脱戦争ポスターと防衛大学卒業式(任官拒否)と横須賀海軍施設


kurumi 「アメリカは1971年7月より選挙権年齢は連邦だけでなく州及び地方選挙も一律に18歳となった(合衆国憲法修正第26条の成立による)。ベトナム戦争の際に、18 歳以上21 歳未満の者は徴兵されるのに選挙権がないのは不当である、と主張されたのをきっかけとされている。」Wikipedia

久しぶりに脱戦争ポスターのサイトを訪ねてみたら、更新されていましたので、コピーしてみました。
ポスターが訴えるように、アメリカでは、18歳選挙権は、実は、徴兵制と関係があったんですね。さて、日本では?
先日、防衛大学の卒業式のニュースで、任官拒否が前年の倍近くあったとのこと。3月29日には、安倍政権があのどさくさ紛れを仕組んでまで違法に採決した安保関連(戦争)法が施行されます。毎日新聞の記事、タイトルを読んでも内容の見当がつかなかったのですが、読んでみて納得、任官拒否の卒業生が卒業式に参加できなくなったのは、2014年から。それまでは、出席できていたのですね。

ところで、何年か前、東京のコンサートをご一緒した夜、横須賀のEさんのマンションに泊めてもらったことがありました。翌日、出来たばかりの横須賀美術館へ船で出かけました。その時、船の中で、三浦半島の付け根の高台の上(浦賀の近く)には防衛大学があって、東京から首相がヘリコプターでやって来ると聞かされました。その時まで、防衛大学がどこにあるか、なんて考えたことも無かったのですが、確かに、横須賀は基地の街、戦前は海軍の軍港、今は米軍基地があり、アメリカの原子力空母の母港にもなっています。そういえば、昔、Eさんと電話で長話をしていると、突然、大声に遮られることがあり、驚いたことがありました。マンションのすぐ下がデモ隊のコースになっていて、デモのシュプレヒコールが聞こえるの.ということでした。
◎それでは毎日新聞(22日)の記事を。ただし、写真はネットの画像(jiji)から。

防衛大学校>民間挑戦の男子 安保法論じぬ硬直性に違和感
毎日新聞 3月22日(火)3時0分配信 (http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160322-00000010-mai-soci



 防衛大の卒業式で卒業生の帽子が一斉に宙を舞ったその時、任官拒否した男子学生の1人は式場ではなく、校内の別の場にいた。任官拒否者は式に出席できない防衛大学校の卒業式が21日、神奈川県横須賀市の防衛大であった。卒業後に自衛官への任官を辞退する「任官拒否者」は卒業生419人中、11%にあたる47人に上り、昨年に比べ2倍近くに達した。男子学生は安全保障関連法が理由で任官拒否したわけではないが、その国会審議を機に組織への違和感が募ったという。


 「同じ釜の飯を食った仲間と帽子を投げたかったが、仕方ない」。男子学生は肩を落とした。学校側は任官拒否者の卒業式出席を防大の設置目的と照らして「適当ではない」と2014年春から認めていない


 入校したのは「流れ」だった。安全保障に関心はあったが、防大が第1志望ではなかった。本命の大学より前に防大から合格通知が届き「学費不要」「幹部自衛官」という響きにひかれ入学した。規律正しい生活に、厳格な上級生との関係。それでも、同期で国防の任に燃えているのは「10人のうち2人ぐらいの少数派」だった。


 入校した年の夏に陸海空の部隊を訪れて気づいた。表舞台に立たない任務でも誇りを持つ現場の自衛官に頭が下がる思いがしたが「自己裁量の幅が狭く、自分が考えている仕事と違う」。任官拒否の思いが芽生えた。


 昨年の安保関連法を巡る国会審議。「自衛隊の任務拡大は賛成だけど、その前に憲法改正して自衛隊の位置付けを明確にすべきだ。順番が違う」と思った。だが、校内で議論はほとんどなく、学校側から法の説明はなかった。「自分たちの将来に関係することなのに議論する雰囲気がない。まるで思考停止のようだ」。安保関連法を機に改めてみえた組織の硬直性。違和感が増した



