加賀の『花嫁のれん』と『色壁』とドラマ「わたどう」と横浜流星アジアスター賞

◎結果の分かっていた総裁選をテレビでいつものように提灯持ちで解説する何とかさん。ここは浜矩子さんに倣って一言、「まともな政治は政権交代で」。昨日は用事があって市役所へ。すぐ北側の田んぼの稲穂はまだ青々としていました。稲刈りは10月に入ってから。秋の花々が咲き乱れて・・・

◆月曜日は小松市から従弟が娘と車でやってくることになっていました。今年阪大のスワヒリ語科に入学したメグさんの下宿探しにホテル一泊でやってきました。3月以来ですから半年ぶりです。お昼を一緒にということで明月記のお弁当を取り寄せました。途中渋滞があったとかで予定より5分遅れて到着です。

直ぐお茶を淹れて食事をしながらお喋りです。オンラインの授業について聞くことに。阪大でもほかの学科ではまだスタートしないところもあるようですが、父親である私の従弟の話では国立だから一斉にスタートと決まってるはずだと。メグさんは、18人の学生と早く対面授業を始めたいという先生の意向で・・・大きな学部ではまだのところもあるような感じでした。オンラインは画像のない音声のみの授業で二人で組んで問答をやったりとか、顔は知らないで声を通して仲間同士の授業を受けているようです。スワヒリ語から日本語という辞書がないので英語が出来るのが前提の勉強ということになるそうです。日本語→英語→スワヒリ語、逆もまた英語を通してということに。

語学の場合はいいですが、体育授業の話はケッサクでした。ボールを投げたときの上腕二頭筋の筋肉量の変化とか働きについてレポート!?、女子ソフトボール世界一の試合のレポート提出とか。「あの上野さんの?」「そう」。実技を伴わない体育授業のレポート提出のわけわかんなさが聞いていて面白い。

◆ところで、前日のSさんのお茶飲み話でテレビドラマの話になって、SさんはNHK戦争動画~75年目のショートストーリー~」(NHK8月24日)(山田洋二監督、吉永小百合朗読)が良かったと、私も今年の戦争関連のドラマの中ではあれが一番良かったと。「医療ドラマに深刻なのが多い。NHKの『ディア・ペイシェント』見てる? あの田中哲司…怖いよね~」。NHKのサイトを訪ねると「医療界の現実、医師たちの成長と挫折を描くヒューマンサスペンス」とあるので、内田有紀さんが演じた女医さんの自殺や病院経営巡る対立とか田中哲司さん演じる患者のブログの怖さなど、なるほどとも。

「『アンサング・シンデレラ』も結構深刻な問題を扱ってる」「薬剤師のね」「バディ物の警察関係のドラマなども多いし、なんで今のドラマは暗くて怖くて深刻なの?」と二人で。そこで私から『私たちはどうかしている』は?と聞くと即「何なの~あのドラマ」と言われたので、これは楽しめてないみたい、ダメか・・・でした。私は加賀文化が楽しみで見てるけど・・・と言ったのですが。

で、その日の夜、「私たちは・・・」のドラマのセットに出て来る「色壁」の写真を探しているうちに、25,6年前の従弟の結婚式に小松まで両親と4人で車で日帰りで出かけたことを思い出しました。結婚式の後、おばさんの案内で従弟の家に立ち寄ったとき、加賀友禅の鮮やかで華やかな花嫁のれんを見せていただいたのでした。ひょっとするとメグさんは両親の結婚式の写真を知らないかも知れないと思ってアルバムを階下に下ろしておきました。

◆従弟にあのドラマ「私たちはどうかしてる」見てる?と聞いてみるとさすがの反応。「出だしからいきなり石川県小松市でスタートしたのでビックリした」「菓子職人の花岡七桜は小松で、老舗和菓子店の跡取り息子高月椿の光月庵は金沢ね」「でも実際は東京で撮影してるらしい」「コロナの前に金沢ロケはやったみたいだけど」と私。で、「花嫁のれん」のこと。写真を見せると、従弟は「そう、そう、これだ」。メグさんは「こんなの見たことない.。ウチにあるの?」と聞いている。

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◆『加賀の色壁』もドラマに登場しています。これも、赤い壁に驚いたことがあり写真を探していたら両親の金婚式のあと皆で加賀市保賀の母の実家を訪ねたとき、実家を継いでいた従兄が塗り替えたばかりの自慢の赤い客間で撮った写真がありました。赤いと言ってもベンガラ色だと思うのですが。ドラマでは椿の母親の今日子の部屋の壁がこの赤です。(写真は今から27年前金婚式を迎えた両親とこの家の主の母方の従兄、後ろ三人の真ん中が私、私の左側母の後ろにいるのが8月に亡くなった妹)

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◆一人息子の椿の部屋は「加賀の群青壁」と言われる高級な色が使われています。NHKの「美の壺」でも取り上げられたらしく、その番組の解説によると:

・金沢にはこの地方ならではの色壁もあります。群青壁です。この壁のルーツとなったのが13代藩主前田斉泰(なりやす)が建てた「成巽閣(せいそんかく)です。

・青は武士が好んだ色。特に群青色は手に入りにくいことから権力を象徴する色だった。

・世界中で最も美しい群青色と考えられていた天然石のラピスラズリは極めて手に入りにくかったためヨーロッパでも限られた画家が使い日本には入ってこなかった。

・1826年、フランスでラピスラズリの色そっくりの合成顔料が発明されると、代々ヨーロッパの文化に傾倒し長崎に御用商人を常駐させていた前田家がこの顔料を買い付け 成巽閣に用いた。

file161 「金沢(後編)」|NHK 鑑賞マニュアル 美の壺

◆ 壁が群青色の部屋の写真はコチラで:

◎椿(横浜流星)が光月庵を自分のモノにしたいという目的のため、名前も知らずに菓子職人としての腕を見込んでプロポーズした相手の七桜(浜辺美波)ですが、亡き母(中村ゆり)の殺人犯と言う汚名を晴らすため光月庵に入って事件の真相を探るため、七桜も椿の唐突な結婚の申し込みを受けます。椿は、15年前住み込みの菓子職人の母親と一緒にいた「さくら」と呼んでいた女の子が七桜であることに気づいていない。二人は一つ屋根の下で暮らすうちに互いに惹かれ合うように。

ところが、光月庵は血族者に継がせたいという大旦那(佐野史郎)の願いに合致するのは、意外にも七桜の方で、椿はDNA鑑定で父親とは血のつながりがないことが七桜が見つけた二枚の鑑定書で分かる。そして今夜が第6話。どうなりますことか。椿の母の女将(観月ありさ)の執拗な嫁虐めにも彼女なりの理由もあったり・・・椿は一体誰の子で父と慕っていた高月樹(鈴木伸之)を殺したのは一体だれなのか・・・謎が明かされる後半に入ります。コロナの為、私のお茶の稽古は未だ再開されませんが、今夜は茶会の場面です。

◆10月23日公開の映画「きみの瞳が問いかけている」が釜山国際映画祭で特別招待作品として上映されることに:

◆9月15日、ソウル国際ドラマアウォード横浜流星さんがアジアスター受賞。

対象作品は「あなたの番です」の後半に登場した二階堂忍役?など?

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