ビデオ一体型DVDレコーダーと7月道すがら

以前はビデオテープのコレクションがたくさんありました。10年ほど前、夫が自宅で仕事をすることになり、私がそれまで使っていた玄関わきの6畳の洋間を空っぽにして譲ることになりました。籐家具の正方形のガラスのテーブルと2脚の椅子のセットだけを置いて、あとは全部他の部屋に引き取るか処分ということになりました。それまで録画した私の映画コレクションやドラマ、クラシックの演奏のテープなど大量に泣く泣く処分しました。(その後、サンルームを作ったのでこのガラスのテーブルセットも移動)
残ったテープについて、息子に聞くと、ビデオテープをDVDに録画し直す方法がある。業者に頼めば有料だけど、機械を買えば自分でも出来るという。何年か前にそんな話を聞いてそのままになっていました。ところが先日、仕事帰りの息子から、その機械を見つけたけど”どうする?”という電話。余りに突然のこと、その日は考えておくことになってしまいました。日曜日、夫の山の寝袋の受け取りに就き合わないかと息子が誘われていました。じゃ、ついでに梅田のヨドバシへ寄って・・・ということで、私のその機械を買って来てくれるということに。その日は3人で近くのイタリアンで食事を済ませ、息子が機械を使えるようにセットしてくれている間に、私は6月最後の日の水中歩行のプールへ出かけました。
帰ってくると、既にダビング中、「エトロフ遥かなり」です。取扱説明書も、苦手な私のために付箋を張って、ダビングの仕方を教えくれました。
息子は真っ先に何年か前のNHKのドラマ・ラフカディオ・ハーン(ジョージ・チャキリス)の「日本の面影」を「ダビングしときや〜」と注文をつけます。このテープ久しぶりに取り出してみたら第1話が重ね撮りで消えています。夫が中国映画の「郵便配達夫」を入れています。あの、最初のシーン。駿河湾から小舟で富士山を見る場面、「もう少し高く、もう少し上」という、想像以上の富士山の高さと美しさに最初の衝撃を受けるシーンのセリフ「a little higher」を二人で口にしていました。これは昨年、NHKの「微笑みの国」で見たイザべラ・バードが初めて日本に足を踏み入れるシーンと全く同じです。(蛙ブログ:http://d.hatena.ne.jp/cangael/20120107/1325898577
さて、この息子、私にブログを勧めてくれて、ブログのタイトルのデザインもしてくれました。夫は私のブログにはノータッチ。分らないことがあれば息子に聞くことで何とか5年です。その息子に転勤話があり、来年早々には家を出ることになりそう。超氷河期の就職難で、兵庫県加西市の印刷会社に勤めてから、転勤で東京1年、その後転職して大阪へ戻り同居再開。父親の半分の4回目の転職で今の仕事が7,8年。どの仕事の体験も今に繋がっているとか。会社より仕事に生きがいを見つけて息子なりに目標もあるという話を夫と二人で聞いて、納得しました。夫も親が恥をかいても結婚相手を探してやるべきと言っていましたが、大丈夫だ、とコチラも安心したようです。


その「ビデオ一体型DVDレコーダー」、カサだかなビデオテープがCD並みに縮小され、保存のスペースはうんと小さくて済みます。こんな便利な機械が手に入るなら、あの映画コレクションや音楽テープ、捨てるんじゃなかったと今頃。ダビングしながら懐かしい名作をチラチラと見ています。そのうち、85年のブーニンショパンのピアノ協奏曲や92年のロンドンフィルのベートーヴェンもフィッシャー・ディスカウの冬の旅も・・・と。
イタリアンのお店以外はプールへの道すがらの花たち。ブッドレアに唐池公園のアジサイ。白いユリに似た花はハマユウムクゲブラックベリーかな、それにトケイソウ