 任官の意思を尋ねる調査は1年目から年数回ある。今年1月、任官のための宣誓に署名する紙が配られた。自衛隊は嫌いではない。だが、民間企業で自分の力を試す決意が固まり、拒否を伝えた。


 担当教官ら延べ10人ほどと面談した。「就活で絶対に失敗する」「任官して2、3年した後でも民間に行ける」。そう説得された。同じく任官拒否した先輩から面談は5人ぐらいと聞いていた。「安保関連法で任官拒否が増えたと批判を浴びたくないのか、学校側は昨年より必死に食い止めようとしている」と感じた。ただ、自分の任官拒否の理由は安保関連法による自衛官の危険の増大ではない。周りでも聞いたこともない。「景気が良く民間に挑戦しやすいのが一つの要因」だ。


 任官拒否をとりやめた同期も何人かいたが、考えは揺らがなかった。防大は「就職のための受験、またはこれに付随する行為」を規則で禁止しているため、就活を控えてきた。だから就職先はまだ決まっていない。だが仲間の同期は「おまえの道を進め」と応援してくれている。「税金で学びながら、自衛官にならずに裏切ったという気持ちがある。だからこそ、防大で培ったことを生かして社会で活躍したい」【町田徳丈】

◎「平成26年度 防衛大学校卒業式 内閣総理大臣訓示」の全文はコチラで:http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2015/0322kunji.html

◎ついでに、「横須賀海軍施設」をWikipediaで調べてみました:

横須賀海軍施設(U.S. Fleet Activities Yokosuka FAC3099)は、日本の神奈川県横須賀市にある在日アメリカ海軍の基地である。日本では米軍横須賀基地(べいぐんよこすかきち)や横須賀基地と呼ばれることが多く、地元では「ベース」、アメリカ軍関係者などからは「横須賀ベース」と呼ばれている。日本政府の公的資料では「横須賀海軍施設」と呼称される。



神奈川県横須賀市本町、稲岡町楠ヶ浦町泊町大滝町、浦郷町、箱崎町田浦港町に位置する。海上自衛隊自衛艦隊司令部が置かれる横須賀基地(長浦港)に隣接し、アメリカ海軍の、中華人民共和国北朝鮮などの仮想敵国をはじめとする対アジア諸国、同じく潜在的な仮想敵国であるロシア(旧ソ連)、そして太平洋及びオセアニア諸国の前方展開拠点および修理・補給基地と位置づけられ、在日米海軍司令部や極東海軍施設部隊が置かれている。


また、第7艦隊に所属する原子力航空母艦ロナルド・レーガン』、揚陸指揮艦ブルー・リッジ、イージスシステムを搭載したミサイル巡洋艦及びミサイル駆逐艦イージス艦)といった軍艦が事実上の母港としている。「事実上の」と呼称しているのは、母港がアメリカ本国にありながら横須賀を実質的な拠点として運用されているためである。アメリカ国外では唯一空母の母港として機能している。なお、配備する空母に関しては、対日感情に配慮し、第二次世界大戦で活躍したアメリカ海軍将校を冠した名前の空母は避けるなどの措置が取られている。ジョージ・ワシントンは、2008年9月25日に横須賀へ初入港した。


2015年8月31日、原子力航空母艦ロナルド・レーガンジョージ・ワシントンの後継母艦として、横須賀に向けサンディエゴを出港、10月2日から横須賀基地に配備予定だったが、天候の悪化を避けるため、10月1日に入港した。


大日本帝国海軍の施設を現在も使用しており、海上自衛隊日米地位協定により一部地区を共同使用している日米一体化)他、住友重機械工業も共同使用している。なお、日米地位協定に伴い、施設の水域内は漁船の操業制限のほか、海上保安庁の告示による運航制限が設けられており、許可を受けた船舶しか航行することができなくなっている。(写真は横須賀海軍施設に入港したUSSジョージ・ワシントン)