「虎に翼」と「心の時代『ビクトール・フランク』と小野正嗣」

◎換気扇の掃除を切っ掛けに腰痛を発して6日目の連休明け、行きつけの整形外科で診察を受けました。レントゲン写真を見て先生からは骨ではなく筋肉痛と診断され、貼り薬と痛み止めを出されました。結局、痛みが引くまでじっとしているしかなく、やっと10日目あたりから普通になってきました。

◎昨日は、コーヒー豆を仕入れるため千里中央の阪急百貨店地下食品売り場へ夫の車で出かけました。9月はあまりの暑さと最近では腰痛もあって散歩も控えていましたが、昨日あたりから、また少し歩き始めています。その前に、家の中の夏から秋の衣更えです。

下の写真は千中の駐車場から商業施設やデパートへ向かうまでの広場。真ん中の建物は母が通っていた俳句教室がある豊中市民会館(名前は違うかも)の建物。

★朝の連続テレビ小説「虎に翼」が最終回を迎えました。直前の先週水曜日の「クローズアップ現代では脚本家の吉田恵里香さんを迎えて桑子アナウンサーがインタビューをしていました。弁護士から裁判官になった三淵嘉子さんという実在の方をモデルにして、憲法第14条を中心に様々な差別の問題を取り上げたドラマがユニークでした。脚本家がとても若い女性だということに驚くとともに納得したり。

「虎に翼」脚本家 吉田恵里香インタビュー(前編)「最後の最後までギュウギュウなのが『虎に翼』らしいかなと」 | ステラnet (steranet.jp)

「報道では真実でなければならない問題も、エンタメではそのサジ加減や切り口、味付け、風味とかを調整できる。誰かの権利とか尊厳にかかわる事なので、都合の良い言葉に替えられないためにもストレート、直球の言葉で・・・」と。今回、民族や性、年齢、障害などによる差別をエンタメドラマで取り上げることに挑戦。マイノリティと同時にマジョリティ側の加害の問題にまで触れていました。

最終週「虎に翼」異例ヒットとなった"2つの理由" 新鮮でありながら「NHKらしい」見事なドラマだった (msn.com)

★キャスト陣も良かったです:
猪爪はる/石田ゆり子
猪爪直言/岡部たかし
佐田優三/仲野太賀
米谷花江/森田望智
猪爪直道/上川周作
猪爪直明/三山凌輝

山田よね/土居志央梨
大庭梅子/平岩紙

崔香淑/ハ・ヨンス
花岡悟/岩田剛典
轟太一/戸塚純貴

星航一/岡田将生
星朋彦/平田満
星百合/余貴美子
杉田太郎/高橋克実
汐見圭/平埜生成
久藤頼安/沢村一樹
多岐川幸四郎/滝藤賢一

◎「朝からカタイ」とか「説教くさい」という声も届いていたそうですが、NHK憲法14条への挑戦、快挙でした!

心の時代「ビクトール・フランク」小野正嗣

NHK Eテレ9月21日土曜日 昼1時
たまたま最終回の6回目を見ました。「夜と霧」のあの強制収容所の体験を書いたフランクルとその再婚相手のエリーについて、作家の小野正嗣さんと話している女性との対話に惹きこまれました。

お相手の女性は、1945年生まれということで私の一つ年下の勝田茅生(かやお)さんという”ロゴセラピスト”の方で、フランクルやエリーさんと実際会ってお話もされています。愛情あふれる二人の様子を語り合う、作家の小野氏と勝田氏のお話が、とにかく聞き心地がとても良かったので思わず引き込まれてしまいました。

・先ず「ロゴセラピー」とは:フランクルが提唱する心理療法のことで、ロゴ(Logos)とは「意味」のことで「意味による癒し」。人生の意味を見つけることで精神障害を引き起こす苦境や社会不適応を乗り越える。

ロゴセラピー~生きる意味を見出すために~ - 認知療法&認知行動療法(CBT)によるカウンセリングとグリーフケア (abeno-counseling.com)

・最終回の6回目について:

