今日は大寒!?

大寒にしては暖かい今日、ヨガの帰りにいつものお茶飲み仲間の彼女と一寸変わった所へと、ビルの2階へ。
50年代のファニチャーをコレクションしている「喫茶兼レストラン、犬のシャンプー&トリマーと人間のヘアーサロン付き」で昼食を。
 
クラムチャウダーとパンとサラダに紅茶を注文。去年、初めて来た時は、注文を聞いてからハンバーグを捏ねていた位。
待っている間はゆっくりお話が出来ます。お急ぎの方には絶対お薦めできないお店です。
こういう個性のハッキリしたお店が潰れないで生き残っていってくれると楽しいですね。
こちらのお店から、シャワーを浴びている犬も覗けるようになっています。
ヘアーサロンの方の手が空けば、お皿を提げにきてお茶の注文も聞いてくれます。

さて、日経朝刊の25面に、御厨貴(みくりやたかし)東大教授の「激震・鳩山政権・評価と展望<上>」「学級会政治」からの脱却をという記事が出ています。出かける前にこの記事を読んで先週からの検察と小沢さんの対決の読み解き方?が一寸分かったような気になりました。
「政権の側がなぜ支配下の官僚機構によってここまで追いつめられるのか」?
それは官僚が「二大政党制ではない、交代可能な政党を喪失した状況を直視した。もはや、自民党政権は過去のものである。
立ち上がりつつある民主党政権を放置すれば、小沢支配が名実ともに確立する。それは危ういとの認識だ。」
「一方、…権力のあり方を熟知した小沢氏は、一切の妥協を許さず、すべてにガチンコ勝負で、ハードな権力の行使をいとわない。」「めったに見ることのない、権力と権力のむき出しの全面対決が繰り広げられている。」

その通りです。そして、このあからさまな権力の対決の「可視化こそが、大きな制度改革の時代に入ったことの証しなのだ。」そして、「明治維新も戦後の占領改革も、大きな制度改革の着地点への到達には時間がかかる」。この二つの時期についての考察は省略して、結論を急ぐと、「大きな制度改革の最初の安定までには4年は必要だ。4年後の2013年には衆議院の任期満了と、参院議員の次の改選(今年の次)が重なる。」ということで制度改革のとりあえずの着地点は今から4年後ということです。
そこで、「鳩山民主党政権の現状と評価」に入り、”学級会民主主義”を急いで脱して責任与党としての”決定”と”実行”の重みを理解し、気楽さと軽さから早く決別すべきだ。時にはマニフェストを改め、官僚とも手を握る大胆な政治行動が、彼らを真の政治家として覚醒させる。西郷・大久保・木戸は制度改革への試行錯誤中で政治家として”化けた”。吉田茂も戦後改革の只中で、いったん失脚した鳩山一郎も占領後への展望の中で、やはり化けていった。」「国民の文化変容への期待が失望に変わらないうちに、前に進めるべきだ。」
「今回の政権交代は、くり返すが自民党的文化への国民の決別の意思表示にほかならなかった。とすれば、小沢氏の存在は、一方で”変える文化”を是認しながら、他方で自民党的文化を徹底的に純化し、権力と金力をあられもなく行使する矛盾の固まりなのである。」「結局、小沢氏は政治の後景に退いていくしか残された選択肢はあるまい。」

これを読んで、私も思いました。今は、50年間続いた大きな制度を大転換させようという時。
その大転換を望んだのは国民であり、実行するのは国民が選んだ政権。いつの世も、大転換がスムーズに抵抗なく速やかになされるなんてことはない。
旧来のものと、これから生まれ出るものとのせめぎ合いの中で混乱や犠牲もあるだろう。しかし、転がりだした時代の変化を後戻りさせることはできない。
その混沌と混乱の中で政治家は鍛えられて真の政治家となる、明治がそうだったように、また、戦後がそうだったように。
民主党が、内に抱える小沢的なるものを超克・決別したときが、ヒョッとすると小沢一郎という政治家が本当に目指している
政党になれるときなのかもしれない。だって、小沢さんはヴィスコンティの映画「山猫」のセリフを引用して
「生き残るためには変わらなければならない」と言った人です。
 蠟梅(ろうばい)