保存される一本松と「もんじゅ廃炉へ」(讀賣夕刊より)

昨日、ブログに「『奇跡の一本松』が切り倒される」と書いたのですが、昨日の讀賣夕刊の記事を読んでビックリ。
「切り倒され」て、「分割」されて、「来年2月再生」されるんだそうです! 
これはビックリ! 知らなかった! 新聞記事によりますと:

9分割し防腐処理


「奇跡の一本松」は枝葉を払って根元から切断した後、まず地上で幹を3分割する。その上で愛知県の工場に運び、全部で九つに分割して幹の芯をそれぞれくりぬき、防腐処理を施す。使用部分墓辿りをしてレプリカを作成する。
 一方、根は今年12月ごろに引き抜かれ、そこに芯となる金属製の棒を設置する。芯がくりぬかれて円筒状になった幹を、棒の上からはめ込み、レプリカの使用を取り付ける。大震災から2年となる来年3月11日前の2月に、元の姿に再生する予定だ。

さて、昨日の讀賣夕刊トップはご覧のように「もんじゅ廃炉へ」ですが、原発推進旗振り新聞とまで言われる「讀賣」が大ニュース扱いしたことは、喜んでいいのか警戒すべきか?と迷うところです。リード部分省略して本文記事を移してみます:

 政府エネ戦略案 30年代原発ゼロ もんじゅ廃炉


(政府が14日にまとめる「革新的エネルギー・環境戦略」の)原案では、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、原発に依存しない社会の実現に向け、①(原発の)40年運転制限性を厳格に適用する②原子力規制委員会の安全確認を得たもののみ再稼働する③原発の新設・増設は行わない―ことを基本原則とした。

 もんじゅについては、使用済み核燃料から出る廃棄物を減らすための研究炉とした後に、廃炉とする方向で調整している。
 もんじゅは1994年に初臨界を迎え、95年に発電を開始したが、同年末にナトリウムが漏れる事故が起き、運転を停止した。2050年までの商業化の実現に向け10年5月に運転を再開したが、同8月に炉内中継装置の落下事故で再び停止している。


 また、原案では、核燃料サイクル政策について青森県が関連施設を受け入れた経緯を踏まえ、使用済み核燃料の直接処分のあり方などを国が関係自治体や電力消費地と協議するばを設置したうえで、電源立地交付金に代わる措置の整備なども含めた形で見直すことも盛り込んだ。

(リードの結語から)原子力協定を結ぶ米国に政府関係者を派遣し、米国の反応を見極めたうえで最終決定する。 <ひっくり返らない様に…蛙の願い>

◎私が不思議に思うこと、政府が7月、国民的議論の礎として「2030 年のエネルギー・環境に関する原発依存度の3つ選択肢」を提示、その「2030年」がなぜ9年延びることになる「2030年代」になったのか? その説明がないということが解りません。前原さんが大きな声で何回もくり返していた<「する」と言っているわけではありません、「目指す」と言ってるんです>というのは、推進派に気を遣って?「世論を考慮しているだけで今まで通り維持・推進と大して変わりませんからね」と言い訳しているようにも取れます。その辺も注目して政府原案を見たいと思っています。
参考:

■ 遅くとも2020年から25年までの脱原発実現などを定めた「脱原発基本法」が7日、新党「国民の生活が第一」や社民党など野党の国会議員によって衆院に提出された。通常国会は8日が会期末となるため、同法案は継続審議となった。脱原発を目指すノーベル賞作家の大江健三郎さんらが代表世話人を務める市民団体が法案提出を働き掛けていた。7日時点で、同法案へ賛意を示している国会議員は与野党で少なくとも103人に上った。(9月9日蛙ブログより)

■「原発ゼロの会」では、会のマークを作って、原発ゼロへの意思を明確にした議員に配り、それを掲示してもらうことにしています

近藤:「ちょっと細かい話ですが、原発ゼロの会の入会議員には、ゼロへの意思表明書に署名をしてもらっています。党派を超えてね。」
山岡:「そうすると、仮に国会で原発廃止に向けた重要な法案、たとえば原子力基本法の改正案とかが上程されて、審議、採決する際に、ゼロの会の議員は、それぞれの党議拘束を超えて賛成しなくちゃいけない?」近藤:「賛成しなくてはいけません。意思表明書にサインをしたんですから。」
山岡:「ほーう。脱原発の一点では、党に関係なく、連携するんですね。その目印が、候補者の選挙ポスターとか、チラシに貼られるマークになる、と。で、どんなマークですか。」近藤:「福島の小中学生の皆さんから募集した「クラゲ」の絵をマークにします。」山岡:「ええっ、クラゲ?」
近藤:「そうです。これは脚本家の倉本聡さんの着想なのですが、大飯原発が再稼働し、出力が100%に達する寸前に、冷却のための海水注入口に大量発生した水クラゲが押し寄せて、結果として出力上昇を妨げる格好になったんですね
予期しない水クラゲの大発生は、自然界の無言の警告、抗議のように見えた。ということで、福島県の小中学生に絵を描いていただきました。原発ゼロの会の趣旨に賛同して頑張りますという方には、そのマークを使ってもらいます。」
    △引用先:「keniti3545の日記」さん12日の記事「脱原発はクラゲだ!」(http://d.hatena.ne.jp/keniti3545/