「共産党に先を越されてどうする(小沢一郎)」と「叙勲の2人のアメリカ人と歴史を知る者の責任(山崎雅弘)」

日経新聞、昨日の社説に次いで、今朝は一面のコラム「春秋」欄でも「もんじゅ」を取り上げて、私の知りたかったことが書かれていました。最後の締めの部分を引用です:

建設にかかったお金が5000億円超。その後は維持管理の為に毎年200億円ほどをつぎ込んで、20年。合わせておよそ1兆円が費やされてきた廃炉となれば納税者としてやりきれない。けれど、これまでの経緯を踏まえるならば、原子力規制委の判断にはうなずかざるを得ない。あえてやめるのも、文殊の知恵か。

自民党政治に反対する野党共闘が待たれますが、朝日デジタル(5日)の記事から全文を:(引用元:http://www.asahi.com/articles/ASHC47606HC4UTFK016.html


小沢一郎氏「共産党に先を越されてどうするんだ」
朝日新聞デジタル


生活の党と山本太郎となかまたち小沢一郎代表 

 一強多弱国会で格差は広がり、国民は自民党政権に不満を持っている。我々が受け皿を作らなければならないと言い続けてきたが、思いがけず一番先に反応したのが共産党だった


 皆、共産党というと色眼鏡でみる。しかし、野党が連携し、安倍政権を倒さなければならない。政権交代のため共産党は各党協力に向けて本気になって変わった。二の足を踏んでいる各党が共産党に先を越されてどうするんだ


 (共産と)一緒の政党になることはないが、自民党政権は国民のためにならず、代えなくてはならない。そのために、野党が協力するという点で一致している。国民のために手を結ばなければいけない。

 「共産党と共闘するなんて、けしからん」と言っている人がいる。しかし、明治維新は殺し合いの戦争をしていた薩摩と長州が手を握って初めてできた。


 政党がどうだとか、あいつが好きだ嫌いだとか言っていたら政治にならない何とかして今年中に野党連携のための合意をきちんと取り付け、来年の参院選に臨みたい。(4日、石川県小松市内の講演で)

内田樹氏のツィート欄で初めて山崎雅弘氏を知ったのですが、連日のツィートに教えられたり共感したりです。外国人の受賞者の中の2人のアメリカ人について:

内田樹さんがリツイート

山崎 雅弘 ‏@mas__yamazaki · 11月3日 秋の叙勲 3964人が受章(NHKhttp://bit.ly/1Ok9KAn 「『旭日大綬章』は元産経新聞社会長の清原武彦さん、アメリカのラムズフェルド元国防長官、アーミテージ元国務副長官など」この2015年秋の叙勲の面子にも後世の歴史家は着目するだろう。政権の性質を物語る。


ラムズフェルド元国防長官は、チェイニー元副大統領らと並び、2003年に始まったイラク戦争の張本人だが、日本政府はイギリスやカナダ、西欧諸国と異なり今でも「あの戦争は間違いだった」と認めず、外国(米国)に迷惑がかかるとの理由で政府対応の第三者的検証もしていない。一体何の勲章なのか。


アーミテージWブッシュ大統領時代の元国務副長官で、現在の安倍政権と繋がりの深い米国人の人脈はほとんど「イラク戦争当時の共和党政権(いわゆるネオコン)」と重なる言い換えれば、米本国で活動の場を一時的に失ったネオコンが、自分たちのやりたいことを日本政府にさせているようにも見える。

◎ところで、東久留米日記さんに次のような紹介があり、ちょっとビックリ(ピンク字)。山崎氏のブログを訪ねて読んでみてなるほどでした。


"@mas__yamazaki: NHKがなかば公然と、日本会議主導の「現行憲法破棄キャンペーン」を公共の電波に乗せて、視聴者の支払った受信料で日本全国に宣伝する状況など、半年前には誰も予想しなかっただろう誰も予想しなかったことが、現政権下では次々と起こる。社会全体が強引な力で歪められ、壊され、作り替えられる。"
https://t.co/VFOxTCGemR
  ↑
山崎氏のブログ……戦史に詳しく戦車とかミリタリーグッズが好きでリベラルというか左寄りという著名人は宮崎駿についで二人目……あっ、ほんとだー(; ゚ ロ゚)

