3・11の金曜デモと野党共闘とシールズの奥田君

◎昨日の金曜日は、3・11の金曜日でした。5年前のこの日、同じ金曜日、この日の昼下がり、大きな地震があって、その後、あの、今でも信じられない、海から静かに押し寄せる浪がしら、なに? 津波? 海岸に押し寄せたとてつもない破壊力を持った大きな黒い津波の乱暴狼藉を呆気に取られて見つづけたあの日、そして、津波の高さを甘く見て備えのない東電福島第一原発で全電源喪失、原子炉建屋の水素爆発を引き起こしてから5年です。
いつものように、「特別な1日」さんのブログのご紹介から。タイトルは、「『大津地裁の決定』と0311再稼働反対!首相官邸前抗議」です。
SPYBOYさんが参加、6000人の参加者があったという反原連のこの日の案内サイト(http://coalitionagainstnukes.jp/?p=7836)から:

★0311再稼働反対!首相官邸前抗議

NO NUKES! ENERGY AUTONOMY!
0311再稼働反対!首相官邸前抗議


福島原発事故から5年、金曜官邸前抗議開始から4年。
脱原発社会の実現への新たなる決意を込め、

3月11日は首相官邸前抗議と国会正門前大集会へ!


▼詳細

<国会正門前登壇者>(敬称略)
18:00 司会挨拶
    1分間の黙祷
    主催挨拶
18:05 スピーチ/福島・著名人・文化人より

   鈴木薫(放射能市民測定室 たらちね・事務局長/ 沖縄・球美の里・副理事)
   鎌田慧ルポライター/『さようなら原発』一千万署名 市民の会・呼びかけ人)    香山リカ精神科医立教大学教授)18:20 スピーチ/政治家
   福山哲郎参議院議員民主党
   志位和夫衆議院議員共産党
   初鹿明博衆議院議員(維新の党)
   吉田忠智参議院議員社民党
   渡辺浩一郎衆議院議員(生活の党と山本太郎と仲間たち)18:45 コール18:50 スピーチ/福島・著名人・文化人より   古賀茂明(フォーラム4提唱者/元経産省官僚)    上野千鶴子社会学者/ウィメンズアクションネットワーク理事長/安全保障関連法案に反対する学者の会呼びかけ人)
   亀屋幸子(福島県双葉町からの避難者/映画『首相官邸の前で』出演者)
   諏訪原健(市民連合/SEALDs)
   中野晃一(上智大学教授/立憲デモクラシーの会呼びかけ人)    佐藤和良(福島原発告訴団・副団長/脱原発福島ネットワーク・世話人    吉原毅(城南信用金庫相談役)    菅直人(元内閣総理大臣
19:50 クロージングアクト ATS(ラッパー)

▼呼びかけ(省略)


◎参加されたSPYBOYさんのルポによりますと、「昼過ぎまで雨が降り、夜の冷え込みにもかかわらず、参加者は6000人。ヘリの空撮も出ていました。」とのこと。また、いつもならスピーチを聞かずに即デモ行進なのに、この日はスピーチのルポも。政治家の皆さんのスピーチも取り上げておられます。
私は、丁度、京都の友達から電話があって、「ブログの更新はしてないけど、デモのあるときは先輩と一緒に歩いている。京都は結構デモがあるの。だけど、野党がバラバラで大変。名前もどうなるかわからない民主党共産党を排除するのに拘ってる、中でも前原がもう無茶苦茶、福原さんは良いと思うんだけど・・・」と名前が出ていた福原氏のスピーチにも触れておられます。
登壇した方たちのスピーチの中から、良かったというお二人について:

やっぱりボクは政治家より、上野千鶴子や中野晃一上智大教授の言ってることがしっくりきました上野は『311で何が変わったんだろうかと自問自答してしまう』と言ってました。おお、ボクと一緒じゃん(笑)。更に彼女はこんなことを言ってました。


日本は何も変わってないようにも思えるが、少なくとも自分は変わった。40年ぶりにデモに出てくるようになった


18歳選挙権に私は希望を持っています。高校生デモをやった子たちに聞いたら、彼ら・彼女らは311当時小学生だった。その分だけ、彼らは私たちよりインパクトは大きい。既に若い人たちがあの!共産党を変えた(苦笑)。民主党も変えた。次は野党が自民と公明を変えてほしい


