兵庫県立芸術文化センターでモーツァルト


27日の土曜日は、3時から西宮北口にある兵庫県立芸術文化センターモーツァルトクラリネット協奏曲を聞くことになっていました。2年前73歳で仕事を辞めた夫は、私が25年も前にバイト代で買いそろえたモーツァルト全集のCDを丁寧に聞き始めました。最近では、晩年の名作クラリネット協奏曲を聞いていました。何かの広告でこの曲の演奏会を見つけた夫が、行かないかと言ってくれたのが、兵庫県西宮にある佐渡裕さんが音楽監督を務める芸術文化センターでのコンサートでした。

いつかこのホールへ行ってみたいと思って10年以上が経ってしまいました。お茶飲み友達のSさんは、マンションの演劇仲間グループでお芝居をよく見に行くと聞いていましたので、私もいつかは行ってみたいと思いつつ……時のすぎるのは早いもの、今回、調べてみましたら、完成は2005年。もう13年が経っています。それに、ホールのピアノはスタニスラフ・ブーニンが選んだとありました。ベーゼンドルファー・インペリアルがあるというので、なるほど…でした。箕面のメープルホールのピアノもベーゼンドルファー、弾き初めはダン・タイ・ソンでした。今回はピアノの演奏ではなくて、オーケストラとクラリネットです。

3時開演なので、薦められていたレストランでのイタリアンランチは次回に回して、お昼は家で済ませてゆっくり行こうということに。
思ったより電車の乗り継ぎも便利。十三(じゅうそう)で神戸線の特急に乗り換えて一駅で到着。改札を出てそのまま長いデッキを歩いていくと正面にガラスでできたホールの建物が見えます。
中に入ると突き当りがチケット売り場。
前売券を持っているので右手のホールの入口へ進みますと、大中小ホールへの広いホワイエになっています。
大ホールはすぐ右手、中に入ると茶色の板張り4層の立派なホール。前右手の座席。
  【プログラム】
ウォルフガング・アマデウスモーツァルト
・歌劇「皇帝ティートの慈悲」序曲(約5分)
クラリネット協奏曲(イ長調 K.622)(約30分)
 − 休憩(20分)−
・行進曲(ニ長調 K.237)& セレナード第4番(ニ長調 K.203)(約45分)
   *  *  *
指揮・ユベール・スダーンクラリネット:アレッサンドロ・カルボナーレ
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団(Hyogo Performing Arts Center Orchiestra=PACオケ)  *  *  *
メインのクラリネット協奏曲がお目当てでしたが、チーズの名前じゃなくてスパゲッティのソースの名前に似たカルボナーレさんの演奏がとてもよかったです。オケのメンバーは30代ぐらいでしょうか、若い人たちばかりで外国人の方もかなり。私はホール目当てでしたので、大阪の福島にあるシンフォニーホールと比較してしまいます。ドアツードアで1時間は近い。駅に降りてからも、長いデッキを歩けばホール直通。大ホールはオペラも可能。それに手渡されたチラシを見ると2時からの公演も多く便利で好都合。プログラム次第では料金も安く(この日は3000円)、これから楽しめそうです。
5時にホールを出て、5時5分の特急電車に乗って、乗り換え2回、箕面の我が家着、6時でした。

●なんという偶然、ラッキー! 日経(1週間無料サービスで入れてもらっている)の月曜夕刊「もっと関西」コラムの「探建・再発見」で、この兵庫県立芸術文化センターの建物とホールが取り上げられ、知りたかったことが記事になっていました。
阪神大震災から10年の復興を記念して建てられたのでした。「震度7に耐える強さと環境を意識。柱252本はすべて高強度コンクリート製」。この柱、コンクリート打ちっぱなしですが、大ホール内の柱は床面についているところが削られていて鉛筆の芯が床に突き刺さっているような感じでした。写真に撮りたかったのですが遠慮しました。赤茶色の壁面の板は海外産マホガニーで、設計は日建設計。壁面の縦に走る等間隔の畝は残響2秒を得るためとか。