ジャズ生演奏初体験

昨日はチョッと変った初体験をしてきました。心斎橋のアメリカ村にある古いビルの屋上が舞台。キッチンとアートスペースになっていて貸切ライブの日でした。連休を利用して九州新幹線初乗りで若い人たち屋久島に4泊5日で出かけていた夫も3日に帰っていましたので、二人で一昨日オープンしたという大阪駅を見学がてら出かけることに。

まずは金時計のある「時空(とき)の広場」へ。並んで誘導されて上に。左手に観覧車が見えます。右手から見下ろすと在来線の電車の駅です。オープン当日の4日は50万人の人出だったとか。大阪駅は新橋ー横浜間、国内初の鉄道が開通した2年後の1874年には誕生して、今回の駅舎で5代目。昭和30年代の大阪駅や地下街は、天井が低くて暗くて、田舎物の私にはチョッと怖い感じでしたので、大屋根が高く明るく開放的な大阪駅街(「大阪ステーションシティ」と言うそうです)は見違えるようです。阪神百貨店の反対側は北ヤードで工事中、クレーンが見えます。北に向かって左側に三越伊勢丹のデパート。右手のビルは専門店が入っているビル(「ルクア」とか)に三省堂が見えましたので、寄ってみることに。高村薫の「神の火」の文庫本は、紀伊国屋と同じく「上」が無いので諦めました。地下鉄で心斎橋へ。いよいよ、初体験のジャズの生演奏です。




楽器は左からコントラバスとテナーサックスとチューバ。この三人の奏者で4時半になるとスタート。コントラバスとチューバが掛け合いで始めてから途中サックスが加わるとそれはもう世界が一変したような感じになります。懐かしいような聞き覚えのあるメロディもあり、ベースはスタンダードというのできっと昔はやったジャズの曲なんでしょう。リズムやメロディに独特のスゥイングが掛かって、特にチューバは息吹というか人の息そのものという感じですし、テナーサックスの突き刺すような高音の音色が素晴らしい!
1部が終わってキッチンの奥のトイレに入ってビックリ。ドアが開くと同時に蓋が開く最新式のトイレなんですが、手洗いはシンガーミシンの台に戦後どこの家庭にもあった細かいタイル張りの流し台が乗せてあります。レトロモダーンというのでしょうか、若い人たちの好みの改装が施されていてナカナカ居心地の良さそうなキッチン内部です。屋根の付いたデッキが演奏家の舞台になっていますが、窓は全開、つづくサンデッキと屋上庭園風の周りは植え込みがあって、コーナーには桜の木も植わって、西の空にはビルの屋上に自由の女神が! それで、アメリカ村!?
2部が始まろうという時、なにやら騒音のようなざわめきが。パチンコ店反対のデモ行進だということです。騒音は段々大きくなって止みそうにありません。「僕たちは真逆の音楽をやります」とチューバがスタート。聴く方は耳をそばだてて文字通り音を拾うような感じ。その内コントラバスがリズムを刻みだして・・・すっかり音楽に集中です。
1000円でCDを買った時、チューバの演奏家さんとお話できました。元々はクラシックをやっていたとか。「どうしてジャズに?」には、「クラシックは優等生にならないといけないと思った。どうも、自分には合わないと」で、ジャズの魅力は演奏家同士や聴衆とのコミュニケーションで一回性の演奏にあるというようなお話でした。