昨日に続いて考えた事と「保守論壇亡国論」

◎昨日のブログの続きです。
10日の「アンカー」番組内の青山氏のコーナー「親中派が多い米軍と安倍総理への誤解…日本の取るべき道は?」で青山氏が「甘かった」と言われた理由も分りました。(10日の蛙ブログで一部触れています)
青山氏はハワイの米軍司令部に行って(小野寺防衛大臣の口添えもあって)相当上層部の高官との話し合いができたそうです。米太平洋軍司令部の中国に対する見方を4つに分けています。(蛙のアンテナの「ぼやきくっくり」さん10/10>。4つとは、パンダ・ハガーという親中派、インベスターというビジネスのみ派、リアリストの是々非々派、ドラゴン・スレイヤーという対中強硬派の4つで、最大グループはパンダをハグする人たちという意味の親中派だとか。

靖国参拝を止めるようにという警告はオバマ政権だけでなく軍部の意志でもあるということを、この時青山氏は感じたか、あからさまに言われたかしたのでしょうか。安倍さんが『右翼の軍国主義者』だと理解(青山氏によると『誤解』)しているのはオバマ政権内部だけではなく、軍部もだということがよくわかって(面と向かってそう言われたとか)、それまでの青山氏たち安倍さん応援団や取り巻きさんたちの理解が「甘かった」となったのですね。
オバマさんだけでなくジャパン・ハンドラーであるジェラルド・カーチスでさえ「アーリントン墓地に当たるのは靖国ではなく千鳥ヶ淵だ」と言っているのですから。オバマさんの政府筋だけなら強行したかもしれない靖国参拝を、日米同盟の軍事部門やジャパン・ハンドラ−の反対まで押し切ることは、安倍さんにも到底出来なかったということですね。(日経の記事でのカーチス氏のコメント(20日の蛙ブログ)は、前段が「↑」内で、後段が、「両長官の献花はシグナルでも何でもない」という発言でしたので、おかしいなと思っていました。nankaiさんの「カーチスはジャパン・ハンドラーの一人」というコメントを頂いたので「なるほど!ハンドラーたちはオバマ政権のやることに意義を認めたくないんだ」と納得でした。)

それでも、今週の青山氏の「アンカー」の解説では、「靖国参拝しないことがアメリカが求める日韓や日中首脳会談の条件になることは避けたいということで、安倍さんは必ず靖国参拝はしなければならないが、真榊を贈ることも変わらぬ意思表示と同じだ」とも。何とでも解釈できますね。この青山氏、最後に靖国神社を公立にすれば首相が行くのは当たり前になるから問題はなくなるとも。SPYBOYさんがコメント欄で、靖国神社は宗教法人だと教えてくださいましたが、青山氏には神道は宗教じゃないという前提があるようで、信じられない思いです。

◎ところで、昨日は、お客さん続きでお土産の甘いものがあったので、いつも夫の山の行動食のクッキーを焼いてくれるSさんに声をかけました。以前なら3、4人に声をかけられたのに、今は引っ越されたり、孫守りでお出かけだったりで1人になってしまいました。
そのSさんといろいろ話すうちに、原発の話で、元総理たちの脱原発の話になりました。細川さんが脱原発の話をするのを聞いた、とのこと。私は、直接ニュースとしても記事としても聞いたことがなかったので、そう〜なのと。元総理ではないけど小沢さんはドイツへ行って脱原発、小泉さんはフィンランドへ行って脱原発なのは知っていると。鳩山さんは原発を地下へという国会議員のメンバーだということは知っていましたが、その後の発言は知らない。そして、二人で、3・11以前は、限られた人たち、社会的不利益を承知で信念を持って反対していた人たち以外はみんな原発推進を認めていたわけだから、責任がある点では自分たちも含めてみな同じ。大事なのは3・12以後よ!!ということに。3・12以後で変わって当たり前。変わらないといけないのよ!
(写真はホトトギスヒメツルソバの花)
青山繁晴氏のついでと言ってはなんですが、「保守論壇亡国論」の著者山崎行太郎氏のブログに日刊ゲンダイの記事が紹介されています。ブログの中ほどで写真が出てきて記事になっています。出だしと一部をコピーしてみます:

本物の保守右翼は怒っている

この国を壊しているのは安倍的右翼だ 日刊ゲンダイ


安倍晋三は保守を代表する政治家と思われている。自らも、それを否定しない。むしろ受け入れている。先月、ニューヨークで演説した際は、「右翼の軍国主義者と呼びたいのなら呼べばいい」と開き直った。中国や韓国に「戦争の道を目指している」と批判されても、一切聞く耳を持たない。それどころか「何が悪いのか」という態度で挑発するのだ。

これが日本の首相である。政治家としてのレベルは極めて低いと思わざるを得ないし、人間としての重みや品格も感じられない。大人なら身につけておくべき知性や教養が決定的に足りないのだろう。恐ろしく幼稚なのである。

それでもエラソーにしていられるのは、熱烈なシンパに支えられているからだ。「保守」や「右翼」の看板を背負う安倍を擁護し、ブレーンとなる勢力。安倍という未熟な政治家にエールを送る連中が、この国の劣化を加速させているのだ。


実は本物の保守も、そんな現状を憂えている。山崎行太郎氏の「保守論壇亡国論」(K&Kプレス)は鮮烈だ。著者は、小林秀雄福田恆存江藤淳の影響を受け、保守の立場から発言している哲学者であり、文芸評論家である。本来であれば、昨今の保守化や右傾化を歓迎しておかしくない。


◆お題目を唱和するだけの錯覚した保守思想家

(中略:西部邁、桜井よし子、中西輝政渡部昇一西尾幹二


◆反対者を罵るだけの傍流が本流に
評論家の佐高信氏が言う。

本当の保守は“異論”とも話ができます。宮沢元首相や後藤田元官房長官、野中元幹事長といった人たちは、中国とも仲良くやったし、憲法も尊重している。左翼と対立するのではなく、穏やかに包み込んできた。それが保守の本流だったのです。ところが今は、傍流が本流になってしまった。例えば安倍首相は、自分を肯定してくれるお仲間連中としか付き合えません。反対者を罵るだけで対話ができない。薄っぺらな右翼なのです」


国民はもっと自分の頭で考えるべきだ。安倍の歴史認識は正しいのか、憲法解釈は間違っていないのか、それでこの国はまともな道を歩めるのか。ちゃんと脳味噌を働かせれば、答えが見えてくるはずである。


(以下省略。全文はコチラで::http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20131020/1382261122

今朝は、台風の雨のため畑が水に浸かり、野菜の収穫ができないので、配達は休んで来週にしますという連絡が入りました。台風の被害、日本列島、もうこれ以上はたくさんですね。