”ダレスの恫喝”(JNN取材)と北方領土

(お茶のお稽古に次いで2つ目です)


昨夜の雪が残る今朝の庭でしたが、午後になって久しぶりに庭に出てみました。クリスマスローズの花芽が立ち上がったり、奥には菫の花が一輪咲いているのを見つけました。真ん中の花壇には黄色いラッパ水仙も。ウィンタークレマチスも花盛りです。
◎「はてなブログへの記事移行について」によりますと、あす1月28日で記事の更新停止です。停止以降2月28日までの間、移行可能ということですので、この間に移行する予定です。
自分で何とか…と思っていると、つい数日前、沖縄の息子から、来月中旬休みを取って5日ほど帰ってくるというメールが入りました。助っ人に?と以心伝心かと思ったら、パスポートの取り直しで、ついでに休暇を取ったようです。これはラッキー、”待てば海路の日和あり”です。この息子が勧めてくれたブログですので、さっそくお願いメール。これで確実に移行ができそうです。それまで、しばらくお休みします。再開の時には、またよろしくお願いします。

◎日ソ首脳会談。わざわざ出かける必要があったのか。こうなると、決着しない方が国益にかなう?ということにも。
↓は、天木氏の20日のツィートです。安倍首相がロシアへ出かける前のツィートですが、まさに、行っても同じでしたね。パフォーマンスだけの外交が続きます。それで支持率が上がる・・・”では、情けない。プーチン大統領も社交上手。相手を怒らせたり恥をかかせたりしないで相手のレベルに合わせた接待です。アメリカを持ち出して漁夫の利を狙っています。

内田樹さんがリツイート

天木直人
‏@amakinaoto 1月20日

いよいよ日露首脳会談が明日行われる。安倍首相はきょうモスクワに出発する。さぞかし勝算があるに違いないそう思っていたらきょうの毎日が書いた。3月末―4月ごろの首脳会談を提案する模様だとこれには笑ってしまった。次回首脳会談の日程調整のために行くのだ。「やってる感」外交、全開だ


◎先週の確か金曜日だったかと思うのですが、JNN取材で『ダレスの恫喝』があったという書簡を詳しく紹介していました。夜、ニュース23でも詳しく放送していました。カメラで撮った分でフォローしてみます。1956年の交渉にあたった松本俊一氏の奥さんに宛てた書簡です。
2島ではだめ、4島返還でというプレッシャーは、国内からも、国外からも、あったということです。国内的には自民党結党時のスローガン。国外からは米ソ冷戦に入ったアメリカから、2島で妥協するなら沖縄は返さないという「ダレスの恫喝」。板挟みの交渉は、4島返還を掲げて継続で決着。この辺りの思いが便箋に書かれて奥さんの手元に。放送内容の書き起こしです:

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北方領土交渉の舞台裏>
日ソの北方領土交渉秘話
全権大使妻宛ての手紙に
 手紙が明かす”米の恫喝”
日ソ交渉全権大使・松本俊一氏、
「国民の要望に沿うよう最善の努力を続けたいと考えます

1955年、ロンドンで二人は熱意を込めた握手を交わし、和やかに日ソ国交回復への第一歩を踏み出しました。


交渉開始から2か月、ソ連歯舞群島色丹島の2島を日本にひきわたす意向を示す


55年8月20日、「東京へ報告すると、だんだん日本の方で欲を出してきて千島も欲しいと言っている。」

日本政府は、あくまで4島の引き渡しを求め、
ソビエトの意向を受け入れず。

1955年11月、”保守合同”で自民党が誕生、4島を求める声が高まる

交渉 引き延ばし”の指示。

56年3月10日、「東京は内政上の理由で、”譲歩するな”、しかし”決裂するな”と云うのですからバカバカしいような気もします。」


ロシア政治に詳しい法政大学の下斗米伸夫教授「まさに彼の苦衷がしのばれる文章
自民党の結党決議の中で4島という話が出てくるから、とても交渉の余地がないというのが松本氏の実感だったと思う。

翻弄
 
米ソ冷戦 

アメリカからの横やり

56年8月20日 「米国のダレスは、ソ連が千島列島をとるなら、琉球は米国が取ると乱暴なことを言い始めました。まったく泥試合になってしまいました。」

重光葵外相とダレス国務長官
日本が2島で妥協するならば、
アメリカは沖縄を返還しないと伝達。
「ダレスの恫喝」−−日本側の公式資料はこれまで公開されず。


下斗米教授:「手が震えるような資料ですね

「ダレスが『言い始めました』というところに驚きが感じられる」泥試合とか、第一級の交渉者にして驚きを感じざるを得ない。」米ソの緊張を物語る資料

「”ダレスの恫喝”がこの時点で出ていることを証明しているような文章」松本グロムイコ書簡

「2島で決着させる平和条約は回避、平和条約締結後に2島を引き渡す」という重要な書簡を交わす。
領土交渉の継続を確認
4島返還で交渉継続
2島で妥協せず
署名翌日の手紙には:

1956年10月20日「やっとホッとしたせいか疲れが出ましたが、元気ですからご安心ください
「あなたにもいろいろ心配させたのでしたが、心中愉快です。とにかく初志貫徹したので。」

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◎今朝のサンデーモーニングで、領土問題は主権の問題で軽く扱われる問題ではないと藪中氏が、北方領土問題のイラストを紹介されました。写真のイラストです。北方領土の歴史的経緯がわかりやすいイラストになっています:

主権の問題であるといえば、日米地位協定と沖縄の問題はまさに主権が侵害されている問題です。こちらで、きっちり対応できない日本が、北方領土問題で主権を主張するバランスの悪さをプーチン大統領のロシアに見抜かれています。4島の主権にこだわるのなら、日米地位協定の改定や沖縄県民の人権蹂躙問題、普天間基地辺野古新基地の土砂投入問題を見過ごして良いわけがありません。