【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《2》(アーニー・ガンダーセン氏)

(今朝、2つ目です)
今日4月26日は旧ソ連チェルノブイリ原発事故から30年です。廃炉の見通しは立たず、放射線被害の心配は被災した家族の子にも受け継がれ、大変なのはこれからだと。日本の場合は?
24日のブログで紹介したつづき、「星の金貨プロジェクト」さんの「【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《2》」です。(引用元:http://kobajun.chips.jp/?p=27490
放射能被害を徹底的に隠そうとする政府。原発事故はなかったことに、その為には放射能の被害患者も医師までもが犠牲に。
報道の自由度72位」の日本の現実です。命と健康が脅かされる結果になっていますが、それを暴(あば)いて知らそうというマスコミはありません。が、隠しおおせる時代ではありません、インターネットがあります。こうやって、ガンダーセン氏の報告を読むことが出来ます。

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《2》



県内各地で放射線障害の発生事実を確認したガンダーセン氏、しかしその公的記録は一切存在しない
放射線障害という医師の診断を否定し、健康保険料を支払わずその医師を『失業』させた日本政府当局
日本国内の原子力発電所の再稼働に向け、圧力をかけ続ける電力業界・金融機関、さらには米国企業まで


フェアウィンズ 4月5日


ハリントン:ところで、あなたが直接話を聞いた22人の女性、特に自治会長をしておられた女性に関してですが、彼女たちは放射線の問題について度々質問をされてきたのでしょうか?
ガンダーセン彼女たちに放射線の問題について質問をしたのは、この5年間で私が初めての人間だそうです。
つまり東京電力も日本政府も、放射線の問題については彼女たちと話し合いなどしたことが無かったのです
この問題について彼女たちと話をしたのは、私たちが初めてだったのです。


ところで彼女たちは放射線の問題について、情報をどこから得ているのでしょうか?
私はこの点について尋ねてみました。 帰ってきた答えは東京電力と日本政府だという事でした。
彼女たちが情報を入手できるのはそこしかないというのが理由でした。


このことも深刻に考え込まざるを得ませんでした。
フクシマの各地で私は、それは間違いなく放射線障害だと確信できる症状を持った人々と出会いました



東京電力3役員)


私たちは福島第一原発の事故の後、飼い犬を連れてあわてて家を飛び出して逃げた一人の女性と話をしました
彼女は事故から丸一日が過ぎてから、避難しなければならないことに気がつきました。
彼女は慌てていたためはだしのまま家を飛び出し、車に乗って指定避難場所まで行きました。
彼女は高線量の被ばくをしていました。
指定避難所に入る際彼女はシャワーを使い、体を、特に足を入念に洗うよう求められました。
彼女の足は黒く変色し、事故発生から3年間そのままでした。
この話は医学雑誌等では一切取り上げられていません


私たちには医師の同行者がいました。
彼は医院を経営し、数多くの患者を扱っていました。
彼は患者を診断する際、必ず原因についても調べ記録することにしていました。
放射線障害だと診断した場合には、そのまま診断記録に記載しました
しかし日本の政府当局は、彼が放射線障害だと診断した症例すべてについて、健康保険料の支払いを拒否したのです
その結果彼は仕事を失い、経営していた医院も閉鎖に追い込まれてしまいました


ハリントン日本政府はなぜそんなことをするのでしょうか?
放射線障害が実際に発生していることを認めたくないのでしょうか?



