リンゴのバウムクーヘン

先月、夫が長野にスキーに出かけた時のお土産のこと。スキー仲間の方たちが帰りに奥さんが喜ぶから絶対おすすめと言われて夫が初めて買ったケーキです。これまで長野のお土産と言えば、リンゴの輪切りを張り付けたおせんべいでした。これはこれでとっても美味しいのですが、いつものようにそれを買った後で教えてもらったので、追加のお土産でした。

ラベルには「信州産ふじりんごをまるごと包んだりんごバームクーヘン」と書かれています。これはどうも一人や二人ではもったいないということで、三人に声をかけて、お二人が見えました。

この日は節分の3日の日でした。じつは、前日に夫は東京の息子に会うため日帰りで東京へ出かけていました。東京に雪が降るという日、夫が滑らないようにとラインにメールをいれたのですが、気を付けますと返事があったときは、長男は病院だったのでした。

19の時から東京へ行ってしまった長男ですが、心配しても仕方がない。警察と病院から電話がなければ、無事、なんとかやっているんだと思って心配するのはやめようと思って暮らしてきました。その病院から、2度目の電話でした。夫の電話を隣で聞きながら、転落、脳挫傷、入院、中野? 最初は山の会の仲間の事故?かなと思っていたのですが、電話を終わった夫に、誰の事?と訊いたら息子だというのでビックリ。主治医の先生からの電話でした。先生のお話は最悪の場合、ということでずいぶん心配しましたが、結果は幸運にも良好。先週から職場復帰も果たし、20日の再検査の結果も問題なしとなりました。

でも、この節分の日は深刻な心配のさなかでもあり、母を呼んでケーキに入刀して、4人で話し、母が隣に引き上げた後、お二人に長男のことも聞いてもらいました。お二人とも息子が二人、一人はバツイチの独身と30代の独身。お一人は二人とも家庭があって、お孫さんも。

今まで、40代の息子たち、東京と沖縄と離れていますが、警察と病院から電話がなければ、無事。あとは私たち二人が子供たちの世話にならないように考えればいいやと思っていましたが、そうはいかないと今回思いました。怪我や病気次第で働けなくなり、戻ってきて息子の世話をしなければならなくなる可能性もある。実際、結婚式を控えた娘さんが事故で障害者になり、親が引き取って暮らしているという話を母から聞いたことがありました。

五体満足でもリストラでそういう立場になって仕事が見つからないなんてこともあり得ます。

初めて、昭和の世相との違いを身に染みて怖いと感じました。戦後世代がそういうリスクから抜けきって終わろうと今大勢が思っていると思いますが、まさに私もその一人でした・・・が、そうはいかない現実を思い知った2月のスタートでした。

『鬼は外、福は内』で済まないですね。