昨日は11月のお茶のお稽古日。その前に、21日は各地で特定秘密保護法案の反対の集会がありました
昨夜はやっとNHKでも各地でこの日行われた反対の動きを取り上げて放送していました。福島県議会は意見書を発表。日比谷公会堂での1万人の集会、名古屋や広島でのデモ行進の様子、国際ペンクラブやニューヨークタイムズまでもが反対を表明していますと紹介。
今年6月の「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」、いわゆる「ツワネ原則」(昨日の蛙ブログ参照)違反でもある自民党の秘密法案。修「正」案でどうして最終30年後の開示が60年後になるんでしょう? 取材に答える戦争を知らない世代も戦争を体験した世代もこぞって「戦争の危機」を口にしていました。(写真はNHK夜のニュースより)
さて、お茶にとって11月は特別の月。
炉開きです。
炉に炭火を熾(おこ)してお釜を掛けます。
床の間には茶壺が飾ってあります。
柱に懸けてあるのも籠ではなく陶器です。
活けてある真っ赤な葉はニシキギ(錦木)、そしてこれからの季節の花の主役になる椿の蕾。
掛け軸は、書か画かという大胆な「開門多落葉」(門を開けると落ち葉が敷き詰めたような…)でまさに今の季節です。
香合は丹波焼の栗。蓋を開けるとこの季節からは煉りの丸い小さな炭団(たどん)のようなお香が入っていました。栗は本当は10月。でも10月までは香合は木彫りを使うので、陶器の栗を模した香合は11月の初めにしか使えないと先生の説明でした。
いつもと様子が違うのは、棚がないことです。
水差のツボが直に畳の上に置かれていました。
今日は最初から運んでやるお点前です。
水屋で仕組み茶碗を準備します。
私は、分厚い織部のお茶碗と赤い箕面焼きのお茶碗を選びました。
棗(なつめ)は木目が綺麗に出た槐(えんじゅ)の樹に漆がけして、そこに絵が描かれたもの。
風炉のお点前と違って、炉の内側の角を中心に斜めに座ってお点前をします。
点てられたお茶碗を仮置きしてから膝を動かしてお客さんに正対するように座り直して、お茶碗を置きます。
炭火の暖かさは独特で、暫くすると身体全体が温かくなります。
二服点ててNaさんと交代。お客さんの席に座ったら、Noさんが小さな声で「見られたよ」だったか「さまになってたよ」とか言われて、嬉しかったです。袱紗の音は又鳴らずでしたが。出されたお茶碗は、吹き寄せの絵柄。京焼で絵付けの上手な「紫雲」さんのモノとか。主菓子は珍しいイチジクの羊羹。そして、お干菓子の器は朱塗りの箕。落ち葉との取り合わせです。
三人目のNoさんは足が悪いので立礼式。火は扇形テーブルに埋め込んだ電熱を使いますので、ここで炭火の処理をします。
炭のくべ方にも作法があって、2,3種類の炭を組み合わせて使うそうです。池田の菊炭が有名ですが、今は炭焼き職人さんが一人しかいなくて入手困難だとか。後継者問題もあって、これからどうなるか心配とも。
炭を壺に入れて、助炭(じょたん)というものを被せます。塗りの炉の縁を傷めないように生地の囲いを重ねて、和紙を張った屋根のようなものを被せます。こうしておくと炭が長く持つそうです。色んな道具があり、道具の扱いにも色んな所作があり、それぞれの理屈があります。聞いてみると納得です。
昨日は4時から、父の一時帰宅でしたので、4時少し前に私だけ帰らせていただきました。いよいよ、来週中に父の老健退所が決まります。