが立つはずだった。しかし、今年1月28日に原子力機構が集計ミスを公表したことで、すべてが水の泡となってしまった。
断ち切れない悪循環も「自業自得」
実は、報告書提出までには、原子力機構内で迷走が続いていた。
当初は昨年11月中の提出を目指していたが、2度にわたって延期。担当者は「報告書に誤りがあっては元も子もない。最終チェック中だ」と提出が遅れた理由を説明していたが、その結果が今回の集計ミスでは目も当てられない。最終的に未点検機器数は約400点増え、6800点以上に上った。
いったい、なぜ原子力機構、ひいてはもんじゅで安全に関わる重大な問題が繰り返し発生するのか−。
ある関係者は「人手が足りていない。現場が疲弊しきっている」と苦しい内情を明かす。トラブルや組織の不祥事が相次ぎ、世論の厳しい風当たりにさらされる原子力機構は、改革に次ぐ改革を迫られている。対応に追われるなかで新たな問題が発生し、悪循環の無限ループに陥っているとの指摘もある。
しかし、そこに同情の余地はない。全ては原子力機構の自業自得でしかないからだ。一部では解体もささやかれているが、今年4月から新たな中長期計画が始まり、向こう7年間の経営方針が示されることになっている。
高齢でツートップ退任、「責任逃れ」の声も
そんなもんじゅ命令解除がおぼつかないなかで、改革の陣頭指揮にあたってきた松浦理事長が任期切れで組織を去る。「目はしょぼしょぼし、耳も聞こえづらくなってきた」
1月8日、地元・敦賀市にあいさつに訪れた松浦理事長は会見で、79歳という高齢を理由に今期限りで退任する考えを明らかにした。
松浦理事長は一昨年6月、もんじゅの点検放置問題を受けて引責辞任した前任の鈴木篤之氏から重責を引き継いだ。原子力機構の前身・日本原子力研究所の理事長や内閣府原子力安全委員会(当時)の委員長など要職を歴任した経験を買われた。
しかし、在職中は目立った成果も挙げられず、もんじゅの改革もいまだ途上だ。
松浦理事長はさらに会見で「もんじゅでは、『プロジェクトを何が何でも俺たちが仕上げる』という(職員たちの)意識が高くなかった」と、まるで他人事のような口ぶりで話していたのが印象的だった。
会見の様子を報道で知ったある電力会社の幹部は「なぜあんな発言をするのか理解に苦しむ。トップ自ら組織の欠陥を認めたようなものだ。われわれなら、絶対に止めさせる」と憤った口調で話す。改革の最中にありながら退任を口走ってしまう一種の“軽さ”に、トップとしての資質に疑問が残る。
また、松浦理事長と二人三脚で改革遂行に注力してきた敦賀事業本部長の斎藤伸三副理事長(74)も今年3月末で退任する意向だ。斎藤氏も旧原研の理事長を務めた経歴も持ち、同じく高齢が理由という。古巣組織が存亡のふちに追いやられるなかで、ツートップがそろって退任するのは「責任逃れ」と批判されても不思議ではない。文科省は、水面下で後任候補の人選を進めているという。
もんじゅは、発電しながら消費した以上の燃料を生み出す“夢の原子炉”といわれている。しかし、こうした失態が相次いだことで、たとえ禁止命令が解除されたとしても、再び重大な過ちを繰り返してしまう不安がつきまとう。それは、取り返しのつかない惨事を招く危険性さえもはらんでいるのは間違いない。
高速増殖原型炉「もんじゅ」
日本原子力研究開発機構の高速増殖炉。実用化に向け研究開発段階にある原型炉で、出力28万キロワット。発電しながら消費量以上の燃料プルトニウムを生成することができ、軽水炉での「プルサーマル」計画と同様に燃料の再利用を図る“夢の原型炉”とされている。しかし、水に触れると激しく燃焼するナトリウムを冷却材に使うなど管理が難しく、試験運転中の平成7年12月、配管の温度計が折れてナトリウムが漏れ、火災が発生する事故を起こした。22年に運転再開したが、同年の機器故障で停止中。日本原子力研究開発機構
高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の開発や放射性廃棄物の処分など、原子力にかかわる研究や技術開発を行う文部科学省所管の独立行政法人。平成17年、当時の日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が統合して発足した。本部は茨城県東海村。