こころの時代〜宗教・人生〜 - NHK

  ヴィクトール・フランクル それでも人生には意味がある (6)人生の中の出逢(あ)い

「どんな苦悩の中にあっても生きることには意味がある」ナチス・ドイツ強制収容所を生き延びた精神科医ヴィクトール・フランクルの人生と思想に迫るシリーズ、最終回。 フランクルが1950年に著した『苦悩する人間』。戦後、強制収容所で家族を奪われた悲しみを抱き続けたフランクルは生涯「人が苦悩と共に生きる意味」を探し求めたそんな彼自身の「生きる意味」の支えとなったのは、閉じこもりがちな自分を外側に目を向けて見つめ直すこと、そして二人目の妻エリーとの再婚など、かけがえのない「出逢い」だったフランクル自身やロゴセラピーにとっての「出逢い」の意味を見つめてゆく。

こころの時代 ヴィクトール・フランクル (6)人生の中の出逢(あ)い[字] - Gガイド.テレビ王国 (tvkingdom.jp)

強制収容所時代を生き抜いたフランクルは、自殺願望の電話に応えたりもしています。相手に愛情を持って受け答えするその姿勢が言葉より力強く相手の心に響くようです。

NHKこころの時代 宗教・人生 ヴィクトール・フランクル それでも人生には意味がある | NHK出版 (nhk-book.co.jp)

NHKこころの時代 宗教・人生

ヴィクトール・フランクル それでも人生には意味がある

  • テレビ

[著] 勝田 茅生

 

一度きりの生を肯定するために

ホロコーストを生き延びたユダヤ精神科医フランクル強制収容所での体験を記した『夜と霧』で世界的に有名になったが、フランクルが本当に伝えたかったのは、ナチスによる残虐行為の数々ではなく、「どんな人生でも、生きる意味は必ずある」というメッセージだった。絶望の淵に立たされ続けたフランクルは、何に希望を見出し、生きる意志を持ち続けることができたのか。本書では、フランクルの激動の人生、生涯を賭けてでも世に伝えたかった思想を紹介しながら、苦難の中にあっても生きていく道程を探る。フランクルの孫弟子による入門書。巻末には作家・小野正嗣氏の特別寄稿を収載。

 

勝田 茅生 著

ロゴセラピスト。1945年生まれ。上智大学文学部哲学科修士課程終了後、ドイツ・ミュンヘン大学博士課程修了。2000年、南ドイツ・ロゴセラピー研究所公認ロゴセラピスト資格を取得。2005年、南ドイツ・フランクル研究会を立ち上げる。2001年より日本でロゴセラピー入門ゼミナールを開催。著書『フランクルの生涯とロゴセラピー』(システム・パブリカ)、『ロゴセラピーと物語 フランクルが教える〈意味の人間学〉』(新教出版社)、共著『フランクルを学ぶ人のために』(山田邦男・勝田茅生、世界思想社)、共訳『意味による癒し ロゴセラピー入門』(V.E.フランクル著、山田邦男監訳、春秋社)。

こころの時代 ヴィクトール・フランクル (6)人生の中の出逢(あ)い[字] - Gガイド.テレビ王国 (tvkingdom.jp)

NHK Eテレ「こころの時代 ヴィクトール・フランクル」4-9月放送 | みすず書房 (msz.co.jp)

◎観終わって暫くしてから、この小野正嗣さん、『あの小野さんだ…』と思い出しました。今から5年前の2019年、俳優の横浜流星さんが、3本の映画に主演して日本アカデミー賞の新人賞を受賞、2020年「GQ JAPAN」(1・2月号)誌にインタビュー記事を書いておられたのが小野氏でした。そこに、文学者ならではの洞察力と表現でこう書かれていました:「この美しく繊細な、しかし演技というものに対してたぎるような情熱を核に秘めた流れ星がこれからどこに向かおうとしているのかは明らかだ。」

あれから5年。2年前には「流浪の月」で日本アカデミー賞助演男優賞を受賞。来年のNHK大河ドラマ「べらぼうー蔦重栄華乃夢噺」では蔦谷重三郎を演じます。横浜さんは18歳で俳優になる決心をしたそうなので今年は10年目。世間的に注目された19年からは5年で大河主役抜擢ですので、俳優としての大望の一つが叶うのではないでしょうか。たまたま見ていたEテレの番組で『小野氏』に遭遇するとは・・・でした。

小野正嗣氏の「コンビニ人間」から「100分で名著」と「GQJapan横浜流星インタビュー」 - 四丁目でCan蛙~日々是好日~ (hatenablog.com)