11月のお茶のお稽古


先生のお宅に着くと、いつもならガレージが開いているのにシャッターが下りたままです。
お庭に入ると、そうそう錦木(ニシキギ)が紅葉しているはずと、玄関に続く路地を通らないで、くぼみのお庭の赤くなっている木を見ました。
枝に羽のようなものが付いているので間違いありません、これが錦木です。
写真を取っていたら、一段低くなったガレージのところで先生が落ち葉を拾っておられたのでビックリしてご挨拶。
「分らなかったの〜」と言われました。そこへNさんがお一人で。今日はNaさんはお母さんのことでお休みだとか。
お部屋は釜のお湯でほんのりと気持ちの良いあたたかさでした。
壁掛の信楽の一輪挿しの花瓶に先ほどのニシキギがさしてあり、根元に固いツボミの椿が添えてありました。

香合はひき臼をかたどった陶器の香合です。
今回も立礼式で私が先に水屋に立つことに。
写真に写さなかったのですが、お茶はいつもの棗型ではなくて、筒形の中次(なかつぎ)と呼ばれる薄茶器の中に入っています。
棗は袱紗を折って「こ」の字型に拭きますが、中次は蓋の上面が真っ平なので「二」の字型に拭きます。
持ち方もふたの部分が大きいので上からではなく横から持ちます。
この日は気持ちよく袱紗の音が鳴りました。本当に良い気持ちです。
 

扇形のテーブルに置いてあるチョコレート色のつやのある水差しは瀬戸焼だそうです。
今日は二人だから,二回づつお茶を点ててもらいますと言われました。
赤楽と箕面焼きのお茶碗で二服点てて、お客さんに回ります。これを2回。

主菓子はピンク色のおもちに白餡が入っていました。菊の花に白い霜が降りている11月のお菓子です。
お干菓子は朱塗りの一貫張りの箕に吹き寄せ風に片隅に寄せて丹波の黒豆の入った御煎餅です。
先生は小学校でもお茶を教えておられます。
今どきの子どもたちには「箕」なんて言っても、実物を見たことも無ければ、使い方も分らないので説明に困ると仰っていました。


一服目はサーモンピンクが美しい赤楽のお茶碗。(下の写真)
←二服目は濃い茶色の小ぶりのもの。
小豆島のかんかけい焼とか。寒霞渓ではないというので帰ってからネットで調ることに。
神懸焼(かんかけやき)」でした。
「明治時代中ばになって平賀源内(ひらがげんない)の直弟子、久保祖舜(くぼそしゅん)の助言を得て、この寒霞渓で神懸焼をつくりあげた
平賀源内(ひらがげんない)がつくった源内焼と同じように京焼の流れを汲んでいる。」

 
Naさんが使われたお茶碗は歪な形のぼってりとしたお茶碗に白い大胆な模様が描かれている古田織部のもの(写し)。私が使った蓋置も緑色とベージュ色の織部のものでした。