「報復の連鎖断ち切って」と「謝罪ナシ?」と「パリのデモ先頭写真フェイク」と「テロは戦争より残虐か」

◎「この悲しみが憎悪の連鎖になってはいけない」・・・・後藤健二さんの母親・石堂順子さんの言葉です。「憎むは人の業(わざ)にあらず、裁きは神の領域。」は後藤健二さんの数年前の言葉です。写真は2月4日の日経夕刊の新聞記事です。


内容は、2001年、アメリカの9・11同時テロで夫を亡くした方の言葉です。テロは戦争、とブッシュ大統領が報復を誓ったイラク戦争。日本は世界で最初に支持した国でした。憎悪に燃えて報復した結果が・・・・中東の混乱ととんでもないテロリスト集団の誕生です。

写真に納まらなかったこの記事の続き:「米国などの有志連合によるイスラム国への空爆でも犠牲者は生まれている『自分のようなつらい思いは、どの国のどんな人にも味わってほしくない。負の連鎖を断ち切ってほしい。』
☆「☆句の無限遠点☆」さんの[テロは戦争より残虐か、テロが「シャルリー・エプド」の救世主という皮肉]より。

元日本の大学教授のゴードン氏のTwitterより、

@G_D_Greenberg: 9.11テロの米国での死亡者数2,973人、その報復という名目で仕掛けられたイラク戦争(という名の一方的な殺戮)でのイラク国民の死亡者数、65万5,000人(米大学調査結果)。220倍。

◎「謝罪はナシか?」 (引用元:http://blog.livedoor.jp/ryoma0102/9)

◎今回の邦人人質事件について、陸続きのヨーロッパやアメリカとは日本の反応は明らかに違いました。
いまや、一致団結して「テロとの戦い」の報復に空爆を開始したヨルダンとは違う日本の反応。それでも、共産党までが批判を自粛して参院の非難決議で反対表明はたった一人(山本太郎議員)でした。何とか形の上では政府主導の「一致団結」が作られましたが、内実はといえば、最初から政府の有志連合に肩入れしすぎた2億ドルの資金援助表明と人質救出のやる気のなさに対する批判でした。平和憲法がまだ生きていると思いましたし、離れているから冷静に見ることが出来ると思いました。日本の問題は、国民の半分近く、あるいは半数、あるいは半分以上が今回のテロをきっかけに自衛隊を海外に派兵することには賛成できないと思っていても、安倍政権は強行してしまう、というところにあります。☆「天木直人のブログ」(2/8)の「安倍首相のイスラム国対策を決して支持していない世論」(http://www.amakiblog.com/archives/2015/02/08/#003129
★「Various Topics」さんの26日のブログ「日本のイスラム国人質事件の国民の反応が欧米と違う理由」:http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/feb94c40735fbd3fa83e9f8c99aa89ee
ブログ主の方は海外に沢山の文通友達がおられますので、こういう問題で日本人として政府のやり方を批判的に見る立場に理解を得る困難もヒシヒシと感じておられると思います。また、それだからこそ、話し合うことが大事だとも思います。
ところで、パリでの週刊新聞社襲撃殺害事件についても、あれほどの反応を示したパリ市民については、日本人として様々に感じることもありましたが・・・・次のような事実が明らかになっています。
◎「マガジン9」の「映画作家・相田和弘の観察する日々」というコラムがあります。相田和弘氏は、『選挙』『精神』などの「観察映画シリーズ」で知られる映画作家で、ニューヨーク在住だそうです。その1月21日の、第24回のコラムからです。
パリの大群衆のデモ行進の先頭に各国首脳が並んで歩いたという写真。実際はアップでとらえた写真でおなじみでしたが、これが、とんでもない、やらせ写真だったということです。

シャルリーエブドの表紙にふさわしい「絵」



 「シャルリーエブド」の襲撃事件などを受けて、パリでは370万人ともいわれる史上最大規模のデモ行進が実施された。そこには世界40カ国以上の首脳も駆けつけ、デモの“最前列付近”でスクラムを組んだ。
 

 首脳らの写真や映像は世界に配信されたので、読者のみなさんも一度は目にしたことであろう。1月11日付の米ニューヨーク・タイムズ社説(電子版)では「怒りの連帯(United in Outrage)」と題する社説で首脳たちの写真を掲載し、行進を称賛した。行進に参加しなかったオバマ米大統領アメリカのメディアから批判され、大統領報道官が不参加について「判断ミス」であったと「後悔」を表明する事態に至った。


 ところが、である。


 12日付の英インディペンデント紙(電子版)に、行進の舞台裏を赤裸々に示す1枚の写真が掲載された。写真に添えられた英文の記事によれば、首脳らは民衆たちのデモ行進に参加し、その先頭で腕を組んだわけではなかった。なんと彼らがいたのは、民衆が入れないように囲われた市内の一角であり、写真撮影用に設けられた「安全地帯」であった。彼らはおそらくそこにVIP席に向かう要領でリムジンで乗り付け、スチールカメラやテレビカメラ向けにスクラムのポーズをとっていたのだ。まるで俳優かタレントのごとく。

<以下省略>

★全文はコチラで:http://www.magazine9.jp/article/soda/17398/

◎再び「☆句の無限遠点☆」さんの[テロは戦争より残虐か、テロが「シャルリー・エプド」の救世主という皮肉]からです。


「シャルリー」は、一度倒産し細々やっていたが、イスラム文化風刺をする度に部数をのばした、一種のヘイトクライムを増幅してきたイエローペーパーであった。それでも7000部程度だ。
だが1月12日を境に「Je suis Charlie」(私はシャーリー)を合言葉に各国首脳陣やらせデモが鳴り物入りでおこなわれた。翌日には民衆と一緒にパリ市内をデモしたと思いきや、警備の都合で市民がいない首脳たちだけの白々しいデモ演出であったことが、空撮写真でバレた。
だが、結果は国民は沸騰し、「シャルリー」は一気に500万部を増刷、最高700万部を更新し、フランス新聞紙史上最高を記録した。ヘイトクライムは儲かるのである。


このフランスにおけるイスラムへの植民地主義の文脈を、フランス国民ばかりか世界の自由を尊いという人たちが全面肯定した瞬間であった。

そして、「シャルリー」はイスラム文化へのヘイトクライムを世界が肯定し同調してくれたことに意を強くして、以前にも増してイスラムへの侮蔑的風刺を発行し続けている。ますます繁盛し、イスラムへのヘイトクライムを煽るほどもうかるのである。


やっと、それはおかしくなかったか?と自問するフランス人も現れて、今論争が起きている。
しかし時既に遅し。

これを真似て「アイアムケンジ」をやり出した日本人の無知とバカっぷりは、これによってイスラムを侮蔑し続けた『シャルリー」への憎しみを想起させ、さらなる日本人への殺意を募らせる恐れなど、一顧だにしなかった。

マスコミと政権と官僚が絡む問題になると、日本人のみならず世界中が途端に思考停止になって、生きた矛盾の塊となる。右翼だとかリベラルだとかそんなものは便宜的区別にすぎないことが露呈してしまう世界の七不思議


なお近日『シャルリー・エプド(風刺画)』が単行本になって第三書館より出版される。イスラム関係団体からは反発と出版中止を求める声が多数上がっている。
紹介記事 http://www.huffingtonpost.jp/2015/02/06/charlie-hebdo-book_n_6628562.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

◎引用元:http://d.hatena.ne.jp/haigujin/20150205/1423143965