◎日経朝刊にWHO(世界保健機構)の発表で福島原発事故の報告が出ています。
報告書によりますと、「地域住民からがんの増加が確認される可能性は低い。最も影響が大きかった地域にいた人の場合で、がん発生率は日本人平均男性41%、女性29%より最大約1ポイント上昇するという。
WHOの予測では、放射性物質の影響を最も強く受けた女児の場合で、甲状腺がんを発症する確率は一般の人より70%高くなる。ただ、甲状腺がんの発生率自体がきわめて低く、発症率が上昇しても確認は難しいとしている。同原発から離れた場所では、さらにガン増加のリスクは低くなるという。」
2月25日のブログで「そうすると、もうすでに50人ぐらい甲状腺がんが出ている可能性がある (http://blogs.yahoo.co.jp/phkhn641/14787967.html)」という記事を紹介しました。これは、先月開かれた<「原発事故こども被災者支援法」の具体的施策を求める院内集会>の模様を書き起こされたものでした。
◎今朝の「shuueiのメモ」さんから、記事をソックリコピーします:
魚から51万ベクレルの放射性セシウム (2月28日 18時7分 NHKニュース)
東京電力福島第一原子力発電所の専用の港で、魚が外に出るのを防ぐ網にかかったアイナメから、これまでで最大となる1キログラム当たり51万ベクレルの放射性セシウムが検出され、東京電力は、魚が港の外に出るのを防ぐ対策を強化するとともに、港の中で魚の駆除を進めることにしています。
東京電力福島第一原発に面した専用の港で捕獲された魚介類からは、非常に高い濃度の放射性セシウムが検出されるケースが相次ぎ、東京電力は今月8日、魚が港の外に出るのを防ぐ網を設置しました。
東京電力が今月17日に網を引き上げて、かかった魚を調べたところ、アイナメ1匹から1キログラム当たり51万ベクレルの放射性セシウムが検出されました。この値は、魚から検出されたものとしては最大で、国の食品基準の5100倍に当たります。
また、網が設置される前の去年12月に捕獲されたムラソイ1匹から検出された、これまでの最大値、1キログラム当たり25万4000ベクレルのおよそ2倍になります。
東京電力は、魚が港の外に出るのを防ぐ対策をさらに強化するとともに、港の中で魚の駆除を進めることにしています。
東京電力の新妻常正常務は「魚の移動を防いだり駆除したりといった対策を、計画的に、かつ前倒しして取り組んでいきたい」と話しています。
◎お隣中国の大気汚染は日本の60年代の公害問題を後追いしていることで、日本の私たち、大いに身に覚えのあることです。その後日本は1970年(昭和45年)に産業廃棄物処理法を作って厳しい規制を行いました。そのおかげで青い空、きれいな水を取り戻すことが出来ました。
上記の放射能汚染は2年前の原発事故による海水の汚染ですが、それ以前から、60年代をそのままにしている分野がありました。それが、1970年の産業廃棄物処理法の網のかからない事業、原子力発電所であり、その廃棄物です。最も危険で最も扱いが困難で処分法も見つからない捨て場所も解らない廃棄物を出す事業をこの法律の対象外にしてしまいました。その結果が今です。政治の責任、重大です。それなのに、原発の輸出などとんでもない非常識、無責任。福島を忘れるな!です。(参照:蛙ブログの「原発は産業廃棄物法違反の存在(10/1 クローズアップ現代)」http://d.hatena.ne.jp/cangael/20121117/1353109731)
★★アメリカのピアニストで冷戦期に活躍したバン・クライバーン氏死去
「27日、テキサス州フォートワースの自宅で死去。78歳だった。骨のがんで闘病していたという。バン・クライバーン財団が明らかにした。南部ルイジアナ州生まれ。23歳だった1958年にモスクワで開かれた第1回チャイコフスキー国際コンクールで優勝。米ソ冷戦さなかの快挙に、米国民は国民的英雄として賞賛し、ニューヨーク凱旋パレードを行われた。」
私はこのチャイコン優勝、凱旋パレードのニュースを高校生の時、英語学習の教材だったニュースダイジェストの冊子の記事で知りました。最近では2009年に辻井信行さんが中国人ピアニストとダブル優勝したのが、名前を冠した『バン・クライバーン国際ピアノ・コンクール(62年創設、原則4年に1度、テキサス州で開催)』ということで再認識しました。歴史上の人物だと思っていたので意外とお若いのにも驚きました。高校生で10歳上というと随分世代が違う様に感じるものなんですね。
★★もう一人はフランスの世界的オルガン奏者、マリー=クレール・アランさん死去
「日本の音楽関係者に入った連絡によると、26日死去。パリ近郊の音楽一家に生まれ、パリ音楽院に学んだ。バロックから現代まで幅広いレパートリーを持ち、バッハの全オルガン曲を3度録音するなど多数の録音で知られた。教育者としても多くの演奏家を育てた。1973年以来たびたび来日し、オルガン・コンクールの審査員を務めるなど、日本の音楽ファンにも親しまれた。」(以上「」は28日の夕刊讀賣より)
マリ―クレール・アランさんと言えばバッハの「トッカータとフーガニ短調」の最初の出だしの強烈で忘れられない旋律です。あの旋律と共に聞いたのがマリークレールアランという名前でした。
☆☆お二人の訃報を聞いて、昭和が遠のくという言い方はオカシイですが、いよいよ20世紀は彼方へ・・・という感じです。
PS:★★2月22日にはドイツの指揮者ヴォルフガング・サヴァリッシュさんも89歳で逝去。1993〜2003年までフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督・首席指揮者でした。N響アワーではよくサバリッシュさんの指揮ぶりを見ました。