NHKの福島第一原発事故現場レポートと小出裕章さん

そろそろ2度目のあの日が近づいてきます。
今週は、NHKも「”忘れまい”あの時を」として特別態勢のようです。
火曜日は、夜9時台のNHKニュースでキャスターの大越さんが事故現場に入った報告をしていました。
水曜のヨガの日は、早朝に夫が2泊三日の中国出張に出かけたので、私も皆さんのランチに同行して、その後のお茶にもつき合えました。4人で珈琲館で、色んな話の後に、Mさんが、「昨夜のNHKニュース観た?」と原発の話に。「フル装備の大越キャスターの顔が大きいので入るか心配した…」とかで始まったのですが、Mさんの言いたかったことは、「あんな大変なことになっていて、まだ40年も廃炉にかかるという。あんなことを、ようやったわね〜」。
同感!私も、そう思いました。「1日400トンで2日半でタンク一杯。そのタンクの置き場所もそのうちなくなる」「そう、どうするつもり〜〜」「あそこで働いている人たちだって放射能の許容量を超えれば次々と新しい人を送り込まないといけないんでしょ」「大変なことになってるね〜」。「手を出してはいけなかったよね〜」と「それなのに、何が再稼動なの!」とみんな怒っています。(大越さんが原発事故は津波で起こったと決めつけたように言っていたのはとても気になりました。津波の前に地震ですでに電源喪失が始まっていた…とも言われていますので)
隣に座った、70代のTさんも、「オスプレイ、急に飛ぶとこ変えたりして、事前に言うたら騒がれると思ってからに・・・」と。(「直前に変更の通告? 日本をどこやと思ってるんですか!」、これは夕方の「アンカー」の山本キャスターでした。)「着物姿の江戸学の田中優子さんが、最近『日本の沖縄化』が進んでいると言ってるのが当ってると思った」と私も。
「日本、どないなるんやろ〜」とYさんも。いつになく日本の今後を憂える話になってしまいましたが、明るい話にはなりそうもなくお開きに。皆考えていることは同じ…と改めて思いました。
NHKニュースから、写真で現場を:

↑高線量の現場は取材が10分に制限され、地面には鉄板が敷かれて放射線を遮蔽している。↓汚染水は貯まる一方。

↓多核種除去施設の建設現場。放射性セシウムは他のプラントで除去するが、ストロンチウムなどの放射性物質はこのプラントで除去する。しかし5か月以上一度も動かず。処理後に出る放射性廃棄物の保管容器の開発が遅れているため。

↓世界からも注目され心配されている4号機の使用済み核燃料のプールの横には建設中の大きな構造物が。これは出来上がると高さ53mでクレーンがとりつけられ、プールの上に移動して核燃料を水に入れた状態で釣り上げ移動することになる。東電では除去作業は今年11月中ごろに始めたいと。

メルトダウンした核燃料については取り出す方法の見通しも立たない」状況です。
東電の担当者も、「もっと線量の高いところで作業していくとなると遠隔操作や装置、ロボット開発などの課題を解決する必要がある」と発言しています。
「長く続けていかなければならない差し迫った問題」(大越キャスター)という大問題がまだ見通しも立たないのに、どうして原発の再稼動や推進や輸出という話になるの!!
解らないときは小出裕章さんです!  小出さんの「非公式まとめ」で紹介された「KAZE to HIKARI」のサイト(http://www.kaze-to-hikari.com/2013/03/post-8.html)からです。

原子炉は、発電のためではない
投稿日:2013年3月 5日
by 高橋 仁也


(小出先生のインタビューから)


みなさんは、原子炉は発電のための道具だと思われているかもしれませんが、日本が原子力をはじめたのは原爆をつくるためにプルトニウムが欲しかったからです



イギリス、フランスに使用済み燃料の再処理を委託して取り出したプルトニウムは45トン、長崎型原爆の4000発分です。ただ、これは核分裂性が70%で、小ぶりのミサイルに載るようなものはできない。これでは、軍事的価値が下がります。90%以上にするには高速増殖炉がほしい。だから、もんじゅは絶対にあきらめないのです一度でも動かすことができれば、98%という濃度ができます。





1977年、米国大統領カーターは、核兵器の拡散防止をしなくてはいけないということで、米国の原子力発電所の使用済み燃料の再処理をしない、だから他国でもするな、という政策を打ち出そうとしました。ところが、日本はとにかく再処理をやりたい、と言って東海村の再処理施設の稼働について、米国とかなりきわどい争いをしました。最終的には、日本ならいいだろう、と許しました。日本はアメリカの属国だからです



米国は原爆をつくるために原子炉を山ほどつくって、ところが今度は重荷になってきた、そこで今度は技術を海外に売って金儲けをしたくなった。日本なら中国に対する牽制にもなるし、さらに日本がアジアへ販売すると米国にはパテントビジネス(特許権)で金が入るのです



引用元:http://www.kaze-to-hikari.com/2013/03/post-9.html

●●「つっぴーの憂い日記」さんの3月5日の記事は、福島県飯館村再訪(2月18日)の記事です。線量計の周りは徹底的に除染され、線量計の値は低いとのことです。詳しくはコチラで:http://d.hatena.ne.jp/Tsuda_Katsunori/20130305/1362459344

(写真は春の日差しの中の水仙と、サンルームの中、茎を伸ばしだしているミニランのツボミ)