「東南アジア圏の地域協力」

金曜日のNHKの討論番組「徹底討論TPP どうなる日本」は長くなりそうなのでと思っていましたが、見出したら止められなくて最後まで見てしまいました。
日本が米中の間に入ってリーダーシップをとって条件だって決めればいいという政府の楽観的な姿勢には、「賭け」に出る危うさと不安を感じました。
元外交官と元財務官僚お二人のお話も、実際の交渉ではアメリカにやられるケースが多いと言われた方が現実味があります。
ところで、この番組の後のニュースの整理コーナー?みたいな番組で分りやすい図表が出されましたので慌てて写しました。


土曜日の日経にも「東南アジア圏の地域協力」というタイトルで表が示されています。これも加えて、おさらいです。
ASEAN(東南アジア諸国連合は1967年発足、10カ国(インドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポールブルネイベトナムラオスミャンマーカンボジア
ASEAN+3日中韓を加えた13カ国。97年から毎年開催。
ASEAN+6は更にインド、オーストラリア、ニュージーランドを加えた16カ国。
東アジア首脳会議(EAS=サミット)が2005年に発足、今年はインドネシアで開催中(昨日で終わった?)
EASは昨日19日、米国とロシアが正式加入してASEAN+8で18カ国体制になる。これがCEPEA(東アジア包括的経済連携協定)?
ERF(ASEAN地域フォーラム)は94年から開催。27カ国・地域が参加。EAS(東アジア首脳会議・18カ国)以外の参加国・地域は(カナダ、パプアニューギニアEUパキスタン、モンゴル、北朝鮮東ティモールバングラデシュスリランカ

「徹底討論」を聞いていると結局、東南アジア経済圏で中国が中心になることに対抗して、アメリカが中心になるTPPを作って覇権争いをしようということなのかと。パワーバランス上日本を引き込まなければアメリカ側の方では話にならないということ? 
野田首相がハワイへ出かける前日のNHKの夜のニュース番組で岡本行夫氏にコメントを求めていました。岡本氏は「アメリカがやるっていうんだから日本が入らないわけにはいかない」という言い方でしたが、昨夜の元外務官僚の田中均氏も最後にはそういう言い方でした。「アメリカが言うからその通りやっていれば日本はいいんだ」という考え方にはついていけません。この方達は叉アメリカが原子力発電は止めるべきでないと言っているからとフクシマの現実にも目を閉ざして原発再稼働を唱えている人たちです。
今、日本が本当にやるべきことは東日本大震災の復興とフクシマの原発事故の収束と避難されている方達のこれからであるはずです。そちらをキチンとやりながらならまだしも、こんなに事を急いでいいる背景にはこれをチャンスと震災復興や農地改革をアメリカ式にやってしまいたいという政府側の思惑が隠されているのかと勘ぐったり・・・スッキリしないですね。