「脱原発を放棄する日本」(ルモンド誌)の首相、欧州歴訪

今年は、スノーボールが見事な花をたくさんつけて大いに楽しませてもらいました。数年前に鉢から地面に降ろしたら土が合ったのか随分背丈も伸びて今年は白い花が鈴なり状態。

そろそろ終わりが近づいて、
白い花びらがハラハラ落ち始めています。


◎随分前、4月17日の記事になりますが、「フランスねこのNews Watching」さんが、4月11日に発表された政府の新しい「エネルギー基本計画」についてのルモンド誌(フランス)の記事を紹介されていました。短いので全文コピーしてみます。ルモンドは政府の原発依存推進の方針にもかかわらず、日本国内での自然エネルギーの注目すべき新しい動きも取り上げています。

脱原発を放棄する日本/ルモンド紙(4月13日)


日本は原発の廃止を放棄した。安倍政権は原発の新規建設すら否定していない。

4月11日、日本政府は新たなエネルギー基本計画を発表し、この中で原子力を「最も安定しかつ最も経済的なエネルギー源」として推進する意向を明確にした。


<参考>エネルギー基本計画(経済産業省HP)
http://www.meti.go.jp/press/2014/04/20140411001/20140411001.html



同基本計画は3年ごとに見直しが行われ、今後20年間にわたる電力政策の方向性を提示するもの。日本政府はまた、同基本計画の中で、原子力を「ベースロード電源」(「電気を安定的に供給する安価な電源」)の一つと見なしている旨を記載した。この新方針によって、日本政府は民主党・野田政権が2012年に示した「2040年までに原子力を廃止する」という政策目標を、国民の3分の2が支持しているにも関わらず亡き者にした


今回の方向転換は経団連と電力会社の要請に応えたものだ。安倍政権は「原発の再稼働に本気で力を尽くす」と述べており、新基本計画は新たな原発の建設を否定していない。国内で激しい物議を醸している核燃料サイクル戦略についても継続の方針を明確にしている。


他方で、ロイター通信は4月に発表した調査結果において現在日本国内にある48基の原発のうち3分の2は今後再稼働の見込みが無いと指摘している。その理由は、これら原発の老朽化、活断層の存在、法定の安全規準を満たすのに必要な追加工事が未完成であること、住民の避難計画が未策定であること、地元自治体からの同意取り付けが困難であること、などである。



これに加え自然エネルギーの導入が進行しており、原発への需要はますます減少しつつある2012年以降、日本国内では5.8ギガワット分もの自然エネルギーによる電力供給能力が新たに加わった。電力会社間の競争も激しさを増しており、2013年10月には中部電力東京電力の管轄地区内で電力供給を行うためダイヤモンドパワー社の株の80%を買収した。政府の新方針とは裏腹に、日本の電力セクターでは確実な変化が進行している。


(フィリップ・ミュズマール東京特派員)
(抜粋、一部編集)

●元の記事:「日本、ついに原発再稼働を選択」/ルモンド紙(4月13日)
(« Le Japon choisit finalement de relancer ses centrales nucléaires », Le Monde, 2014.04.13)
http://www.lemonde.fr/economie/article/2014/04/12/le-japon-choisit-finalement-de-relancer-ses-centrales-nucleaires_4400247_3234.html

引用元は4月17日の「フランスねこのNews Watching」:http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/413-2f42.html
◎一方、我が国の首相は連休中の欧州歴訪旅行の英国では、再稼働を宣言です。引用元は「shuueiのメモ」さん:http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20140503/1399065064


原発再稼働、進める方針を明言 安倍首相、ロンドンの講演で
2014年5月2日



 【ロンドン共同】安倍晋三首相は1日夜(日本時間2日早朝)、ロンドンの金融街ティーで講演し、経済成長の実現に向けて原発再稼働を進める方針を明言した。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)に関し、2015年中の交渉妥結に意欲を示した。

 経済成長のためには安定的で安いエネルギー供給の実現が不可欠とし世界のどこにも劣らないレベルの厳しい安全基準を満たした原発を、慎重な手順を踏んで再稼働させる」と表明。英国と原子力技術の開発に取り組む考えを明らかにした。(共同通信)


◎英国以外でも安倍総理のアブナイ発言は続いているようです。
〇『安倍晋三首相は2日(日本時間3日未明)、日本の首相として初めてポルトガルを訪問し、コエリョ首相と会談した。終了後に共同で記者会見し、合意内容を発表。安倍首相は「海賊対策を含む海洋安全保障協力を進めることで一致した」と強調した。
 
〇『安倍晋三首相は5日午前(日本時間同日午後)、フランスのオランド大統領とパリの大統領府で会談し、防衛装備品の共同開発に関する政府間協定締結に向けた交渉入りで合意した。次世代型原子炉である「高速炉」の研究開発やベトナムなど第三国への原発輸出での協力促進も確認し、共同文書に盛り込んだ。


〇欧州訪問のスタートはドイツでした。脱原発を訴えるデモでお迎えしたと伝える「明日うらしま」さんのブログを5月1日のブログで取り上げました。そのドイツでは、「『安倍晋三首相は29日付のドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネとの書面インタビューで「原子力をやめると軽々しく言うことはできない」と述べ、原発の再稼働にあらためて意欲を示した。」
◎詳しくは「日本がアブナイ!」さんのコチラ「安倍が欧州でアブナイ約束を乱発〜後戻り不能になる前に、急いで国民の力で阻止を」(http://mewrun7.exblog.jp/21964770/
〇ベルギーではEUの会議で演説し、「集団的自衛権を行使できるよう憲法解釈を変更する」と、断言しました。
引用元は「生き生き箕面通信」さん今朝の「ヨーロッパで原発推進集団的自衛権国際公約した安倍という男http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/5fc882c13136e9c62dfc785a4c6eee93
追加〇[ブリュッセル 6日 ロイター] - 欧州歴訪中の安倍晋三首相は6日、北大西洋条約機構NATO)本部を訪れ、海賊掃討作戦、災害対策、人道支援などの分野でNATOとの連携を強化する新たなパートナーシップ協定に調印した。全文は「Various Topics」さんの今日の「独断でNATOパートナーシップ調印する安倍首相の積木遊び外交」:http://afternoon-tea-club.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/nato_5045.html