◎加賀市の従弟の年賀状に、阪急百貨店9階の催し会場で15日から20日まで金沢の工芸展や物産展と一緒に「暮らしに寄りそうKOGEI展」があり、そこに作品を出展しているという案内が書いてありました。私も色々あって、夫も何やかやあって、二人で気が付いたのが土曜日。月曜は夫がシルバーの仕事が入っているので日曜しかないということで先週の19日の日曜日に出かけました。阪急デパートの飾り窓はチョコレートがテーマでした。
金沢の新進陶芸家の展示があって、そちらを見たのですが見当たらず、蕪鮨(かぶらずし) を求めて物産展の方へ。その横のコーナーにありました。前回の作品より色彩、形において洗練されて進化しているのに二人でビックリ。これは進化してる~!でした。奇想の点においても一段と進化。訳が分からないおどろおどろしい彫刻的な造形物がついている器が並んでいますが、色彩の基礎は九谷五彩(緑・黄・紫・紺青・赤)であることが分かります。全体にくすんだ色、沈んだ、落ち着いた色合いの中に鮮やかなグリーンやピンクやブルーに金が映えてとても美しい感じです。
大作の大皿。異様な造作物が真ん中にありますが、色合いは美しい。
大皿の真ん中の円の中には亀裂が入っていて、地獄から出てきたかのようなタランチュラか髑髏が飛び出しています。これは度肝を抜くような造形です。大皿の外側は黒と青緑色で模様が描かれていました。
マグカップサイズのコップ。タコの脚のブルー系の反対側はピンク系で真ん中に金色の太陽が。笑う老人がくっついていたり・・・
蓋のついた香炉。河童や舌を出したお化けの絵が。
後は可愛いサイズのぐい飲み、どれも突起物がついていて蜘蛛、猪の頭、花です。
ギャラリー「ルンパルンパ」のオーナー(絹川大)さんが来られたので、親戚の従弟なんですと言うと、 「彼は一時期こんなんでいいのか迷いがあったみたいですが今は吹っ切れて、これでやっていこうと決めて自信をもったようです、評価してくれるファンもついているし」というお話でした。売約済みのが2,3点あったので、そうか~と嬉しかったです。出店作家七人衆の一人、米谷彰能(こめやあきよし)といいます。
帰って彼のブログ「よろずよもやまよろずたび」を覗いてみると他にも大作に挑んでいるようです。感想をメールで送ると返事があり、「暇つぶしに10年前に始めた陶芸がこんなことになろうとは思いもよらず。でも、ここまで来たら陶芸家っていう肩書つけて恥ずかしくないまで頑張ろうかと」と書いてきました。
◎帰りに金沢名物、蕪鮨(かぶらずし)とゴリの佃煮を買い求めました。
かぶら鮨は、”なれ寿司”の一種で、 お武家さんの間で冬の贈答品として重宝されたもの。カブの間に出世魚で高級魚のブリ(鰤)を挟んで塩漬けし、その後コメ糀に漬けて、人参を入れ、重しを載せ1~2週間漬けて出来上がり。
庶民の間ではカブの代わりに大根、ブリの代わりにニシンを用いて漬けていました。冬寒い石川県ならではの発酵食品。石川県出身の母が何度かやってみましたが大阪の冬では無理でした。