5月のお茶のお稽古


今日は五月のお茶のお稽古日でした。看護師さんの介助で父のお風呂が終わり、ブランチを食べ始めた父に留守番を頼んで夫と車で病院へ。先日、ライフプラザで買った2着は帯に短しタスキに長しで、安物買いの銭失い(いまどき、こんな諺…と我ながら)でした。昨日、母が行きつけの服屋さんで、良さそうなのを1着見てもらって買い求めました。それを見せると一目で「これはいい」と母も。襟ぐりが大きいと言われた時のために、首元にスカーフ代わりに結ぶためのハンカチも見繕って持っていきました。「退院のときもこれでいい」と気に入ってくれたようです。

昨日は、父にとって最後のお見舞も済ませました。あと10日ほどで帰れるからねと母も声をかけていました。昨日の夕飯時、その父が食事に手を付けず熱心にわが家の新聞を読んでいたので、夫が何か面白い記事がありましたかと聞くと、「満州や」と父が答えます。「お父さんの知り合いで満州へ行った人たくさんいるんですか?」「いるよ」「その人たちは帰ってこられましたか?」「みんな死んだ」と。びっくりしました。「そういう人たち、次男や三男?」「そう、長男はおらん」と。柏野のおばさんは満州の引き上げ者でしたが、軍人さんだったので、開拓に行った人たちとは全く違うはず。おじさんは将校だったはずと、夫と二人でそんな話にも。

さて、午後からはお茶のお稽古へ。30℃近くまで気温が上がるというので,紺色の半袖に薄いグレイのプリーツスカート姿で日傘をさして出かけました。先月肩の怪我でお休みだったNoさんの声が聞こえてきましたので、今日は大丈夫、三人そろいます。お部屋に入ったら、すぐ母のことを聞かれましたので、退院が決まったことを報告。先生のお母さんは父と同い年、今日が誕生日なので、昨日、施設へ行ってお祝いを済ませたとのこと。102歳で足は不自由ですが、頭がまだまだしっかりしていて、少しボケてくれた方がいいというお話。施設でお世話になっている人たちの品定めが厳しくて、だけど、世話になっている身だから言えない不満を聞くのが大変とか。愚痴を言える相手がいることが大切よね、とNoさんが。「聞く方は大変よ〜」と先生。分かるような気がしますが、ここは聞くしかないですね。


5月は風炉釜です。私が最初に水屋に入りました。華やかな流水模様にグリーンの花模様のお茶碗があったので、それと無地の志野風のお茶碗を選びました。主菓子は陶器の蓋物に鮎のお菓子が入っていましたので、それをまずお出しして。蓋置は、八つ橋にカキツバタの花が描いてある小ぶりのものを選びました。

掛け軸は兜の絵。お花は竹籠に白いヤマアジサイと赤紫の下野(シモツケ)それにコエビソウ。写真がまともに撮れていません。暗かったせいかも。
干菓子は変わった器に入っていました。ヤシの実の内側に貝を張り付けたもの。Noさんのベトナムのお土産だそうです。
Noさんは、腕がまだ120度しか上がらず、重たいものも持てないので、お客さんでお点前はお休み。
Naさんは、次男さんのお嫁さんが具合が悪いので楽にさせてあげたい息子さんが幼稚園に子供を迎えに行って、そのまま実家に帰ってくるとか。「優しい息子さんね〜」とみんなで声を挙げました。「孫連れて帰ってくるのよ〜」と大変そうですが、「ここは、嫁さんまで自分の実家より旦那の実家の方がお気に入りなの」とNoさんの解説。「いいじゃない、寄り付かないより、いいじゃない!!」と私と先生。来月のお稽古日を決めてお開きです。