逆さ地図と司馬さんの言葉とアレコレ


◎昨日のクリスティーン・アンさんの記事を読んで思い出したことがあります。
先日読んだ「いきいき」の記事にあった生命誌研究者の中村桂子さんです。
まだお若いと思っていたのですが昭和11年(1936年)の東京生まれ。紹介記事では:DNA=遺伝子の不思議さに出合い、生き物に興味を持つ。いのちを機械のように扱う現代生命科学に疑問をもつようになり、53歳の時、地球創生時からの生きものの歴史を読み解く生命誌研究を始める。2002年からJT生命誌研究館館長。近著に『ゲノムに書いてないこと』(青土社)など
その中村さんが、大阪・高槻にある生命誌研究館の部屋に飾っている地図は、富山県が作成したユニークな地図です。


 日本の中心を東京ではなく富山に置くと、ロシア、中国、韓国が仲良く円を描きます。
 今関係が悪化している周辺諸国と日本が良い友好関係を築けそうです。そして、東京は太平洋の遠くにポツリ孤立しているように見えます。
 見方を変えると世界も変わります。東京一極集中ではなく地方に軸を移してみれば、生きものは、もっと楽に生きられると思います。

◎「富山県の逆さ地図」で検索すると出てきます。
300円で購入もできるそうです。(孫がいると、プレゼントに最適なんだけど)
記事最後の部分を移してみます:


戦争経験などを語ってあげてください


 今、いちばんお手伝いしたのが、子どもたちです。私のところには、小学生が自分の命に悩み、「死にたい」と手紙を送ってくることがあります。本来は土を踏み、草花に囲まれ遊んでいる年齢です。でも現実は、いつも何かに追われ、疲れ、悩んでいる。
 受精しても着床できず消えていく受精卵の方が多いことを考えると、今この世に生まれたこと自体が尊いです。自分をどこまでもさかのぼれば、みんなが繋がって38億年前の祖先細胞に行きつきます。あなたが今、生きていることは、すごいことなのだと、伝えたい。
 戦争を経験し、生きていることの尊さを身をもって知る私たち世代だからこそ、子どもたちに伝えられることがあると思います。どんなことでもいい、周囲のこどもたちに「命ってね……」と語りかけてあげてほしと思います。

◎もう一つは、司馬遼太郎氏の言葉です。
NHKEテレ「知の巨人」シリーズの「司馬遼太郎」で、司馬さんの遺言書でもある「21世紀の君たちへ」が取り上げられました。
その中で、「いたわり」「他人の痛みを感じる」「やさしさ」、この三つは根が同じ。ただし、本能ではなく、訓練して身につけるべきものであり、「いつの時代になっても人間が生きていく上で欠かすことができない心がまえというものである」と話しています。そして、続けて:

国際社会の中で明治以後、よくここまでやってきた。だけど太平洋戦争、ものすごいミスがありました。アジアの諸国にずいぶん迷惑をかけて、結局は後々まで、日本人は、ものを考える日本人は、少しずつ引け目を持って生きていかなければいけない。それだけのことをやってしまった。

相手の痛み、相手の国の文化・歴史をよく知って、自分がその国で生まれたがごとく、いろんな事情を自分に身につまされて感じる神経、そういう神経の人々がたくさん日本人に出てくることによってしか、日本は生きていけないんじゃないか。
(引用元:2014年8月9日の蛙ブログ「『他者感覚』と『21世紀の君たちへ』」)

◎英国のウィリアム王子は日本滞在4日の内、後半2日は震災と原発の被災地を訪れました。日本の次の訪問国は中国でした。
イギリスのBBCは、安倍首相については一切伝えなかったとされています。また、英国大使館(東京)が発信した写真入りのツイートの中にも脇役で写った写真が一枚あるだけで、あとは、皇居での天皇陛下との握手の写真や、日馬富士や舛添知事との写真はあっても、安倍首相については写真もコメントもなかったとのこと。皇族方の憲法擁護や平和へのメッセージを日本の一部の新聞や安倍政権は無視していますが、英国は、そのような安倍首相を無視している、ということでしょうか。安倍さんを首相にしていると日本はそんな扱いを受けるという意味で知っておくべきだと思いました。

◎先日のヨーガで、お一人の方が、勝尾寺の方に久しぶりに行ったら第二名神が通っていた。バイパスが出来て最近は名神だってガラガラの時があるのに、一体あんな道路作って意味があるの、とご自分も車を運転して遠出する方の発言でした。
写真は、昨日の日経朝刊のトップ記事です。また朝のテレビのニュースでは国立競技場の解体工事がスタートしたとか。
今、また道路とリニアと箱物です。同じことを繰り返して日本は大丈夫なんでしょうか。まずは東北復興と福島の放射能対策、そして教育や子育て(ひとづくり)にお金と人をつぎ込んで、福祉国家を目指したほうがよいのではと思いますが、今の安倍内閣では無理ですね〜。