「秘密保護法は、集団的自衛権とセット」(戴いたコメントで考える)

昨日はヨーガ仲間の話し合いで秘密保護法の話が出ました。
そのことで、昨日のブログのコメント欄にnarumasaさんが、「田中龍作さんというジャーナリストの方が、秘密保護法案の官僚審議について連続ツイートしていました。とても参考になると思うので」とツイートをコピーして引用された後、<秘密保全法・対政府交渉 第2R 連投 22 ) 行政が国会より優位に立つという認識でよいのか? 内閣府「国家の利益に悪影響を及ぼす場合、ありうる」>というやり取りに注目して、narumasaさんは:「官僚が「政治家よりも官僚の方が優位になることもありますよ」と言っていますね。・・・・国分功一郎さんの『来るべき民主主義』で、現在の民主主義の欠陥として、「市民は立法(政治家)にタッチできるだけで、行政(役人)にはタッチできないこと」と言っていましたが、まさにそれを充分認識した官僚の答弁ですね。恐ろしい」とコメントを結んでおられます。
今朝、「あきつ・あんてな」さんのブログを訪ねたら、秘密保護法を取り上げたブログの出だしで、同じ田中隆作さんのツイートを取り上げておられました。不思議な偶然ですので出だしを少し省略してコピーしてみます。10月23日付のブログのタイトルは「秘密保護法は、集団的自衛権とセット・・・・孫崎享」(http://d.hatena.ne.jp/amadamu/)」です。本題は孫崎氏の記事がメインなのですが、そこに至るリード部分が、コメントを頂いたnarumasaさんと同じ田中隆作氏でした。

フリージャーナリストの田中龍作さんのツィート

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田中龍作 ‏@tanakaryusaku 10月22日


秘密保全法についてある議員秘書が言ったー「マスコミはやられないから大丈夫」。「ネットとフリーは危ないでしょ?」「そう」…http://tanakaryusaku.jp

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その記事から引用します。

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秘密保全法案(特定秘密保護法案)は自公が合意し、国会上程が確実になった。「何を秘密にしたのかは公表しない」「秘密事項を指定するのは行政の長」…。


 “こんな暗黒法をこのまま通してはならない” 危機感を抱く市民たちが懸命の街宣活動を続けている。


 「シール投票」を呼びかけているのは「秘密保護法を考える市民の会」だ。きょうは上野アメ横で道行く人に投票を呼び掛けた。2時間にわたる投票の結果は「賛成23票」「反対105票」「わからない133票」。トップは「わからない」だった。

<省略> 


 平成の治安維持法といわれ警戒すべき秘密保全法案(特定秘密保護法案)なのだが、マスコミは肯定的にとらえているようだ。


 世論調査によると『賛成』はフジ・産経の83・6%を筆頭にTBS75%、テレビ朝日65%などとなっている。最も批判的な毎日でさえ57%が賛成だ。(政府資料より)


 知る権利が奪われればマスコミは情報を独占できる国民に真実を報せずに新聞が戦争を煽った昭和初期を思い起こす。
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ここから、「あきつ」さんは、「マスコミは、ろくに報道しないで世論調査だけはするって、どういうことなんでしょう。露骨な世論操作じゃないですか。孫崎享さんによれば、これは集団的自衛権とセットで出てきているもので、すでにアメリカと約束ずみ、というのです。」と孫崎さんのタイトルの記事を引用されています。これが、大変分かり易い解説になっています。私も、「あきつ」さんから孫崎さんの視点のブログに入って、記事をそのまま引用させていただきました。(引用元:http://blogs.yahoo.co.jp/hellotomhanks/64226394.html

孫崎享氏の視点ー<2013/10/18>★


秘密保護法案米軍と一緒に自衛隊を海外に展開させるためのものだ.制定を米国に約束済みです


多くの国民が知らないことであるが、秘密保護法のような措置を取ることは、本年10月3日、外務大臣防衛大臣が文書で、国務長官と国防長官に約束していることである。ついでに言えば集団的自衛権を再検討することも約束している。
つまり、日本政府は自衛隊を米国の“傭兵的存在”として海外で使う ことを約束しているのです


何故、急に秘密保護法が浮上してきたのか。


 これはまさに集団的自衛権とセットになっている。海外で自衛隊を使う際に米国並みの秘密保持の体制が必要だからである。 戦闘部隊を持つ米軍並の秘密保持体制を持ちたいからである。


 まず、この考えが出てきたのは「日米同盟:未来のための変革と再編」、2005年10月29日(いわゆる2プラス2合意文書)である。


 ここでII. 役割・任務・能力で、日本及び米国は、以下の分野に重点を置くとして、「国際的な安全保障環境の改善のための取組む」を指摘した。


安全保障環境の改善とは相手国の攻撃を必ずしも前提としていない
従って国連憲章の精神から大きく離脱する行動である。


そのため、「二国間の安全保障・防衛協力の態勢を強化するための不可欠な措置」として、「情報共有及び情報協力の向上」を謳い、「共有された秘密情報を保護するために必要な追加的措置をとる」とある。

