石破氏の「危険な」発言について

今日の「生き生き箕面通信さん」さんは、「自民党石破茂幹事長が一昨日11月29日(金)、自分のブログで「特定秘密保護法反対を絶叫している人たちはテロと同じ」と発信した事について書いておられます。私もどこで読んだか忘れましたが、この発言を読んで『これは危険!』と思いました。その部分をコピーしてみます。

「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます」(石破氏のブログ:http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-18a0.html

これは「特別な1日」のSPYBOYさんも駆けつけたという金曜日の参院議員会館前の反対集会についての感想ですね。石破氏は法案の成立を狙っている側で、反対されること自体が不快な方ですので、こういう言い方をされたのかもしれませんが、それにしても国会議員としての発言としては、聞き捨てならないと思います。
権利として認められている抗議の集会が、「テロ行為とその本質においてあまり変わらない」として、主義主張は「民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって」と勝手に決めつけて制限しておられることに、とても「危険!」を感じます。
これは特定秘密保護法案が目的とする、[防衛、外交、スパイやテロ行為防止]のなかに、デモ行進や、集会で反対を唱える行為も、テロと決めつけられる一歩手前の表現です。
石破さんの「テロと本質においてあまり変わらない」というのが、「テロ行為」とされるまで、そんなに時間がかからないような怖さがあります。
それとも「単なる絶叫戦術=主義主張をただ叫ぶ行為」が、本当に、「テロと本質的に変らない」でしょうか? 
「多くの人々の静穏を妨げる行為」は、すぐに「公益」という言葉にかえられて、示威行為(デモ)の自由や権利ははく奪される恐れがないでしょうか?
真の民主主義者なら、反対する者の言論の自由を認める者でなければならないと思います。それも議員会館の外で叫んでいた人たちは石破氏と同じ身分の国会議員ではなくて、一般の国民です。自分の意思表示の方法として今はこれしかないという思いで来ている人たちの権利でもあります。今回の石破氏のブログの言葉は思わずの本音なんでしょうが、石破氏の集会やデモについての考えが分るだけでなく、現政権の考えや秘密保護法案の本質的な危険を露わにする内容だったと思います。
因みに、11月4日の蛙ブログ(「ここがアブナイ(そもそも総研)」から、特定秘密保護法案のテロリズムの定義を;「テロリズムというのは、政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、または、 社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、または、 重要な施設その他の物を破壊するための活動。」
赤字の部分もテロリズムに当るわけですから、石破さんの考えはこれに当りますね。私は、この法案が成立すると、署名を求めてもイケナイ時代が来るんじゃないかと思います。少なくともテロリズムの定義の赤字の部分は削らないと無茶です。

ついでに、Wikipediaでデモについて:

デモ活動は、ある特定の意思・主張をもった人々が集まり、集団でそれら意思や主張を他に示す行為である。デモとはデモンストレーションの略語であり、示威行為、示威行進、デモ行進、デモ集会、あるいは単にデモとも呼ばれる。


日本の場合警備が非常に厳しく、デモ隊より警備の警察官の方が多くなることもしばしばあり、さらに日本の警察官がデモ隊をぐるりと包囲する形で監視していることもしばしばみられる。これは、警察がデモ活動を周囲の見物人や通行人などと切り離し、飛び入り参加者を阻止するためで、このために歩行者などにデモに気を取られて立ち止まらないよう呼びかけることも行われるこれにより、日本でのデモ活動では事前計画を超えることが難しく、デモが自然発生的に大規模化する現象が起りにくい。なお、日本で「デモ活動」を行なう場合は道路交通法又は都県または市が定める公安条例に反しない必要がある。また破壊活動防止法では破壊的団体に対して6ヶ月間以内の期限と地域を定めてデモ活動を禁止させることができる規定が存在する。

外国では数十万人規模のデモがよくありますが、日本では警備が厳しく、膨れ上がらないよう取り締まられているようです。
「生き生き箕面」さんは、石破氏のこのブログの発言から、「そういう思想の人たちが”思想の軍靴”がカッカッカ、パレードを始めた」という記事を書いておられます。一部引用です:

・「そういう発想の人たち」とは、「そういう思想の人たち」のことですが、そういう人たちは、「ヤツは赤だ!」という呪文を決め手としました。戦前、戦時中は、日本で「赤狩り」が猛威をふるい、小林多喜二をはじめ、多くの人が獄中で拷問を受けて死に至る犠牲者も出ました。


・ 特定秘密保護法という法律は、「赤狩り」をしようとする鬼、つまり政権に反対する邪魔ものを根こそぎにしたい鬼にとっては、まさに「鬼に金棒」。赤城の山の国定忠治のように、刀をかざして、「オレにゃお前(めえ)という強い味方があったのだ」の業物(わざもの)です。日本版NSC国家安全保障会議)の活動と併せて、さまざまな分野から、「異分子排除」が始まるでしょう。 


一部の権力を掌握した連中による「日本型独裁政権」が樹立され、北朝鮮と変わらぬ言論弾圧社会に変えられます。

全文はコチラで:(http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/aa470d2f1ec661ed47e9054ab82

★★★と、ここまで下書きしていざアップしようとしたら、「内田樹の研究室」でも内田先生がズバリ「石破発言について」(http://blog.tatsuru.com/2013/12/01_0932.php)です!