東京と大阪の金曜デモと「『首相官邸の前で』公開記念 小熊英二×SEALDsトーク」


◎昨日は金曜日、官邸前の再稼働反対の抗議デモの日。「特別な1日」さんのブログ、昨日のタイトルは<『太郎頑張れ(笑)と反知性主主義』とテレメンタリ―2015『デモなんて』、それに『1016再稼働反対!首相官邸前抗議』>です。
『太郎頑張れ』の太郎さんは、「軽減税率、面倒くさくて本当は反対」と言った麻生太郎財務大臣のことです。これって、自民党の選挙目当て、公明党引き留め策であって、国民のことや財務のことを考えて、でないのは見え見えですね。
SPYBOYさんが記事の中で取り上げておられる大阪の朝日放送製作のシールズ関西の若者を取り上げた番組を私は深夜ではなく昼間か夕方に観ていました。女子高校生の兄からデモ参加反対のメールがあり、「一生懸命やっている安倍総理に失礼だ」というくだりは私もちょっとビックリしました。在阪で見逃した方は是非ブログで番組の内容を読んでみてください。
☆全文とプラカードの写真はコチラです:http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20151016/1445001188
◎「青空学園だより」さんも金曜抗議に参加されています。「秋の関電前行動」からです:

日本の原発がこのように再稼働してゆくのも,もうその危険性を認識してアメリカの原発を順次廃炉にしながら,原爆材料を確保するため日本で原発を動かしてゆくというアメリカの戦略の結果である.衰退するアメリカの肩代わりをするという,戦争法案と同じ構造をもっている.


アメリカの原発建設企業も東芝など日本企業に押しつけられ,その無理をごまかすために東芝では大きな不正経理が行われた.一部が明るみに出たが,さらにその損を埋めるために,東芝などは武器輸出をもくろみ,そこに戦争法案のもう一つの意味があった.


資本主義はもう戦争でしか利潤を出すことができないところに来ている.その政治的な現れが現代ファシズムだ.しかしこれにたいして,世界の各地で闘いが現実に進んでいる

☆続きはコチラで:http://d.hatena.ne.jp/nankai/20151016
◎「世界の各地で進んでいる闘い」を内田樹氏のリツィートで:

菅野完 ‏@noiehoie · 10月14日
先進資本主義国で、社民路線が全く機能していなのって、マジで日本だけじゃないかな?

民主党の候補者レースでヒラリーを猛追してるサンダースは「社会主義」がウリ

共和党の候補者レースの台風の目になってるトランプも、日本ではイケイケドンドンの極右野郎みたいな報道のされ方してるけど、「格差是正が最大の課題」「累進課税めちゃくちゃ強める」って政策がウリ。
で、イギリス労働党は先日、政敵から「マルキスト」とさえ呼ばれてるジェレミーコービンを党首に選出ドイツではドイツ社会民主党が二大政党のうちの一つ。フランスのオランド大統領は、社会党の党首。
と思うと、日本だけ文脈がおかしいのよ。

◎「shuueiのメモ」さんに、小熊英二さんの映画「首相官邸の前で」の9月2日の「公開記念トーク小熊英二Xシールズの奥田愛基・梅田美奈」が取り上げられていました。この映画は、SPYBOYさんがすでに8月だったかに観て、その感想をブログに書いておられました。どちらも映画「首相官邸の前で」を知る(みる)上でもお役立ち情報ですので・・・

2011〜2012年のデモを見てきたからこそ、今、こうしてデモをやっている
首相官邸の前で』公開記念 小熊英二×SEALDsトーク



(2015年9月2日に渋谷アップリンクで開催された映画『首相官邸の前で』先行上映のアフタートークに登場した、監督の小熊英二氏(左)、SEALDsの奥田愛基さん(中央)、SEALDsの梅田美奈さん(右))。


福島第一原発事故後の東京で、政府の原発政策に抗議するために起こった大規模デモの全貌を記録したドキュメンタリー映画首相官邸の前で』が現在、渋谷アップリンクをはじめ全国で順次公開されている。


本作は、『単一民族神話の起源』『<民主>と<愛国>』『1968』などの著作で数々の賞を受けた、歴史社会学者の小熊英二氏による初映像監督作品である。


公開に先立ち、去る9月2日(水)に先行上映会が開催され、アフタートークに小熊氏と、SEALDsのメンバーである奥田愛基さんと梅田美奈さんが登場した。



現在大学生の奥田さんと梅田さんは、この映画に描かれている2011〜2012年当時の脱原発デモを見てきた経験が、彼らが主催するデモに大きく影響していると言う。そのトークの模様を以下に掲載する。


友達を誘って毎週、官邸前デモを見に行っていた。日本ですごいことが起きていると思った」(奥田)


小熊英二(以下、小熊):ご存じの方も多いと思いますが、今日のゲストのお二人が活動されているSEALDsは、Students Emergency Action for Liberal Democracy(自由と民主主義のための学生緊急行動)の略です。リベラル・デモクラシーの再興を謳っている自由民主党Liberal Democratic Party)がどこよりも尊重しなければならない相手ですよね(笑)。 では、まずこの映画を観た感想を聞かせてもらえますか

☆続きはコチラで:http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20151014/1444764381

◎「特別な1日」さんの「蒔かれた種子:映画『首相官邸の前で』」から一部を:


その時は全然意識してなかったんですが、こうやって起きた出来事を時系列でたどると、抗議の力の大きさを改めて実感しました。確かに2012年の夏、大勢の人々は60年代や70年代の安保より大きなことを知らず知らずのうちに成し遂げたのかもしれません人々の非暴力直接行動が何十年も止めることが出来なかった日本中の原発を止め、政府の方針を変更させた。この映画はそのことを気づかせてくれます。


映画の前半でオランダ人の外資系企業マネージャーが『日本人は大人しくて意見を表明しないものと思っていた』と話しています。後半には『あれだけの人が集まったのは驚きだった』とも。果たして、日本は変わったんでしょうか?


今も毎週 官邸前抗議は続いていますが、参加者は1000〜4000人程度にとどまっています。2013年に自民党原発ゼロの方針を撤回しました。そして今 約2年間止まっていた原発の再稼働が迫っています。映画ではそこいら辺は余り触れられません。悪いことこそ注視しなければいけないと思っているボクは、その点は少し物足りないです。2012年の夏はひと時の出来事だったのでしょうか?

                                       

この映画を見るまではボクも半分くらいはそう思っていました(笑)。でも、そうでもないのかもしれません。小熊氏によると、例えば国会前で安保法案に抗議しているSEALDsの子たちは再稼働の抗議の周辺に参加していたし、反原連の人たちに抗議のノウハウを教わったり機材の貸し借りなどもあるそうです。それだけでなく政府への異議申し立てが今や全国に広がっています。(旧来の活動家でなく)普通の人たちが行った官邸前抗議が日本でのデモや抗議活動への敷居を下げたばかりでなく、実際に行動したことが今も世の中を変えつつあるのだと思いますあの頃は意識してませんでしたが(笑)、確かに種は蒔かれていたんです
                                      

映画の最後で、参加者たちは『人々を信じる』と言ってました。ボクにはそういう実感はありません。人間というのは間違いも犯すし、何よりも移り気なものです。でも事実として、大勢の普通の人の非暴力直接行動は国の政策を変えました。良く言われる台詞を借りれば、ボクたちは微力ではあるけれど、無力ではなかった。だから、ボクは将来の可能性なら信じたいと思いますし、信じられると思います。それがこの映画を見てのボクの感想です。

☆全文はコチラで:http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20150810/1439206007