ただし福田政権では集団的自衛権に消極的であり、その後民主党政権となり、秘密保護法への取り組みも薄らいだ。

そして安倍政権の集団的自衛権への前のめりと共に、秘密保護法への取り組みが増した


2013年10月3日「より力強い同盟とより大きな責任の共有に向けて」と題する日米安全保障協議委員会共同発表がなされた。

「日本は、国際社会が直面する課題への対処に一層積極的に貢献する意図を反映し続ける」とし、「集団的自衛権の行使に関する事項を含む自国の安全保障の法的基盤の再検討」を述べ、,「相互運用性を向上させる」としている

このことは日米が一体として行動することを意味する。そのためには情報分野の協力が必要となる。


「 ・情報保全


情報保全の強化により,二国間の信頼関係は引き続き強化され, 両国間の情報共有が質量双方の面でより幅広いものとなり続ける。
閣僚は,情報保全が同盟関係における協力において死活的に重要な役割を果たすことを確認し、保全に関する日米協議を通じて達成された秘密情報の保護に関する政策,慣行及び手続の強化に関する相当な進展を想起した。SCCの構成員たる閣僚は,特に,情報保全を一層確実なもの とするための法的枠組みの構築における日本の真剣な取組を歓迎し,より緊密な連携の重要性を強調した。

最終的な目的は,両政府が,活発で保全された情報交換を通じて, 様々な機会及び危機の双方に対応するために,リアルタイムでやり取りを行うことを可能とすることにある


ここに「リアルタイムでやり取り」に注目する必要がある。ここでは日米の軍事作戦が想定されている


秘密保護法は偶然出てきたのではない。 集団的自衛権と一体である。


そして、その行使は攻撃があったからではなくて、「国際的安全保障環境の改善」と言う名のもとに行われる、国連憲章と異質の行動である、それは当然相手側の報復を招く危険な性格を有するものである


戦慄する日本の真の敵! 実は日本を軍事紛争へ誘導する米国じゃないか。


私達の安全保障上の敵は中国・北朝鮮である。それは間違いない。


しかし、この中国・北朝鮮と何故緊張関係を持つか、かつ場合によって、 これと武力衝突の可能性に日本が進んでいるかと言うと、米国に日本が動かされている面がある。
(安木津さんを参考に蛙が勝手に色字にしたりしなかったりです)

孫崎さんの記事をここまで引用した阿木津さんの結びは:

 ああ、目もあてられない。。。元外務省の情報局長を経験してきた孫崎さんが言うのは、自衛隊アメリカ軍のパシリに仕立てたいというのがアメリカの意図で、いま尖閣諸島とかで緊張関係をもたらしているのは安倍とか石原とか極右のおばかな連中だとみんな思わされているけれど、スマートな米国がそちらに水を向けているのだと。
 アメリカも二極化されているとは聞くし、この安倍をあやつっているのが、いわゆるジャパンハンドラーと言われるアーミテージとかそういう人たちだということも、安倍が米国訪問したときのこの間のニュースを見ればわかりはするけれど。
 秘密保護法案などが、こういう集団自衛権などとセットだとすると、集団自衛権に賛成の人はみな秘密保護法案にも賛成です。
これが軍事はもちろん、田中龍作さんがいうように、国内の他の場面でも自分たちに不都合な言論の抑圧に使われていく。

ここで、20日の蛙ブログの「靖国問題」で、nankaiさんから頂いたコメントとつながります。「 アメリカも,国内の対立をそのまま持ちだして,日本でも対立していますね.オバマ政権は,はっきり首相の靖国参拝に反対しました.安倍が渋々取りやめたのはそのためです.それに対してジェラルド・カーチスは産軍複合体の代理人そのもののようです.共和党の反オバマの人脈の人のようです.アーミテージなどもその一統のようですね.彼らは日中,日韓が対立することを望んでいます.」というコメントでした。
先週の関西テレビのアンカー、水曜担当の青山繁晴氏の解説で「オバマ変人説」を聞きましたが、これでわかります。安倍政権が、アメリカのどちらの側についているかがはっきりします。東アジアの平和というよりは、緊張を煽って、いつでも戦争できる態勢を整えておくことが利益につながるという人たちの側の、脅しに乗るか、言いなりになるか、親密になって、先々のおぜん立てを整えることに一生懸命になるか・・・ということですね。(もう一つ分かったこと、明日、つづきを)
秘密保護法にも背後にアメリカがある…ということを日本にいては考えないといけない。
日本の国土や自然、富である税金を、日本人が日本のため、日本人のために使える日が来ないといけませんね。そのためには、私たち国民は、物事の本質を見抜く力をつけないといけないな〜と思います。騙されやすい、誤魔化されやすい国民、権力者からどうせ何やったってわからないと舐められるような程度の国民であってはいけないと思います。