早春賦と「マエストロ」と「運命」


早春譜


春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず


氷解け去り 葦は角ぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空


春と聞かねば 知らでありしを
聞けば急かるる 胸の思いを
いかにせよとの この頃か
いかにせよとの この頃か



厚い氷が張った今朝方、2月10日の朝でした。
立春から1週間、早春賦の1節、春は名のみの今朝の冷たさ.
両親を呼んでのコーヒータイムを終わって、二人で近くの映画館へ。
「マエストロ」を見ました。昨日、主演の松阪桃李さんがテレビに出てたので・・・
オーケストラのコンサートマスターのバイオリンを弾く役を演じています。
指揮者は西田敏行さん。
それだけしか知らなかったのですが、
ベートーヴェンの5番「運命」が聞けました。

そしてシューベルトの未完成の第一楽章も。

大団円を迎えて映画が終わると辻井伸行さんのピアノが聴こえてきます。
家へ帰ったら、久しぶりにベートーベンの五番のビデオを取り出して見ようかと思いました。
92年のウェルザーメスト指揮ロンドンフィルのあの「運命」をテレビで見て聞いて、もう20年以上にもなります。
オーケストラの音楽の手ほどきを受けたように、あれからいろいろ聞いて、重ねた夢も叶えたり、叶ったり。
そして、今は、一頃の熱もすっかり冷めて、落ち着いています。年の所為にはしたくありませんが、そうなのかも?
音楽……不思議ですね。駆り立てるものが確かにあります。