菊花展とTPP

昨日郵便局の帰りに図書館前を通りました。
先週からメイプルホール正面玄関前には、なにやら重機が据えられて工事中です。
工事の囲いの陰になって見えませんがヒョットして菊の花の展示があるかも知れないと芦原公園の中の道を通ることに。
大当たり、菊花展をやっています。市長賞とか議長賞とか賞の札もかかっています。


今朝の新聞(日経)の一面、「国を開かないでどうする/TPP調整大詰め」という論説委員の大きな記事。読んでビックリ、なんと大げさな!? どうしてTPP参加が「国を開く」ことになるの? どうして明治維新になり、勝海舟が出てくるの? 謎は最後に分ります。「延びるアジアを引き寄せないで、日本はどうやって経済成長を実現していくのか」(アジアって言ったって中国も韓国も入ってないし・・・)「安全保障上もTPPが大国化する中国へのけん制になるのはたしかだ。」が本音? 安全保障上もアジアの隣国と経済的に仲良くしておく(言いなりではなくて)ことが国益では?
7日の「るりとうわた」さんのブログ(アンテナから入って下さい)にTPP参加国の分りやすい図とアメリカと日本がGDPで90%を占めるという図が紹介されています。日経の論説委員がいうところの「国を開く」という中身はこんなもんです。今アメリカの要求に応えなかったら日本の未来はないと考える人たちが日本にいることは分かりますが、全ての日本人がそう考えているわけではないし、「アメリカ=世界」という時代は終わったと世界が思い始めています。それなのに、日本の未来を今アメリカの言いなりになってアメリカに売り渡してしまっていいのか?こそが問題です。
アメリカにはアメリカの事情があります。オバマ大統領が選挙を控えて大変なのも分ります。格差社会が社会不安を呼んでいるし「焦っているのはアメリカだ」という国会議員もいました。アメリカが困っているからといって日本が国益に反してまで言いなりになるほど日本も余裕がありません。
日本は小泉(竹中)改革のアメリカ式解決方法がいいのかの反省の上に政権交代まで国民は選択したのです。アメリカ式の新自由主義が日本にもたらしたもの:格差社会、失業者数(職安・ハローワークで仕事を探している人)300万人、若年層の就職難・低賃金、一方に長時間労働うつ病になる人が増え、自殺者はここ10年以上も3万人を超えています。社会の有り方、働き方のアメリカ化で何か良いことがあったでしょうか?その上の3・11です。
日本人は頭も心も広く世界に開くべきです。アメリカ的なるものが世界の一部であることを思い知るべきです。それはアメリカ国民全体でもありません。アメリカを支配しているやり方、考え方を日本でも今まで通り踏襲していくことが本当に大多数の国民の利益になるのか? 日経の経済欄2面に「TPP交渉21分野の交渉内容と日本への主な影響」という一覧表が載っています。どの分野にもメリットとデメリットがあり、功罪両面があり、損益を被る企業や産業があり、それぞれの言い分があります。それを国内の議論も尽くさず覚悟もなく一気に外圧でなぎ倒していくやり方が納得できません。
国民に情報を隠してまで結論を急ぐ理由は? 野田首相オバマ大統領にすでに参加の約束をしてしまっている可能性があります。何のために?アメリカの庇護の下に政権運営を安定させたいから?・・・こういうのを売国というのですよね。どうして日本の政治家は日本の日本人の為の政治をやってくれないのかな〜 日本人の国益を胸を張ってアメリカに向かって主張できる政治家がいないのか? そうであって初めてパートナーなのに…民意がそこまでいってないのかも…また愚痴ってしまった。

裏に回るとメープルホール横の欅(けやき)が美しく紅葉しています。

PS:「情報を隠してまで」については別記事で。