主婦の戯言(アメリカから見た日本の政権交代)

まず、9日の普天間に関するブログのコメント欄で紹介された内田樹氏が週刊文春に発表された記事を私もここに改めて紹介します。
「結局われわれは米国に侮られている」(http://d.hatena.ne.jp/haigujin/20100513/1273711003#seemore )より一部引用。 

治外法権の外国軍基地を領土内に置いているのは、わが国がアメリカの軍事的属国だからである。

日本はその意味では主権国家としての条件を全うしていない。

主権国家として、アメリカと対等の外交関係を確立することがわが国の悲願である。

その願いが達成するまでの道はたしかに遠いであろう。

けれども、属国を「恥じる」というぎりぎりの矜持だけは維持しなければならないと私は思う。

その恥の感覚をなくすことは、属国であるという事実よりもさらに恥辱的だからである。

沖縄の基地問題についての日本の基本的立場は「在日米軍基地の全面撤去」である。

だが、それは日米の力関係からすると、現実的な要求ではない。

識者たちが言うように、基地の撤廃は東アジアの地政学的条件からして現実的ではないというのではない。

東アジアの軍事的緊張に備えることがそれほど喫緊であれば、米軍が韓国内の基地を三分の一に縮小したり、アジア最大のフィリピンのクラーク、スービック両基地を返還したのは(両国民がどれほど激しい基地返還運動を展開したにせよ)ほとんど「狂気の沙汰」と言わねばならない。

東アジア全域で米軍が基地縮小に動いている中、日本だけがその流れから取り残されているのは、要するにわが国がアメリカに侮られているからである。

「侮られないようになる」ために最初になすべきことは、「私たちは侮られている」という苦痛な現実をまっすぐに見つめることである。 そこからしか話ははじまらない

全く同感、日米関係がまともな(対等な)二国家間の関係ではない、基地は沖縄だけではない、横田も横須賀も・・・そこが治外法権だということも忘れてはいけない日本人の大事な問題で、終戦後(敗戦後)、日本は真の独立を果たしたことは一度もないということは認めないと。

そこから私の今日の戯言(たわごと)です。


去年、麻生政権が誰の目にも危ないと思われた頃、日米関係を現状のまま続けることがアメリカの国益に叶うと思った人たちは民主党が政権を取っては困ると思った。選挙に勝たせたくないと思ったとき、小沢一郎をつぶせばよいと考えて身辺を洗いカネの問題に目をつけ少々強引でもヤッチマエということに。細川政権誕生時、野中弘務元幹事長は、「有る事無い事、カネでも女でも、何でもいいから洗い出して攻撃だ」と、政権奪還のためにそう遣ったと去年民放のインタビューに答えていました。日本の自民党でさえそう思って遣ったのだから、あのCIAを抱えるアメリカにとって日本人離れした謀略とか策略とかはお手の物。敗戦後の占領下の日本で、その手の未解決事件や謎の失踪とかは普通にあったこと。(小さいことでは、イラク戦争でも女性兵士を英雄にデッチ上げていました。) で、小沢さんは狙われて、マスコミは追随、予てから豪腕、カネに任せてという噂の絶えない突っ込みどころ満載の人物ゆえ、限りなくクロ、いやもう真っ黒という世論を作り上げるのは簡単。ショッ引き方が少々強引、常軌を逸した異例ずくめであろうが問題なし。マスコミは味方だし、潔癖な日本人は煙がたてば(疑われれば)実体がなくても大騒ぎして火の存在を簡単に信じてくれる。その結果、民主党代表から引き摺り下ろし、鳩山代表となった。しかし、去年8月、民主党は国民の政権交代の夢に押されて総選挙に大勝。鳩山さんは沖縄の普天間基地は国外、最低でも県外と言っちゃってたし、社民と連立。

それは、困る。もう決まってた問題だし・・・いまさら地元に騒がれたんでは困る。
アメリカは戦争立国です。戦争を遣り続けることで国が成り立っているので、それゆえの問題も多いけれど、方向転換はオバマさんが出現しても難題です。それこそ抵抗も大きい。日本は、優等生の小泉政権みたいにアメリカに忠実、カネはモチロン、自衛隊だって掟破りの海外派遣までして付いてくる可愛い奴。その内その掟だって大っぴらに変える(憲法改正)という手はずが整っている。自衛隊が胸をはって日米共同作戦に堂々と出てくるまであと一歩。その日本が政権交代なんかでアメリカに歯向かうようでは困る。狙いは、小沢だ、アレさえいなければ民主党なんか怖くない。まだ、やれるだろう。得体の知れない正体不明の民間団体か個人?(メディアが一切これに触れないのはなぜ?)が検察にクレームをつけて、何が何でも参院選前にはツブシてしまえ。政権交代も骨抜きになる。

