12月のお茶のお稽古

今日咲いたシシガシラ(獅子頭)です。山茶花に似ていますが、一寸違います。左下にサザンカ(山茶花)を。
先月、お稽古日を決めた時は7日の土曜日だったのですが、家に帰って手帳を見たら、平家物語のお茶会が入っていました。皆さんに電話して都合を聞いて9日の月曜日に変更してもらいました。ところが、父の嚥下外来が入り、仕方なく遅刻することに。
老健退所後10日ほど経って見違えるようにシッカリしてきた父が、市立病院でリハビリ科の嚥下外来の診察を受ける日です。母は父の食事担当ですし、夫は車の運転もあるし、通訳?(お医者さんの言葉を父や母に伝える役目)、私は先生の質問に答える役目がありますので、4人で出かけました。
体重が9キロほど減っていますので、筋肉が衰えています。診察の結果は、目に見えて改善しているわけではないし、入れ歯のかみ合わせがよくないので、硬いご飯よりはおかゆの方がおススメ。まずは入れ歯の具合を直しましょうということでした。母も納得で、柔らか目のご飯をお粥に戻すことに。病院で会計を済ませて、帰りは車で回り道をして先生のお宅の近くのバス道で降ろしてもらいました。
3時ごろ、1時間遅れで、お稽古に参加しました。
早速、立礼式のテーブルでNaさんが点てたお茶を二服戴きました。主菓子はゆずの香りがする常用饅頭。楊枝で切ろうと四苦八苦しているのを先生が見かねてか、「常用饅頭は切りにくいので手で持って食べてもいいんですよ」と言われました。そうなんですね〜知らなかった。
さて、お軸は「無事是貴人」という年の末にふさわしいもの。香合は辻堂と呼ばれる陶器の香合が複雑な織柄の袱紗の上に置いてあります。「龍村」と仰ったかもしれません。お花は白い椿のツボミと冬に使われる硬いつぼみのついた木の枝でした。

飲み終わると直ぐにお茶を点てるように言われました。Naさんはすでに釜で済ませたとか。先生が炭火を元に戻して下さっている間に、水屋で準備をすることに。ベトナムの赤絵の入ったお茶碗と口が付いたお茶碗を選んで写真を撮りました。ところが、正面が口の所なのか分らなかったので、先ほど使われていたお茶碗に換えることに。先生が最近小豆島の寒霞渓で手に入れたという楽茶碗のような(それにしては少し薄手)こっくりした焦げ茶色に黒い模様が入ったお茶碗を選びました。
蓋置は、立礼式でNoさんがブルーの「夜学」という行燈の明かり窓がハート型にくり抜かれたようなものを使っておられたので、私はどっしりとした感じのずんぐりむっくりの物を選びました。先生が「竹筒を模したもの」と教えてくださいました。凹みのついたところが正面なんだそうです。
病院で、お茶用のバッグを持って出ていましたので、時間待ちの間に袱紗捌きを練習していました。その甲斐あって、二度目に初めて一回、鳴りました! やっぱり練習すると違いますね。
今日は茶筅でお茶を点てるのに注意を受けました。泡立つまでもう少し力を入れてかき混ぜる必要があったようです。
終わって、Naさんから神社でお祭りに振る舞われる箱入りの角砂糖(「撤饌(てっせん)」と呼ばれるもので、天満宮の梅鉢の紋がついている丸型)を、Noさんからは福井県は大野の日本一美味しいと言われる里芋と柿を頂きました。私は丁度食べごろの干し柿を小箱に入れて3人分6個用意していたので、お渡しすることに。その場で食べて美味しいと言われました。Noさんは1個をご主人のお土産に。
丁度そこへ、先生がお盆に甘酒と蕪の甘酢漬けを小皿に入れて出てこられました。熱い甘酒と仄かに甘酸っぱい蕪がよく合って、4人でしばらくお喋りです。来年のお稽古日を決めて、「1年、速いね〜」と先生が。「速いですね〜、もう何年?」と私が言ったら、即、先生から「毎週一回、月四回来ている人もいるんだから、月一回の人が何年なんて言わないで〜」と言われました。「そうか〜、そうですね〜。じゃ、何回、ですね〜」でした。
これで今年のお茶のお稽古も御仕舞。来年の1月は27日と決まりましたので、2か月近く空くことになります。年の瀬のご挨拶をしてお別れしました。
最後の写真は、私がお茶を点て終わった後、水差に薬缶で水を足して、棚に柄杓と蓋置を飾り終えたところです。