「ソ連があった、あのとき(耕論)」から「ソ連が生まれ、消えたことの意味」と「沖縄基地意識に世代差」

 
 
 
 
 
 
 
NHKニュース
 
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福島第一原発 地盤凍らす液体の漏れ 配管結合部のずれが原因 #nhk_news
NHK福島第一原子力発電所の「汚染水」対策のひとつで、地下水が建屋などへ流入するのを抑えるために設置した「凍土壁」から、地盤を…

朝日新聞1月18日(火)のオピニオン頁の「耕論」はタイトルが「ソ連が生まれ、消えたことの意味」でした。書き手は三人、ロシア文学亀山郁夫さんと声優のロシア人ジェーニャさん、そして、元外務省の分析官だった佐藤優さん。ここでは佐藤優さんの論考を取り上げます。最初は書き移すつもりだったのでカラーペンで派手に線を引いてしまいました。写真で行けそうとなったら書き移すのが面倒になって写真にしました。カラーペンが邪魔ですが、悪しからず。

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◎私の場合、40歳を過ぎると自分の人生を振り返ってみることができるようになりました。そして時代と自分を結び付けて考えることもできるように。それまでは、自分は独りで選びとって生きてきたと思っていたことが、そうではなくて、自分を形作っていたものが実は家庭環境や教育や日本の歴史や文化や、それらが一体となった自分を取り巻く時代と切っても切り離せない関係にあることがやっと分かります。そして、物事の流れや因果関係も分かってくるように。

で、ソ連です。私のソ連と言うよりロシアに対するイメージは、亀山郁夫さんが書いておられることに近い、幾分、知らないが故の夢の国に近かったと思います。ロシア革命の美化、幻想。怖い国より文化や芸術への憧れ。岡田嘉子が国境を超えたときの勘違いと同じ。大正時代の知識人の男性がルパシカを着て夢見ていたような・・・ところがありました。それも私一人のことではなくて、ダークダックスが歌うロシア民謡が流行っていたこともありますし。そういう昔からの幻想が打ち砕かれたのがソ連崩壊でした。そういえば佐藤優著『自壊する帝国」も読みました。

佐藤優氏は、ソビエト連邦が誕生したことも、消滅したことも、資本主義を変容させるきっかけになったと書いています。

先ず、ソ連誕生は、労働者階級が資本家階級の世の中をひっくり返して「階級的な抑圧の無い社会が実現」したという「美しいイメージ」が流布されたことで、資本主義社会は「革命」を警戒して「福祉国家」を生んだ。それまでの資本主義はチャップリンの映画「モダン・タイムズ」にあるような労働者を機械の一部のように働かせ収奪するむき出しの資本主義。そして、そのソ連が消滅したことで、また資本主義を変質させた。今度は「革命を恐れなくても良い」となって、福祉国家の配慮を捨てて、新自由主義のむき出しの資本主義を突き進むことに。ソ連が消滅した今はブレーキを失った資本主義の時代ということに。以下、写真で記事を写したもので、記事を再現です:

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オピニオン&フォーラム ソ連があった、あの時 耕論

  史上初の社会主義国家・ソビエト連邦が1991年12月末に崩壊してから30年がたった貧困、そして格差。資本主義の問題が顕在化する今、ソ連が生まれ、消えたことの意味を再考したい

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消滅が呼んだ新自由主義 

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◎イギリスが「ゆりかごから墓場まで」の福祉国家政策を取ったのも、資本主義の先進国で共産主義革命を恐れたからだったということですし、今の新自由主義格差社会を生み、資本家が労働者を低賃金でこき使っているのも、資本の論理の一端なんだと思います。日本は政治が歪ですので、社会の対立を公平・公正に導こうという力が働かず、資本家は思いのままに労働組合まで懐柔してしまっています。歴史に学んで高福祉国家を築いた北欧のようにみんなが賢くならないと日本はダメになってしまいますね。

◎沖縄コザ市長選「年代別の投票先」(期日前投票分)

 
 
 
 
 
 
 
ひがしにし
 
@DohokuAsahikawa

◎日曜日の沖縄のコザ市長選。辺野古新基地に対してダンマリを貫いて意思表明をしなかった与党が推す現職の人物が市長に再選されました。辺野古の問題は既に民意は表明されているのに政府は無視して工事続行を強行しています。沖縄が日米関係の最前線のような役割を果たしてきた時代が終わったのかもしれません。沖縄や福島だけにガンバレと言って見物して居てはいけないということです。

今は、強いものがより強く、弱いものはより弱くの時代。世の中が変わるのは、虐げられた人が立ち上がる時代ではなくなって、弱い者同士の絆まで失わされた今は、恵まれた立場にいる者が、どれだけ虐げられたものや弱い立場の者への理解を示し、社会全体で解決していこう、みんなで幸せになろうと考えない限り、良くはならないと思います。日本人、もう少しマシかな~と思っていましたが、貧すれば鈍す、なのか。どこかで踏ん張ってる人たちが報われる社会が来てほしいと思っています。

朝日新聞昨日24日の夕刊社会面で「沖縄 基地意識に世代差」の記事。おやっ⁉と思ったのが『沖縄の経済は米軍基地が無いと成り立たない』という問いの回答です。(記者の質問に答えているのは和光大の米田幸弘准教授)

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――沖縄の若者が基地に容認的なのはなぜでしょう?

「統計的な手法で原因をさぐりました。複数の要因がありますが、基地意識の世代差に最も強く影響していたのは『沖縄の経済は米軍基地が無いと成り立たない』という認識の差でした。」

「『沖縄の経済は米軍基地が無いと成り立たない』という問いに、沖縄の18~34歳の53.3%が『そう思う』『ややそう思う』と答えました。65歳以上では逆に69.4%が『そう思わない』『あまりそう思わない』と答えています。

――実際には基地経済への依存率は、沖縄が復帰した1972年に15.5%だったものの、2018年度には5.1%でした

「現状の受け止め方をめぐって、こんなに世代の溝があることに驚きました」

「これは推測ですが、若い世代は、政府による沖縄振興予算も基地受け入れの『見返り』だとみなしているかもしれません。

――振興予算は沖縄が戦後27年にわたって米軍統治下に置かれたという歴史的事情や本土から遠い離島であるという地理的事情に基づくもので、基地政策とは本来関係ないはずです。

「上の世代から見れば『沖縄の歴史を分かっていない』などと言いたくなるかもしれません。でも大事なのは、そういう語り口を言ったにゃめて、沖縄の若い世代がどんな葛藤を感じているのか、意識の背後を考えることです。分断より相互理解を深めていくべきだと思います。     (聞き手、編集委員・谷津憲郎)

◎実際には依存率が5.1%なのに、では、なぜ、米軍基地がなくなれば沖縄経済は成り立たないと思ってしまっているのか?世代間の隔たりの原因は若い世代が生まれてこの方の日本の政治や教育、社会の在り方と関係があるように思います。