「生還した6人、『片思い世界』に再結集」と今年の「カンヌ国際映画祭」(朝日新聞)

団地の花壇のスイートピーの花。濃いエンジ色がアクセントカラーになって…

先週、朝日新聞に掲載された記事から。面白い日本語:

こちらも25日(日)の朝日の社会面の記事からですが、午前中、整体ヨガの時、先生役のSさんが、この記事に触れて、「あの映画(「片思い世界」)の話が載ってたね」「今ごろ、なんでだろ?」なんて話にも。

タイトルは生還した6人、再結集となっていて、映画の撮影クルーの6人が2023年6月上旬、対向車線から中央分離帯を飛び越えてきたトラックによる事故の話でした。なんという事!? 映画の内容を監督、プロデューサー、助監督、カメラマン、スクリプター、メイキング映像制作、を担当する方たちが、先取りして体験されていたというお話です。映画の内容は、幼い頃に「大きな事件に巻き込まれたことから強い絆で結ばれた3人の女性が、元居た世界に思いを届けようとする物語」。彼岸と此岸を行き来するお話です。

さて、記事は、一番若手で、事故でろっ骨などを骨折した撮影クルーの一人、坂西未郁さんの監督デビューの制作が始まり、事故に遭った6人が揃って元気な姿を見せて、土井監督は寿司屋の親方役、助監督とスクリプターが従業員役で友情出演、プロデューサーとカメラマンもスタッフとして参加したということです。

同じく朝日新聞27日(火)の「文化」欄は、第78回カンヌ国際映画祭は24日、最高賞パルムドールイランのノジャファル・パナヒ監督の「シンプル・アクシデント」を選んで閉幕した。受賞作に共通するテーマは、憎悪や弾圧への抵抗。今年のカンヌのコンペティション部門を振り返る」記事になっています。

ジュリエット・ビノシュさんが審査員長なんですね。私が観た映画には「ポン・ヌフの恋人」や「イングリッシュ・ペイシェント」がありますが、今でも一番印象深いのは、プラハの春を題材にしたミラン・クンデラの小説の映画化「存在の耐えられない軽さ」です。

パルムドールを受賞したイランのパナヒ監督は「イランの仲間たちは自由を求めて闘っている。この映画で暴力の連鎖を終わらせる解決策を探した」と語ったそうですし、2席のグランプリのノルウェーの監督は「怒りでは前に進めない」と「和解」を描きたかったと語り、「監督賞と男優賞を受けたブラジルの監督は政治的理由で逃亡生活を余儀なくされるが、力強く生き抜く男性を描く」とあります。

13日の開会式で、俳優ロバート・デニーロが名誉パルムドール受賞後のスピーチで、トランプ大統領を「俗物」と痛烈に批判し、「私たちは非暴力の方法で、大きな情熱と決意をもって立ち向かうべきだ」と訴えたそうです。

ところで、李相日監督の「国宝」は、テーマとはあまり関りのない日本の伝統芸能である歌舞伎役者の生き様をテーマにした内容でしたが、「監督週間」部門で選ばれました。 

記事の最後に早川千絵監督の「ルノワールについて触れていますが、近くの映画館でチラシを入手。一部を写真で:

早川千絵監督の「PLAN75」は22年にカメラドール賞(新人監督賞)を受賞。私も梅田の映画館へ夫を誘って観に出かけました。倍賞千恵子主演、磯村勇人、河合優美。河合優美さんはこの映画で初めてだったかも。「ルノワール」の案内から:

長編デビュー作『PLAN 75』(22)が第75回カンヌ国際映画祭でカメラドール特別賞を受賞し、同年のアカデミー賞日本代表として選出、第63回テッサロニキ国際映画祭で、最優秀監督賞ほか3冠を受賞。第16回アジア・フィルムアワード、中国最高賞と言われる第35回金鶏奨、第58回シカゴ国際映画祭他、世界各国の映画祭で監督賞にノミネートされるなど、恐るべき評価を集めた早川千絵監督高齢化社会が深刻化した近い将来の日本を舞台に、75歳以上の国民に生死の選択を迫る衝撃的な物語を描き、現代人に激しい警鐘を鳴らした。

 3年ぶりの最新作『ルノワールで綴られるのは、11歳の少女が、大人の世界を覗きながら、人々の心の痛みに触れていくまでを繊細な筆致で描いた、あるひと夏の物語。死への好奇心と怯え。生きることのどうしようもない寂しさ。誰かの温もりを求める気持ち。少女の視点から浮かび上がるさまざまな感情のきらめきに、誰もが心を掻き立てられる。 

 主人公を演じる鈴木唯の瑞々しい演技と、石田ひかりリリー・フランキーのたしかな存在感。フキが出会う大人たちには、中島歩、河合優実、坂東龍汰ら実力派が出演。2025年を代表する日本映画の傑作が誕生した。