(4号機建屋)


ガンダーセン最大の理由は、日本政府が国内にある他の原子力発電所を再び稼働させたいと考えていることだと思います。
そのためには福島第一原発の事故による放射線障害の患者がいることは不都合であり、再稼働政策の障害になるのです。
そのために政府当局は放射線障害が実際に発生している事実を認めることを拒否しているのです
日本では医療行政と医師会は強い結びつきを持っています
私たちは多くの医師から多くの医師から、この政府の方針に従わなければ病院の開業許可を取り消される恐れが現実にあったと聞きました


そして福島県内の死亡記録を調べている人々は、そのデータを一切発表していません。
日本政府のすべての機関、東京から福島県内の自治体の職員に到るまで、全く同じ見解を口にしています
すべてはストレスが原因である。 放射線の影響とは考えられない


それは私がこの目で確認した事実とは明らかに違う!ここで改めて、そう述べさせていただきます。



ハリントンある意味で日本政府は勝利しているということなのでしょうか?
本当にあった事実を消し去ることによって。


ガンダーセンもしインターネットが存在しなかったら彼らは確かに『勝利』していたでしょう
チェルノブイリ、スリーマイル・アイランドとフクシマの違い、それはインターネットの存在の違いだと私は考えています。
インターネットの世界は未だ権力機構によって踏み固められてはいません


人々をすっかり洗脳できるよりももっと多くの資金が、権力機構とは別の場所にあります
『ああ、あなたがこの3週間鼻血が止まらなかったのは、ストレスです。放射線の影響は考えられませんね。』
こうして人々は洗脳されていきます –;しかしインターネットにアクセスしている別の人々は、日本政府が誰も気づかないうちに捨ててしまおうとしている事実を確認できる選択肢を持っています。


カネの流れを追いかけてください
私たちはかつてヴァーモント・ヤンキー原発の問題でこう呼びかけたことがあります。
多額の税金が注ぎ込まれているにもかかわらず、多くの人々の人生や生活が台無しにされようとしているのです。


ハリントンお金の問題ですが、日本は未だ原子炉の開発に資金を投入し続けているのですか?


ガンダーセン:そうなのです。
福島第一原発の事故発生以前、日本は54基の原子炉を稼働させていました。
しかし事故発生により一気に4基の原子炉を失ったのです。
福島第一原子力発電所1号機、2号機、3号機、4号機です。
さらに日本では10基から15基、もはや第一線では使用できない程古く、そして危険な原子炉があります。おそらくこれらの原子炉が再稼働されることは無いでしょう。
しかし残る約30基の原子炉については、日本政府は再稼働を強く望んでいます
そして関係する金融機関も同じく再稼働を強く望んでいます。
この5年の間これらの原子炉は稼働せず、従って金を生むこともありませんでしたが、原発の職員には給与が支払われ続けてきました。


銀行から借り入れをする場合には、担保を用意しなければなりません。
私が銀行から金を借りて車を購入したら、私は銀行に権利関係を明確にするための書類を提出する必要があります。


現在日本の金融機関は電力会社に対しこうした融資は行っていません。
我々が考えるに、金融機関と電力会社間には原子力発電所を稼働させれば、改めて融資を行うという暗黙の了解があるのではないでしょうか?
こうした事情から、金融機関と電力会社双方が政府に対し圧力を強めているものと考えられます。


川内原発再稼働)


ハリントン日本国内の原子力発電所を再稼働させるについては、国際的にも圧力がかかっているのでしょうか?
ガンダーセン私はそう考えています。私は米国企業のゼネラル・エレクトリック社が日本国内の原子炉を再稼働せるよう、アメリ国務省に圧力をかけていると確信しています。

  • 《3》へ続く -

http://www.fairewinds.org/nuclear-energy-education//arnie-gundersen-on-cctv-nuclear-free-future-fukushima-at-5-and-the-vermont-yankee-shutdown-what-do-they-mean
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ガンダーセン氏は福島第一原発の事故後の放射能汚染や健康問題について、日本の大手メディア、特にNHKが独自の検証をすることなく、日本政府の発表をそのまま右から左に流していると繰り返し警告をされてきました。
この稿を訳していてガンダーセン氏が指摘されている通り、日本政府やNHKの伝えることをそのまま信じたら、健康どころか生命すら危険にさらされる可能性のあることに慄然とせざるを得ませんでした。

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(パソコン画面の写真上二枚を除いて、残り全て「星の金貨プロジェクト」さんの記事中写真の縮小コピー)