◎森友学園の安倍晋三記念小学校の問題は、国や府が国有地を不当に取得させ足り、学校開校のための便宜をが図ったことですが、その元にあるのが塚本幼稚園で『教育勅語』を暗唱させていたことです。だから、鴻池氏は涙が出たと感激して講演もしたし、同じ考えの人たちがこぞって来園、講演をしています。かねてから憲法を変えて戦前回帰を願っている安倍晋三・昭恵夫妻は教育の場で同じ理念を実現するモデル校づくりに応援、肩入れをしてきました。この幼稚園の園児が教育勅語を暗唱させられているからこそ、阿吽の呼吸?で大阪府の松井知事は開校のための便宜を図ったはずです。そして、国会で「籠池理事長とは関係を断っている」と答えた稲田防衛大臣は、やはり、顧問弁護士だったことを籠池理事長が菅野完氏のインタビューで答えています。
★「【森友学園問題】籠池泰典氏 緊急独占インタビュー! あの会見で語れなかったこと」(https://hbol.jp/133139)
◎菅野さんご本人のツィートを:
内田樹さんがリツイート
菅野完 @noiehoie 8 時間
僕のインタビューに出てくる籠池理事長の証言だけだと信用できんと言うのなら、紙で、裏とったこと証明しておこう。やっぱりちゃんと、稲田朋美と書いてある。
◎その稲田朋美氏について「ウィンザー通信」さんのブログ(3/8)「『道義国家』の実現を願う神社本庁と日本会議のシモベの巣窟『安倍政権』」(http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/6c9d8a73f49d067579ce6c31608958f2)からです:
平成28年4月25日(月)衆議院議員稲田朋美さんと道義大国を目指す会
http://www.inada-tomomi.com/blog/1023
国家主義的ロビー団体『日本会議』。
この極右ロビー団体『日本会議』と、安倍首相の親密な関係こそが、この森友学園問題の本質です。
安倍首相は、日本会議を支援する超党派の議員によって構成される、議員連盟・日本会議国会議員懇談会の特別顧問です。
この国粋主義的教育機関とも言える森友学園とのつながりが、今の安倍内閣はもちろん、日本会議を支援する議員たちの思想の偏りを物語っています。
「教育に情熱を持っている」
「同じイデオロギーを共有する」
「教育勅語、素晴らしいじゃないか」
森友学園問題は、日本で影響力を増している、右派的な教育運動の暗黒部に光を当てました。
そのことで、平和主義と民主主義を基本原則とする戦後の教育体制を拒絶し、道義国家を悲願に掲げ、粛々と続いてきた日本会議と神社本庁のロビー活動の浸透の深さが、少しずつ世間に知られるようになりました。
なぜ、この森友学園だけが、このような特別扱いを受けたのか。
そのことについてわかりやすく書いてくださった、五十嵐仁さんのブログ『五十嵐仁の転成仁語』の記事を、ここに転載させていただきます。
塚本幼稚園を応援していた「安倍夫妻と不愉快な仲間たち」
【五十嵐仁の転成仁語】2017年3月4日
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2017-03-04
◎籠池理事長が記者会見でも漏らしていた産経新聞と読売新聞への好意は、こんなことにも理由があったのかも。一部を引用です:
このように、他の新聞と比べて読売や産経の報道姿勢が弱腰で記事の量が少ないということが、森友学園疑惑での大きな特徴でした。その両新聞も最近ではそれなりに報ずるようになってきたようですが、それも読者の関心の高まりや他社との競争に強いられてのことのように思われます。
当初の及び腰の背景には、身内に疑惑の関係者がいるということが関連しているのではないでしょうか。すでに指摘したように、この二つの新聞社は森友学園疑惑と無関係ではありません。
「瑞穂の国記念小学院」を森友学園の要求通りにスピード認可した大阪の私学審議会に委員として満田育子読売新聞大阪本社編集局世論調査部主任が参加し、森友学園への国有地払い下げについて審議・決定した国有財産近畿地方審議会には委員として平井道子読売新聞大阪本社編集局管理部長と産経新聞出身のフリー・ジャーナリストである細見三英子さんが加わっていました。当初の及び腰の報道姿勢がこれと関係があるのかという疑惑についても、ぜひ読売新聞や産経新聞や他の報道機関によって検証していただきたいところです。