◎ブログ「琥珀色のノート」の11月3日の内容は少し長いのですが、最後の部分で、山崎氏がどういう思いで発信し続けておられるのかが分りますので、コピーしてみます:

例えば、半藤一利さんや保阪正康さんは、厳密には「歴史家」でなく「ノンフィクション作家」ですが、過去の歴史をよく知る一市民としての社会的責任を、きちんと果たされていると思いますお二方が様々なメディアでされているのは、単なる「政権批判」ではなく「過去の失敗事例と共通するパターンの再来に対する警告」であり、政治思想とは別に、誰もが落ち着いて耳を傾けるべき「警鐘」です



また、現在の日本政府がとっている、重要な政策決定の審議経過に関する記録を残さなかったり(内閣法制局)、国会での議論を記録した議事録に「実際には存在していない架空のやりとり」を捏造して追記する(参議院)などの「歴史に対する背任」行為は、後世の歴史家の研究を著しく妨害するものであり、同時代の歴史家は後世の歴史家の代理人として、直接的な抗議の声を挙げる責任を負っているようにも思えます。1945年の敗戦当時、重要な歴史的史料が大量に破棄・焼却されたために、市民虐殺や慰安婦問題、人体実験などに関する当時の実情を知る手がかりがあちこちで失われている現状を鑑みれば、そうした「歴史に対する背任」がどれほど悪質で、後世の人々に対して不誠実な態度であるかを理解できるはずです


政治権力が当たり前のように歴史研究に介入して、時の権力者に都合のいい歴史だけを書かせ、不都合な歴史は書くことを禁じるという政治体制の国は、戦前戦中の日本ドイツを含め、過去にいくつもありましたし、現在も少なからず存在しています今まで、私が世界中の戦史や紛争史についての原稿を自由に書けていたのは、私が生きてきた戦後の日本社会が「幸いにもそういう政治体制ではなかった」からですが、来年以降もそうであり続けるのか否かは、今を生きる日本人の行動と態度によって左右されますそういう重要な分岐点に、我々は今立っていると、私は理解しています。


メールの文面の繰り返しになりますが、私も「過去の歴史をそれなりに知る者の責任」として、自分の目の前で新たに作られつつある「歴史」がどのようなものなのかを判断・評価しながら、今後もさまざまな形で関わっていくつもりです

山崎氏の最初のツィート、<NHKがなかば公然と、日本会議主導の「現行憲法破棄キャンペーン」を公共の電波に乗せて>という3日の夜9時からのNHKニュースを見落としていましたが、リテラに詳しく書かれていたので、同じように見逃した方はこちらで是非:。<9条廃止を掲げるJC=日本会議が中学校で憲法改正教育を展開! しかもNHKがそれを評価して紹介していた!>http://lite-ra.com/2015/11/post-1650.html
◎リテラからもう一つ。少し前の記事ですが、★<自民党が海外の学者に歴史修正本をバラマキ大顰蹙! 豪の大学教授は「日本の立場にダメージ」と警告、資金源に疑惑も>(引用元:http://lite-ra.com/2015/10/post-1628.html


 アメリカ在住の文化人類学者である山口智美・モンタナ州立大学准教授が、ウェブメディア「シノドス」で、自身のケースについて詳述している。それによれば、10月1日、モンタナ州立大学のもとに突然、封筒が届いたという。送付元は自民党猪口邦子参議院議員で、山口氏と個人的な面識はない。また気付としてフジサンケイ・コミュニケーションズ・インターナショナルの住所が記載されていた。


 中には2冊の書籍が入っていた。ひとつは『なぜ「反日韓国に未来はない」のか』(呉善花)の英訳版で、版元は宗教法人「ワールドメイト」の深見東州氏が経営するたちばな出版。もうひとつは、本サイトでも先日触れた『歴史戦 朝日新聞が世界に巻いた「慰安婦」の嘘を討つ』の英日対訳ダイジェスト版で、版元も著者も産経新聞だ。

花は紫紺ノボタンですが、カメラのせいで濃い紫色が出ません、薄紫の花はシオン、これも本当は紫色の孔雀アスター、ピンクのオキザリス