沖縄タイムス「偏向批判に、報道の軸足は沖縄県民」(「キャスト」より)

ザクロも色づき始めて→
◎金曜日の夜8時からフジテレビで池上彰さんの特集で自衛隊を取り上げた2時間番組がありました。いつもは山の地図や気象を調べたりしている夫も珍しく一緒に見ることになりました。夕刊を取り出して番組表の週刊誌みたいな見出しを写してみますと、「金曜プレミアム 池上彰緊急スペシャル/日本の危機を守れるか 知られざる自衛隊の力▽どう防ぐか?北朝鮮ミサイル発射から東京到達まで10分間…完全解説シミュレーション▽自衛隊憲法9条…超貴重映像で誕生秘話▽国防の最前線を取材」となっています。
興味をもって見ることができたのは「自衛隊憲法9条」と「誕生秘話」です。朝鮮戦争で、アメリカの日本に対する方針が変わったことで、自衛隊の前身である警察予備隊→保安隊→自衛隊アメリカの要請であったことが大変分かりやすく解説されていました。夫が、「押し付けられたのは9条でなくて、軍隊だったか…」と声に出して言っていました。憲法との整合性を保つために、交戦権を持たないので軍隊ではないとして解釈合憲できたことを、これからどうするかという話もありました。答えを出すのは、私たち一人一人が考えて…とも。
◎最近、灘中の校長先生の「謂れのない圧力の中で〜ある教科書の選定について〜」を取り上げたブログをご自分のツィッターで紹介してくださっている方がいて、その方のツィッターを覗いてみました。すると、<「総理はイトウさんの主張は聞くようだ」。イトウさんとは何者なのか?>という奇妙なタイトルの記事が紹介されていました。「イトウ?」確か、憲法改正を唐突に言い出した時に出た名前、日本会議系の人の名前だったはず…で読んでみました。
●その前に、内閣改造に寄せて沖縄タイムスの社説が紹介されていましたので、こちらを先に:

安倍派を政治から追放しよう‏ 
@ryuhyodo2010
社説[安倍改造内閣]負担軽減に背く新基地(沖縄タイムス) - Yahoo!ニュースhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170804-00123025-okinawat-oki


〇そういえば、沖縄の二紙を偏向新聞呼ばわりしたケッタイな”文化人”がいましたが、先週のいつだったか、ABCテレビの夕方の報道番組キャストが沖縄タイムスを取材していました。没にしようかと思っていたのですが、残しておいてよかったです。写真で内容を紹介です。で、「イトウさんとは何者なのか?」は、先送りです。   *****************

ABCテレビ「キャスト」、シリーズ”メディアと戦争”より
”偏向”批判に…沖縄の新聞
政治とメディアの関係は
          報道の軸足は沖縄県

発行部数約16万部、「琉球新報」とシェアを2分する「沖縄タイムス」の社屋に浦川キャスターが取材に。
浦川基地問題に偏向という批判があるが?
与那嶺一枝編集局次長:「実態として沖縄には基地の問題がたくさんあるので報じざるを得ない。」「日常的に事件、事故がありますから」「そういう中でおかしいんじゃないか、基地は嫌だと言ってるのに、現状は変わらない」

沖縄タイムスの編集局へ!これが”偏向”?原点は反戦


基地問題ばっかりという声があるのは承知しているが、沖縄の新聞社で基地問題について取り上げなかったら、沖縄タイムスは潰れるんじゃないかと思っている。」

沖縄戦では約20万人が犠牲に、新聞も戦争に加担してしまった。


石川達也編集局長(54):「沖縄タイムスは1948年、戦後3年経過したとき立ち上がった新聞社なんですけど、その時、先達たちが強い思いを持っていたのは、県民に被害が出るような”戦争に加担しない”という反戦の思いだった。」

浦川キャスターが次に訪ねたのは辺野古
阿部岳記者(43)は、東京出身で、沖縄に関心を持ったのは、アメリカ兵による少女暴行事件に対する1995年の沖縄県民大会がきっかけ。
「その時に沖縄の人がすごく怒っていて、県民大会に8万5千人、集まっているニュースを見て」
その後、大学を出て沖縄タイムスの記者に。
その後も、2004年、米軍ヘリ墜落
去年は、うるま市で女性殺害、と事件は続く。

沖縄の立場に偏っているというのは、言えるかもしれない、沖縄の経験、歴史の上にしか沖縄タイムスはないので
「私は政府が沖縄を差別していると思っていますが… 差別をしている政府と沖縄の人々のちょうど間ではなくて
沖縄に軸足を置いて報道しているので・・・」
特に去年の高江は本当にひどかった。」


機動隊500人が本土から来るし、土人発言はあるし」「そういうことを含めて本土には全然伝わっていないという感触がある」「そういうことを伝えていきたい。」

先月22日、辺野古では、”人間の鎖”で基地を囲んだ.


キャンプ・シュワブでの”人間の鎖”は初めて。



沖縄出身の山田優介記者(25)が取材しています。
「今日はどちらからですか?」
「札幌から新婚旅行で来てる」と女性が。
「素敵な沖縄から戦争に行く飛行機が
飛び立つのは嫌だとずっと思ってた」
山田記者
「基地反対をしているのは年配の人だけじゃなく、
戦争を体験していない若い人も基地に反対なんだということを、
新聞の記録に残していきたいと私は思っています。」

阿部記者「取材は、新聞は読者のためにやっているというのを確認できる」「迷ったときには読者の顔が浮かぶ」
そもそも中立っていうのが何かということもありますよね」「どことどこの間を取ると中立なのかというのは、人によって違うし、視野の広さによっても、ここまで見てる人はここが中間になるし。」
鎖で政府とか権力は縛ろうとしてきますので、それは、やっぱり解き放たなきゃいけない

与那嶺「二度と戦争に加担してはいけないと戦後立ち上げた新聞社ですので、
沖縄の基地問題というのは非常に大きな課題で重要なテーマ私たちが追っかけて行かないといけないテーマ。」
最後に浦川キャスターは那覇市にある「戦没新聞人の碑」を訪ねます。
自然石の真ん中に刻まれている文字は、「慰霊碑に似つかわしくない活字体の文字です。」「新聞を作った人たちを弔う碑なので、あえてそうなんでしょう。沖縄のメディアの原点ですね、この碑が。」
「戦争に加担してしまった、戦死者も出した新聞。それを二度と繰り返してはいけない。」(おわり)