◎ここで、幼稚園と政治家との関係のおさらいです:
塚本幼稚園で開催されてきた「教育講演会」には、百田尚樹、曽野綾子、平沼赳夫、青山繁晴、竹田恒泰、渡部昇一、中西輝政、櫻井よしこ、田母神俊雄、中山成彬、米長邦雄などの「不愉快な仲間たち」がずらりと登場していました。ホームページに推薦の言葉を寄せていたのは、中山成彬衆議院議員(元文部科学大臣)、軍事評論家の田母神俊雄第29代航空幕僚長、西村眞悟衆議院議員(元防衛政務次官)、竹田恒泰慶應義塾大学大学院法学研究科講師の4人でした。
森友学園からの陳情を受けていた鴻池祥肇さんも塚本幼稚園で開かれた「教育再生地方議員百人と市民の会」第10回定期総会で基調講演をしていました。また、NHKの経営委員である長谷川三千子埼玉大学名誉教授(日本会議代表委員)も昨年4月29日の『第11回「昭和の日」記念式典』で基調講演を引き受けています。
これ以外にも、籠池さんの長男である佳茂さんは稲田朋美防衛相や山谷えり子元拉致担当相と関係があり、山谷さんとは「椛島有三日本会議事務総長に東京の事務所で紹介され」、事務所で半年ほどカバン持ちを担当していたこと、「職歴」に維新の足立康史議員の「私設秘書」と明記していること、籠池さんが橋下徹さんの選挙を応援して宣伝カーの上に並んでいる写真があること、松原仁議員(民進)が森友学園理事長や元在特会支部長に平沼赳夫議員(自民)を紹介した際の写真もあることなどが明らかになっています。また、塚本幼稚園に感謝状を贈ったり、文科省に「教育勅語のどこがいけないのか」と圧力をかけたりしていた稲田防衛相に至っては、初出馬の時から籠池理事長が応援し、稲田さんの夫は森友学園の塚本幼稚園で顧問弁護士をやっていた疑いがあります。
なかでも、安倍総理大臣夫人の昭恵さんは分かっているだけでも3回も講演しています。その回数の多さはとびぬけており、この幼稚園に対する昭恵さんの思い入れの深さがうかがえます。
だからこそ、新たに設立される小学校へも期待し、その名誉校長を進んで引き受けたのです。幼稚園で注入された戦前型の「愛国教育」が小学校で継続されるために「役に立ちたい」と考えたからです。安倍首相自身も、2012年9月16日に塚本幼稚園での「教育講演会」で講演する予定でした。これは自民党総裁選に立候補することになったために中止されましたが、今となっては「危ないところだった。やらなくて良かった」とホッとしていることでしょう。
しかし、講演をいったん引き受けたという事実は残りますし、籠池さんの息子さんは父親の名代として安倍首相に会ったことがあり、そのとき渡した名刺を傍にいた秘書に預け、後に講演を断るときに間違えて電話をかけてきたと証言しています。籠池さん自身も安倍首相からもらったという年賀状の文面を読み上げていました。 つまり、安倍首相と籠池さんは直接電話をしたり、年賀状をやり取りしたりするような親密な関係にあったということです。ほとんど籠池さんを知らないかのような答弁をした国会での安倍首相の発言は真っ赤な嘘でした。
昨日の記者会見で籠池さんは「安倍夫妻と不愉快な仲間たち」について、「何もしてもらわなかった」と発言していますが、これも嘘です。分かっているだけでも、小学校設立の資格に欠け、戦後教育の理念を否定する極めていかがわしい教育団体を権威付けで信用させ、持ち上げて宣伝する「広告塔」になり、学校の設立認可や国有地の格安取得、生徒の募集や募金・寄付金集めがやりやすくなるように様々な形でバックアップしていました。
森友学園の特別扱いには、周囲がそれを信用したり忖度したり、共鳴したりして形成された「共通の思想空間」が大きく影響しています。その形成において、安倍昭恵さんが果たした役割は大きく、安倍首相やその「不愉快な仲間たち」の責任も極めて大きいと言わなければなりません。
【五十嵐仁の転成仁語】http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2017-03-11(3/11)より