<総理大臣は「この国の最高責任者」?>と<室井佑月さん民進党にダメ出し>


◎春のセンバツ高校野球、決勝戦高松商智辯。1点を追う面白い試合で、9回同点。延長戦で智辯が勝ちました。智辯?和歌山じゃなくて?と思ったら奈良だとか。初優勝、おめでとうでした。投げて打って走っての野球、というより、やはり高校野球は良いですね。
◎『【悲報】産経新聞、総理大臣が「この国の最高責任者」だと勘違いしていたことが判明』というタイトルの記事を見つけました。おやっと思って読んでみましたら、民進党の結党大会で来賓として出席したSEALDsの奥田愛基さんのスピーチについてでした。
記事自体は、3月29日の安全保障関連法の施行に合わせて行われた国会前でのデモ行動での奥田君のスピーチに絡めて、以下のように言及したそうです:

民進党の結党大会で来賓として呼ばれたシールズの奥田愛基氏は「憲法を守りますか、日本の総理大臣を守りますか。憲法を守るでしょ。この国の歴史をバカにしないでください。この国に生きる人々をバカにしないでください」と絶叫した。首相に対し「国民ていうのは、あんたのおもちゃじゃないし、あんたのものでもない」と訴えた後、「この国の最高責任者はあなたじゃない」と、意味不明な独自の見解を披露した。

◎奥田君の発言部分、オカシイ処はないようですが・・・産経新聞は、首相が国会で度々「この国の最高責任者は私です」と発言されているので、『最高責任者の首相に異を唱えるのは間違』っているという事なのでしょうか。「最高責任者は私です」発言に対して、苦言を呈する自民党の石破氏を動画(14年の)で見ると、自民党内での発言の自由も今はどうなの?と思います。それではバザップの記事を途中から引用してみます:
その前に、この記事について奥田君本人のツィートを想田和弘氏がリツィート

奥田愛基@4/24選挙あるよ。 ‏@aki21st · 14 時間14 時間前

三権分立とは、権力が暴走を防ぐために、立法権司法権、行政権を分けることです。総理大臣は行政の長であって、「この国の最高責任者」ではないです。ていうか三権を含む「この国の最高責任者」なんてつくったらそれもはや民主主義国家じゃないですhttp://buzzap.jp/news/20160330-sankei-saikousekininsha/

それでは:

【悲報】産経新聞、総理大臣が「この国の最高責任者」だと勘違いしていたことが判明



(前略)

【安保法施行】野党幹部集結、SEALDsと共演 「安倍はやめろ」の呼び捨てコール復活 奥田氏、首相を「あんた」と呼び「最高責任者じゃない」と独自の見解も – 産経ニュース


首相に対して「この国の最高責任者はあなたじゃない」と言ったことを、産経新聞はなんと「意味不明な独自の見解」であると述べているのです。


どこからどう考えても内閣総理大臣は日本の最高責任者ではありませんし、そのことは完全に中学校公民レベルの一般常識です。日本国憲法第41条には


「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。」


とあるように、国家権力の最高機関は国民の意思で選ばれた政治家からなる国会であることは一目瞭然。そして国会が行政や司法に優越することはなく、三権分立としてそれぞれが互いに抑制し合っているのが現在の日本の権力のあり方です


内閣はその三権の一角の行政府であり、内閣総理大臣は単に「行政府の最高責任者」であるに過ぎません。それを産経新聞が「この国の最高責任者」と呼ぶのであれば、それは明確な勘違い、もしくは意味不明な独自の見解と呼ぶほかありません。


確かに安倍首相は2014年2月12日の衆院予算委の集団的自衛権を巡る答弁で「最高責任者は私です」と述べたことを始め、しばしば自身を「最高責任者」と表現していることは事実。ですが、これは当時自民党内からも異論や批判が噴出した程に危険な発言。

安倍総理「最高責任者は私だ」身内の自民から批判が(14/02/14) – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=pvXo6Tf35jM&feature=youtu.be
「何をしても良いのか」総理発言に党内から異論」(14/02/14)



ある種のレトリックとして用いるにも身内からすら批判されるレベルに不適切な表現であることは明らかであり、もし産経新聞が安倍首相の発言を真に受け、中学校公民レベルの一般常識にすら目をつむって安倍首相を「この国の最高責任者」であると考えるなら、それはもはや異常を越えて盲信の域に入ります。


そして、驚くべきことにこの産経新聞の系列の出版社は公民の教科書を作っているのです。その出版社とは、予想が付いた方も多いかもしれませんが、フジサンケイグループ傘下の出版社、扶桑社が100%出資した子会社、あのトンデモで有名な育鵬社です。


かつては江戸しぐさというデマを掲載し、現在もサムシング・グレートというトンデモを平然と載せ続ける育鵬社産経新聞と同系列というのはある意味納得のいくところ。   (後略)
  (全文はコチラで:http://buzzap.jp/news/20160330-sankei-saikousekininsha/

◎「晴天とら日和」さんに、室井裕月さんの民進党への注文のような記事が紹介されています。先日、「民進党の岡田さん、なんやのん?」というお二人に、ここはちょっと時間をおいてなんてことを言った私としては、室井さんのように言ってみたかった(?)という思いで読みました。(引用元:
http://blog.livedoor.jp/hanatora53bann/archives/52274142.html

■(更新 2016/3/31 07:00)
室井佑月 民進党に「岡田さんは裏方に」「年功序列ではダメ」
http://dot.asahi.com/wa/2016033000086.html
 民主党と維新の党が合流した民進党は、岡田克也氏を初代代表に選出した。作家・室井佑月氏は、主要メンバーに以前と同じ顔ぶれが揃うようでは、選挙でまた惨敗するという。


   *  *  *



 野党を見ていると、本当に勝つ気があるのかと歯がゆくなります。あまりにもケンカが下手すぎる。
 新しく「民進党」ができても、岡田さんとか枝野さんとか、主要メンバーは結局、民主党時代に幅をきかせていた人たち。でも、彼らはこれまでずっと自民党に負けてきたんでしょ? 安倍さんと考え方の近い「自民党2軍」のような人たちもたくさんいるけど、それで自民党1軍と戦って勝てるわけないじゃない。


 もっと、相手が嫌がることをしていくべきですよ。岡田さんは裏方に回り、国会質問で安倍さんをタジタジにできる山尾志桜里さんや蓮舫さん、辻元清美さんのような若い世代をリーダーに立てたほうがいい。年功序列ではダメですよ。

 前首相の野田さんなんて「私の足を引っ張った(小沢一郎元代表さえ来なければ」なんて、まだ小さなことにこだわっている勝つためには「小沢さんも共産党も、自民党が嫌がるからフルに活用してやる」って、それくらいの気迫が必要なんじゃないの?


 民進党の議員たちは、連合だとか安倍さんに近い考え方の支持者だとか、ホステスで言えば自分の「太客」ばかり気にしているように見えるでも、世論調査では無党派層の多くが原発反対、安保法制反対だったじゃない。そういう声をすくい取るのが政治家の役目じゃないの? 数の上でも圧倒的に多い無党派層を取り込まないと、選挙には絶対勝てないですよ。


次の選挙も惨敗したら、今度はもっと窮屈な社会がやってくる。早く考え方を変えてほしいです。


週刊朝日 2016年4月8日号

(桜並木の桜がほころび始めました。若木は満開に近いものも。Yさん宅の利休梅の白い花と、夾竹桃の木に絡まって咲くツタの白い花?)