「安保法成立すれども抑止力効果なし?」と「廃炉費用国民負担はオカシイ!」(大島堅一)


◎最近の安倍首相、国連での突出して長い北朝鮮批判というより攻〈口撃)には、なにやら自信満々ぶりが鼻について、平和憲法を持つ日本の首相としてはちょっと恥ずかしいぐらいです。口だけ、偉そうに、とか主婦レベルの感想が出てきますが、背後には自衛隊を海外に出せるようにしたという「軍事力」や「日米同盟」、レイムダックオバマ大統領に代わって…なんてのもある?とすると一層その空威張りが情けない。寄り道したキューバカストロさんにまで北朝鮮のことを言って、カストロさんに日本とは反核で一致していると返されたのにはサスガ人間の『格』の違いが出ていました。その自慢の抑止力強化のための「安保法」、昨年の9月に無茶苦茶な茶番劇を仕組んで通したあの法律ですが、施行後も、抑止力効果は出ていない…と東京新聞が:

山崎 雅弘 ‏@mas__yamazaki ·

新任務付与、月内にも判断=安保法成立1年、運用段階へ(時事)
「安保法の下、日本有事でなくても米軍への弾薬提供や発進準備中の戦闘機への給油が可能になる」「政府にとっては引き続き丁寧な説明が課題となる」丁寧な説明が課題じゃないだろう

新任務付与、月内にも判断=安保法成立1年、運用段階へ
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016091800102&g=pol

憲法学者の九割以上が「憲法違反」と見なす法案を、適正な議事録もない粗雑なプロセスで採決するという明白なルール破りの権力行使でも、事後に「丁寧な説明」をすれば許されるかのような錯覚を、安倍政権に迎合的なメディアは創り出している既成事実を作ってしまえば勝ちという政治手法に加担する


山崎 雅弘さんがリツイート


東京新聞政治部 ‏@tokyoseijibu · 9月23日
安倍首相は安保法を成立させることで「抑止力が高まり、地域の平和と安定が保たれる」と強調しました。しかし、必ずしもそうなっていません。
東京新聞:安保法成立前後の1年比較 「抑止力高める」統計伴わず:政治(TOKYO Web)

安保法成立前後の1年比較 「抑止力高める」統計伴わず



 昨年九月十九日に成立した安全保障関連法。安倍政権は安保法は抑止力を高めると説明しているが、成立前後の一年間の統計を比べると日本周辺で緊張を高める北朝鮮や中国などの活動は、成立後の方が活発化政権の主張通りにはなっていない。 (新開浩)


 安倍晋三首相は、安保法が施行される直前の今年三月の国会答弁で、安保法について「日米同盟が強化され、抑止力が高まり、地域の平和と安定が保たれていく」と述べた。


 しかし、実際の統計では、昨年九月十九日以後の一年間と、法成立前日までの一年間を比べると、成立後に北朝鮮による核実験やミサイル発射が極度に増加。結果的に、日本周辺の緊張は高まっている


 北朝鮮の核実験はこれまで三〜四年おきに行われていたが、成立翌年の今年は一月に三年ぶり四回目の実験を行ったのに続き、今月九日にも五回目を実施。北朝鮮は「核弾頭の爆発に成功した」との声明を発表した。


 弾道ミサイル発射数も法成立前の一年間は、昨年三月のスカッド二発だったが、成立後は今年二月以降の十三回にわたる計二十一発に急増した。八月と九月には、日本の排他的経済水域EEZ)に相次いで着弾した。

(以下全文はコチラで:http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201609/CK2016092302000126.html


◎9月23日のブログで取り上げた「文春」の「戦前生まれの遺書」の中に、軍事評論家の田岡俊次氏が抑止力について書いておられたのをここでもう一度引用です:「軍事史から見れば一国が他国を敵視して軍事力を強化すれば、相手も当然強化するから軍備競争の悪循環に陥り、巨費を投じても安全ならず、双方の破壊力が増大し、かえって危険が高まることが多い安全保障の要諦出来る限り敵を減らすことにあり、敵になりかねない国はなるべく懐柔し、中立の国を抱き込み、友好国との親善を深める対外政策が重要だ。抑止力強化を国家戦略の目標にし、敵対感情を煽って防衛予算の増大を計るのは本末転倒、愚の骨頂だ。」


