除染土再利用と米軍引き上げ可能?

◎昨夜は、近くのメイプルホールで憲法学者で「国民怒りの声」を立ち上げた小林節氏の講演会がありました。内容については別に改めて書くつもりです。今日はまず昨日の朝刊の記事から、基準の80倍の8000ベクレル以下の除染土を全国の公共工事で再利用して良いと環境省が。放射能は封じ込めるという原則に反して拡散になりますが、大丈夫なんでしょうか? 

除染土再利用を了承 全国の公共工事環境省検討会

2016/6/8付 日本経済新聞 朝刊



 東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物の減量と再利用に向けた環境省有識者検討会は7日、東京都内で会合を開き、放射性物質濃度が基準以下となった除染土を全国の公共工事で使うとする再利用の方針案を大筋で了承した。近く同省が正式決定する。

 方針案によると、管理責任が明確で、長期間掘り返されることがない道路や防潮堤などの公共工事に利用先を限定。工事中の作業員や周辺住民の年間被曝(ひばく)線量が1ミリシーベルト以下となるよう、用途や期間に応じて放射性セシウム濃度を1キログラム当たり5千〜8千ベクレル以下と定めた。さらに工事終了後の住民の被曝線量が0.01ミリシーベルト以下となるよう土で厚く覆うとしている。災害時に想定される被害や復旧方法も示した。


 通常の原発廃炉で出る放射性廃棄物が制限なく再利用できる基準は1キログラム当たり100ベクレル以下で、今回は最大80倍の高い濃度に当たるが、同省の担当者は「対策や管理のもとに使用することが前提で、全く別の基準だ」としている。


 環境省は、技術開発のため福島県南相馬市で実際の廃棄物を使った実証試験を行う予定。有識者からは「どんなに技術開発を進めても、実際の利用先がなければ無駄になる」などの意見が出た。
 井上信治環境副大臣は検討会終了後、報道陣に「安全性を確保することと、国民の信頼を醸成することが重要だ。福島県外も含め、再利用に理解をいただきたい」と述べた。

共和党の次期大統領候補のトランプ氏が全額負担しないなら米軍を引き上げると。それは、嬉しい、在沖海兵隊お引き取り下さいと言いたいところですが、本当に日本の安全保障にとって、それでいいのか、「アエラ」の5月末の記事を残していました。テレビ朝日のモーニングショーで玉川徹氏のコーナーでもこの問題を取り上げ、同じく柳澤協二氏が、日本単独でも日本防衛は出来るし、その方が安くつくと解説されました。5月24日の「dot.」より。

日本は軍事的な“防波堤”? 米国が「日本を手放せない」事情



 共和党の指名獲得が確実なドナルド・トランプ氏。在日米軍駐留経費の全額負担を求める大統領が誕生すれば、日本の安全保障政策はどうなるのか


米国は世界の軍隊や警察官をする余裕はない」。トランプ氏は5月4日のCNNインタビューで、日韓に核保有を容認し、米軍駐留経費の全額負担を求める理由をこう述べた。


 突飛な印象を受けるが、「孤立主義への回帰」はトランプ氏のオリジナルではない。沖縄国際大学佐藤学教授は「米国の伝統的な外交政策です」と説く。欧州との相互不干渉は第2次世界大戦前までの外交政策の基軸であり、冷戦崩壊後もイラクアフガニスタンでの戦争を経て財政難に陥った米国には、孤立主義的な論調が議会内や知識人の間で目立つようになった。トランプ氏はこうした空気を読み、格差社会の「負け組」となった貧しい白人男性の不満を主に吸収する形で支持を広げてきた。


 このため、大統領選の行方にかかわらず、米国は対中、対ロにかかる軍事的コストを同盟国に負わせる方向に進むのは避けられない、と佐藤教授はみる。


日本を『特別な』同盟国とは見ない考えが米国に広がっている現実を直視し、日本政府はアジアにおけるカウンターバランスとして米軍のプレゼンスがどれほど必要なのかを冷静に見極め、米国と戦略交渉に当たらなければいけない時代に入った


日米安保の値段」が問われる事態に直面したとき、日本はどう対応すべきなのか。

米国は日本を手放せない事情があることをまず押さえなければいけない」と話すのは内閣官房副長官補の柳澤協二氏だ。


 日本という軍事的な「防波堤」を失うと、中国やロシアの潜水艦は頻繁に太平洋に進出する。そうなると、米国は自国防衛に直結する権益を脅かされる。米軍は「自国の安全のために日本も守っている」のが内実だとすれば、「誰が大統領になっても米国の根底の国益に反することはできない」(柳澤氏)。


 自民党高村正彦副総裁は4月6日に都内で講演した際、トランプ氏の発言が支持される背景には日本の「安保タダ乗り論」がある、と指摘。野党5党が提出した安全保障関連法の廃止法案について「審議することは国益に反する」と訴えた



 これに対し、柳澤氏は「集団的自衛権を行使して米国の要望に応えるということになると、際限ない米国の覇権戦争への協力の道を進むことにならざるを得ない」と警鐘を鳴らす。


 在日米軍が撤退した場合、「国防」を立て直すのに数十兆円かかるといった見方や、憲法9条改正が必要との指摘もある。しかし、柳澤氏は「全くの誤り」と説く。日本の領域を守るという点に絞れば、毎年5兆円規模の予算を消化し、世界トップ5の実力をもつ自衛隊で十分対応可能。9条改正の必要もない


国を守りたいのか、米国の覇権を守りたいのか究極の問いが突きつけられている」(柳澤氏)

アエラ編集部)

AERA  2016年5月30日号より抜粋

アメリカの次期大統領の民主党候補がクリントン氏にほぼ決定とか。初の女性大統領候補クリントン氏VSトランプ氏となりそうです。ところがバーニー・サンダース氏の支持者はクリントン氏に投票しないという人たちもかなりいるとか。所得格差が日本よりはるかに大きなアメリカでは富裕層の代表がクリントン氏、貧困層の代表がサンダース氏やトランプ氏となり、経済的な問題から孤立主義を唱えることにも。かといって、トランプ氏は「偉大なアメリカの復活」ですし、クリントン氏も「強いアメリカ」。日本が後追いする資本主義大国アメリカですので、大統領選は日本の行く末のヒントになるかも。