政治学者の調査では20% 投票率が高まれば、政権は変わるそうです。そのことを、ここにいる一人一人が普段の生活から呼びかけて欲しい。』


政治家より全然、戦略的だし、論理的ですよね(笑)。

                    
その後、中野教授。

共産党民主党もどうしようもない野党だけれど 昨年来から若い人たちが中心になって変えてきた。ポンコツ野党だけど、我々が使い倒し、監視していけばいいんです。』



そう、野党共闘は最低条件でしかないんです。問題の本丸は我々自身が変われるか。我々自身が個人になり切れるか。ということなんだと思います。
                         


◎最後の締めくくりがとても力強くて嬉しい! 
5年間、福島原発事故で何かかが変わったとすればその一番大きな変化はコレ!だと思います。

志位和夫福山哲郎上野千鶴子や中野晃一など、皆 異口同音に言っていたのは、今日の野党共闘の道を開いたのは4年間続いている官邸前抗議があったからだ、ということです。組合や変な市民団体のマヌケな党派色を排し、『再稼働反対』という誰もが共有できる最大公約数に絞って抗議を続けたことで、一般個人の抗議からSEALDsなど若い人たちが立ち上がり、昨夏の国会前の盛り上がりになり、今回の野党共闘に繋がった
                                                      

抗議の列の後ろの方には寒さにも関わらず、子供連れの人や大学生くらいの若い人たちを何人も見かけました。ボクも彼らに希望を持ちます。確かに道は開かれました。あとは先に生まれた人間が若い人たちにむかって大きく扉をあけ放つことだと思っています。(オレンジ色by蛙)

★全文は是非コチラのブログで:http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20160311/1457705661
◎「青空学園だより」さんも、この日は大阪関電前の抗議行動に参加され、大津地裁の高浜発電所3、4号機再稼働禁止仮処分の決定にも触れて、ブログに書いておられます。
★詳しくは、「3・11の夜に」のコチラで:http://d.hatena.ne.jp/nankai/20160312
◎最近はやりの、一見『政治的中立』『公平』「公正」「どっちもどっち」を装った自分の意見をごまかす手法。政治家だけでなくて、個人でも突き詰めて考えることから逃げる時の口実に使いやすいので要注意ですが、このことについて、シールズの奥田君が良いこと言ってます。
リテラの3月9日<「SEALDs奥田愛基が古市憲寿との対談で本質をグサリ!「“どっちもどっち”論じゃ拮抗状態にすらならない」>より:l

 リニューアルした「クイック・ジャパン」(太田出版)が話題になっている。新装刊第一弾となったvol.124の「ニュージェネレーション2016」と銘打たれた特集に、昨夏の安保法反対運動で一躍脚光を浴びたSEALDs・奥田愛基氏がフィーチャーされていたからだ。表紙には奥田氏の顔が大きく掲載され、ページをめくると、写真家・荒木経惟が撮り下ろしたグラビア、若手アーティスト・コムアイとの対談、さらには濃密な1万字のロングインタビュー……。
 しかし、筆者が注目したのはやはり、なんといっても、奥田氏と古市憲寿氏との対談だった。古市氏といえば、2010年代の「冷めた若者」の代表選手のような物言いで、メディアから引っ張りダコになっている若手社会学者。最近は自民党稲田朋美政調会長はじめ安倍政権からも重用されており、いわば奥田氏とは真逆のような存在だ。

◎という奥田氏と古市氏の対談部分を:(全文はコチラ:http://lite-ra.com/2016/03/post-2048.html


奥田:「『誰も戦争を教えてくれなかった』(2013年)にしても、若者は右傾化しているわけでもなければ、左傾化しているわけでもないっていう見方は本当にそうだなと。でも、そういったふうに、古市さんは自分の意見をあえて言わないスタンスを取りますよね。だから、本当のところはどう思ってるんだろうなというのは著作を読ませていただくたびに思うところで」


古市:「集団的自衛権に関しては、僕自身の意見はないというか、正直、よくわかんない」「ただ、実際に戦争が起こったときに、『国際協力はしたいんだけど、いま日本ではデモを超やってて、すっごい反対の声がある中で自衛隊を出しちゃったら政権潰れるんで出せません』みたいなことを言うのが、日本政府にとっては一番お得なんじゃないですかね。その意味で、今回のSEALDsのデモには意味があったんだろうなって思います


奥田「『ワイドナショー』でも同じようなことを言っていましたよね。『安倍政権もSEALDsも、どっちも頑張れ。どっちも頑張ったほうがお得じゃないですか』って。『お得かあ……』って思いましたけど」。


古市:「今の国際関係を考えると安倍政権の立場もわかるというか、両方、頑張れば結果的にお得な状況になるんじゃないかっていうことですね」


奥田:「それって、いわゆる世間一般の若者像っていうか、ちょっと斜に構えて『いやぁ、どっちの言っていることもわかるんですけど』みたいな、メディアが取り扱いやすい意見なんじゃないですかねただ、そういう人たちばっかりになってしまうと、結局、古市さんが言う拮抗した状況にすらならない僕は今、どっちもどっちのスタンスを取る人ばかりで、プレイヤーが少なすぎると思っていて。思ってるだけじゃだめだから、まず自分がやってるって感じですね