狙われた小沢さんと鳩山さんは知っていたのではないでしょうか? 誰が何のために自分を狙っているのか。だから小沢さんは抵抗して戦っている。鳩山さんはだから「戦ってください」と言った。しかし、国民に向かって誰と何のために戦っているかは言えない。なんで民主党の中で小沢さんを辞めさせようという動きがないのか? 多くの民主党の人たちも薄々感じているのではないでしょうか? 誰に何のために小沢さんが陥れられて、そして、その大きな相手と小沢さんが何のために戦っているのかを。だから、単に「支持率が減るから小沢さんは辞めるべきだ」とは政治家として言えないのではないでしょうか? 小沢さんの政治手法が荒っぽく、旧弊で、説明不足で、強権的で、というような世間で言われている欠点(多くはマイナスのイメージ?)を利用してマスメディアは徹底攻撃をかけていますが、今、負けるわけにはいかない・・・と

余りに荒唐無稽と思われたら、一部「アメリカ」を、「アメリカの意を汲む日本人」や「政権交代による変化を好まず、既得権益を享受し、既得権を失いたくない日本の旧勢力(官僚とか)」に置き換えて考えてみてください


アメリカの現政権は今のところ日本に関しては従来の勢力に任せている風? 日本が国際的(=アメリカ)に相手にされなくなったのは鳩山政権の所為ではなく、アメリカの新しい冷戦体制後の東南アジア戦略の中で日本の位置が変わったためで、日本がその変化についていけてないだけ? といっても、現政権は早くから小沢さんとコンタクトを取って、鳩山さんスルーの姿勢は見えました。政治的な実力を見抜いていたということでしょう。政党支持率で問題にならない共産党の「自主独立」より、小沢さんの国連中心主義とか、大量議員を引き連れての中国訪問の方がアメリカにとってはインパクトがあって、現実的な日本変化の兆しを感じて、標的にされ排除の対象になったのかも。
「検察のしょっ引き方に無理がある」と公平な立場で発言をし続けていた郷原信朗弁護士を番組に呼んだのは、今は無き名物番組「サンデープロジェクト」の田原総一郎氏。野中弘務氏が沖縄の講演で「官房機密費」の使い道に触れて、複数の政治評論家に盆暮れ500万ずつ渡したという話の中で、田原氏のみ受け取らなかった人にあげられています。自民党時代に世論誘導が明らかに有ったということですが、この件もマスコミは一切騒がず無視です。(詳しくは欄外で) お金をもらっていた政治評論家が「小沢たたき、民主党たたき」をテレビでやっていたということになる? それに「サン・プロ」はなぜ終了したの? 田原氏ご本人も前年に「打ち切り」と伝えられ、理由は教えられなかったと最近の「文芸春秋」誌(五月号)で述べています。

さて、こういうシナリオがあったとすると、7月の参院選挙で民主党が大敗することはアメリカ(=利害が一致する日本人)の思うツボ?!

これが一主婦の妄想・戯言で済めばいいのですが、ヒョットするとこんな企みが背後にあって、動き出した企みに日本人の我々がマンマと乗せられているのではないか?
内田樹氏が指摘のされている「日本人は侮られている」の中身は、この日米共同?の企みが思い通りに実現することでは?

普天間の問題もこの文脈のなかで考えてみないと・・・ 鳩山さんが「抑止力」というアメリカの考え方(日本人が一番弱い=日本人に効き目充分の特効薬みたいな)に乗っかっちゃったのは、アメリカの脅し?が余程怖かったのか、あるいは、お勉強相手を間違えたか、提供された教材が悪かったのか、

それとも、自ら道化役を演じて笑い者になり、基地問題で騒ぎを起こし、今まで寝ていた国民を目覚めさせ、そのことでアメリカに圧力をかけ、いずれは国外という計算・深謀遠慮があってのことか、あるいは計算がなくとも結果としてそうなることもアリ?かも、まだまだ事態はどう転ぶかわからないと、4丁目で一匹のカエルが考えているのです。 
(ヘリテイジとピエール・ド・ロンサール) ツボミは開くか… 

小沢一郎「起訴相当」問題での郷原氏の考え:http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/04/post_558.html

■「機密費:評論家にも 野中元長官、講演で証言」(琉球新報 2010年4月28日)


野中広務官房長官は、23日に那覇市内で開かれたフォーラムの基調講演の中で、自身が長官在任中(1998年7月〜99年10月)、先例に従い、複数の評論家に内閣官房報償費(機密費)から数百万円を届けていたことを明らかにした。

 野中氏は講演で「言論活動で立派な評論をしている人たちのところに盆暮れ500万円ずつ届けることのむなしさ。秘書に持って行かせるが『ああ、ご苦労』と言って受け取られる」と述べ、機密費からの提供が定期的にあったことを明かした。

 野中氏は自民党政権時代に、歴代の官房長官に慣例として引き継がれる帳簿があったことにも触れ「引き継いでいただいた帳簿によって配った」と明言。その上で「テレビで立派なことをおっしゃりながら盆と暮れに官邸からのあいさつを受けている評論家には亡くなった方もいる」と指摘した。一方で機密費の提供を拒否した評論家として田原総一朗氏を挙げた。

 官房長官の政治的判断で国庫から支出される機密費は、鳩山内閣が昨年11月に内閣として初めて2004年4月以降の小泉内閣から現在までの月別支出額を公表したが、使途については明かしていない。