◎大島堅一氏のツィッターが紹介されていました。原発事故直後の頃、テレビでよく原発発電は安いと言われているが、そんなことは無いという大島氏の原発コストの説明、よくわかりました。民主党政権時代のメディアの良き面だったのですね。
久しぶりに見る大島堅一という名前、その大島氏の発言です。もんじゅ廃炉でも高速炉開発路損維持では元の木阿弥と、廃炉費用を国民負担なんて、負担額が明確になってないのに、そんな馬鹿なと…やはり、分かり易いですね。

大島堅一 ‏@kenichioshima · 9月22日 (https://twitter.com/kenichioshima)


もんじゅ廃炉にしても、また高速炉開発路線持って、そのための組織作るっていうのでは、これまでの原子力開発そのもの

実現困難ないし不可能な目標掲げて、もっともらしい計画立てて、膨大な国費投入しても結局実現できない

またそれするの?産業界も、高速炉、核燃料サイクル路線がそんなに経済的て意味あると考えるのなら、自分達でやるべきだ。

国の力に頼らず自立してもらわないと、話にならない




大島堅一 ‏@kenichioshima · 9月22日


▼ 竹内純子氏が、「あしたのコンパス」で、東京電力が情報を出すようになったと言っていますが、一部事実ではありますが、実はそうでもないです。

特に、原子力損害賠償に関連して、原子力損害賠償支援機構との間でさまざま協議しているはずですが、ほとんど全く情報が開示されていません

原子力損害賠償・廃炉支援機構のホームページをみてもらったらわかりますが、東京電力は、損害賠償に関連して機構と一体何を相談しているのでしょうか。
全く分かりません。

訴訟でも、事故発生責任を事実上否定しているのではないでしょうか。

国費が入っているのにこのザマです。


東京電力の労働者の努力は貴重だとしても、組織としては、かなり問題ありです

損害賠償にしても、自社でほとんど費用負担してません

カネを出して初めて、事故の「痛み」が多少はわかるんではないでしょうか

いったいどういうことなのかと常々思ってます。


とにかくですねー、一万歩譲って、いや一億歩譲って、廃炉のカネを国民負担するとしたとしても、一体最終的にいくらになるのかわからないうちに、「金払うのは国民」と勝手に決めるのは間違いです

言い換えれば、いくらの請求書来るのかわからないのに、「カネを払うのは国民」と決めるのは不当です。


経産省は、過去に原発の電気の恩恵を受けているのだから、国民が費用負担して当然などと言っているようですね。

それはおかしいです。


なぜなら、廃炉費用は、発電量に応じて積み立ててきたからです

つまり、過去の消費者が過去の分は払っている

その仕組みを作ったのは国です


事実と違うことを言って国民を騙してはいけない

これからかかる廃炉の費用は、これから原発で利益を得る電力会社が払うのが筋でしょう

ましてや、特定の事業者の特定の発電方式(原発)にかかる追加的費用を、あろうことか送電料金と合わせてとるのは噴飯物です。


一体いくらになるのかわからないのが原発のコストの特徴です

一体最終的にいくらになるのか、将来いくらの請求書が来るのかわからないのに、なぜ、国民に支払わせることだけ先に決めるのか。
 全く道理がないです

公共政策は、公正性、中立性が確保されなければならないと思います。

◎大島堅一氏の映像をネットで探していると、原発事故の年の記事が出てきました。人物紹介かねて写真とWikipediaの記事を:

原子力発電のコスト計算などを研究する。福島第一原子力発電所事故を受け、2011年9月、枝野幸男経済産業大臣により、資源エネルギー庁総合資源エネルギー調査会基本問題委員会委員に任命され、会合で「原発を止めるとコストがかかるというが、利益の方が大きい。」と主張した同年10月には内閣官房国家戦略室エネルギー・環境会議コスト等検証委員会委員に就任。初会合で電力会社の有価証券報告書をもとに試算した発電単価が、政府試算の約2倍もの11〜12円となると主張した。しかし、元経済産業省事務官の古賀茂明は、「一人二人改革派が入っても、結局少数派になって黙らされるっていうのがある。」との懸念を示した。2012年2月には大阪市長橋下徹の下、大阪市特別参与及び大阪府特別参与に就任。大阪府市エネルギー戦略会議委員を務める。

同年、「原発のコスト――エネルギー転換への視点」で第12回大佛次郎論壇賞受賞。