◎昨日の安倍首相の施政方針演説中、拍手を促し、演説が中断されたそうです。山崎雅弘氏もツィッターで取り上げていました。野党の国会議員さんの中には「気持ち悪い」「北朝鮮か」という感想を漏らした方もいたようです。お国のために働く兵隊さんは一番偉い…という時代がついそこまで。
山崎 雅弘 @mas__yamazaki · 2時間2時間前
これもすごく気持ち悪い。「安倍晋三首相の26日の所信表明演説で、海上保安庁、警察、自衛隊をたたえるために安倍氏自らが約10秒間にわたって演説を中断し、拍手をする一幕があった」(朝日)http://www.asahi.com/articles/ASJ9V5K7MJ9VUTFK012.html …「安倍氏に拍手を促された自民党の議員たちも一斉に立ち上がり、手をたたき続けた」
日々仕事をしているのは海上保安庁、警察、自衛隊の職員だけじゃない。なんでこれらの人にだけ、特別な「心からの敬意を表す」のか。1930年代後半の日本なら珍しくない光景だが、これで自衛隊員が紛争地で死ぬようなことになればどうなるか。容易に想像できる。
私は、国会の所信表明演説で安倍晋三首相が行った「海上保安庁、警察、自衛隊礼賛の拍手」は、ただのパフォーマンス(人気取り)に留まらないと思う。社会の空気を特定の方向に、少しずつ変えようとしている。国家権力に奉仕する人間が、他の職業より優位にあるという価値観を浸透させようとしている。
戦前戦中の日本と同様、国家体制に奉仕し命を捧げる人間を特別に礼賛するのが「当たり前のこと」という舞台設定をまず作り、それに異を唱える人間は「道義的に問題がある者」であるかのような構図を創り出して、後者の立場をとる者を精神的に孤立させ、圧迫する。国家体制への奉仕が社会の理想となる。
◎次のおすすめブログも山崎氏の9月初旬のツィッターからです:
山崎 雅弘 @mas__yamazaki ·
●「時代の正体〈387〉高江で生きる(1) ハンセン病隔離の島/沖縄2016夏」(神奈川)この松島佳子記者の高江シリーズはすごい。穏やかな筆致だが、目に見える現象の深層に切り込んでいると思う。本当の問題は何なのか。日本という国の隠れた構造にも光を当てる。http://www.kanaloco.jp/article/197387/1/
◎山崎雅弘氏のツィート欄で、先日、神奈川の地方紙、「カナロコ」の記事を紹介するツィートがありました。沖縄のハンセン病の隔離病棟を訪ねる記事を読んで一寸驚きました。屋我地(やがち)島にハンセン病国立療養所愛楽園があり、そこに至る道をまっすぐ行くと有名な観光地に続くと書いてあります。
次男が転勤で那覇市に住むようになった2014年の6月、初めて私たち夫婦は沖縄を訪ねました。その時、美ら海水族館から今帰仁(なきじん)村の城跡を訪ね、そのまま北へ進んで海沿いのホテルで一泊。翌日、古宇利(こうり)島へ渡りました。ひょっとすると有名な観光地というのは、古宇利島と古宇利大橋のこと?! このとき、私たちはレンタカーでこの道を走ったのではないかと思って、地図で確認してみました。古宇利島へ続く有名なあのまっすぐな橋(1960m)は、屋我地島から伸びています。というより、古宇利大橋は屋我地島と古宇利島にかかる橋で、古宇利島へ渡るには屋我地島を通らないと行けないのです。やはり、この島を通り抜けていました。
あの島のあんなところにハンセン病の療養所があったの…と思いながら、この記事(↓)も読みました。
高江の抗議に日常的にかかわっている芥川賞作家・目取真俊氏を訪ねる高江ルポ最終回。目取真氏は今帰仁村出身、抗議活動は生活の一部と話します。高江で今日本の警察や機動隊を相手に毎日のように抗議し続けている現地の方たちは、本当の沖縄住民の気持ちが、伝わっていなかったり、ゆがめられていると感じています。カナロコのこの記事、今は無料公開中ですので、ぜひ、写真とともに記事を読んでみてください。
山崎 雅弘さんがリツイート
Yoshiko Matsushima @yotikopiko · 9月11日
●【沖縄・高江ルポ最終回】「分かった上での差別」http://www.kanaloco.jp/article/198528 目を見開くべき対象は、表層的なものではなく、それを作り出す構造そのもの−。高江で生きる人々が教えてくれました。
(沖縄の地図と写真はネットの映像から)