「あしながさん」について

子供たちが社会人になって教育費がかからなくなった時、記念?に「あしなが育英会」に寄付することにしました。出来るだけ長続きできるようにとわずかな金額にしました。その時から、なので10数年前から「あしながファミリー」という機関紙が届けられるようになりました。去年の定額給付金自民党麻生政権にNOでしたので、夫と二人で「あしなが」さんと中村哲氏のペシャワール会にそれぞれソックリ送金することに。こういうのを「ゴマメの歯軋り」というのでしょうか。
ところで、今年最初の「あしながファミリー」第110号から、いくつか記事を紹介します。
まず、会の名前の由来にもなっているアメリカの小説「あしながおじさん」(ジーン・ウエブスター著)が2012年に出版100年を迎えるのを記念して国際留学制度構築をめざし、2010年に「アフリカ遺児交流会」を開催する。アフリカ大陸各国の遺児ら約500人が「あしながウガンダレインボーハウス」に集い、世界の遺児に対する教育の必要性を世界に発信するそうです。
昨年12月6日に東京で開催された「第21回遺児と母親の全国大会」での大要望「子どもの貧困対策基本法」の制定に向け、超党派での取り組みが始まった。年明けから民主・自民・公明など超党派で法案作りに取り組むことに。制定されれば前代未聞の世界に類を見ない民間発・遺児学生発の”あしなが立法”となるそうです。
そして、昨年11月14日、サントリーホールで行われたオバマ大統領演説会に、あしなが育英会の玉井義臣会長が招待された。「本会が2000年から行ってきた日本の遺児とNY同時多発テロ遺児やニューオリンズのハリケーン遺児らを日本に招待するなど『世界21カ国遺児交流会』活動と実績が評価されたと思われる。招かれたのは、政府要人など各界代表ら1600人。」招かれた著名人には「東国原宮崎県知事、田上長崎市長、井波沖縄県宜野湾市長、松崎小浜市長、飯塚繁雄拉致被害者家族連絡会代表、拉致被害者家族横田夫妻、北野たけし、PUFFY、ジェロ、ヴァン・クライバーンピアノコンクール優勝者辻井伸行、映画”おくりびと”の本木雅弘、明石元国連事務総長、外務省のラスプーチンこと佐藤勝元主任分析官、など。」 アメリカ政府の目配り心配りがすごいですね〜
「道標(みちしるべ)」という津田康・元毎日新聞記者のコラムがあります。今回は「友愛、連帯、一筋の光」と題して、協同組合運動の提唱者としても名高い賀川豊彦(1888〜1960)の言葉を取り上げています。昨年2009年は、ノーベル平和賞の候補に2度も挙がるが没後忘れられた感があった賀川豊彦が神戸で救貧活動を始めて100年目だったそうです。神戸市六甲で学生生活を過ごした私にとっても賀川豊彦の名前はなじみがあります。賀川は<人間世界の悲惨と貧困から抜け出す道として、キリスト者らしく「兄弟愛(友愛)の行動」を提唱する>、コラムの結びは、<世界の遺児たちの「連帯」を呼びかけるあしなが運動は、賀川の「兄弟愛(友愛)の行動」に通うのではないか、と。一筋の光…。>

「あしながさん」は関西の阪神ファンにはお馴染みかも。阪神タイガースの星野元監督はご本人も母子家庭でこの運動に理解があり、監督時代一年間、帽子や袖?に「あしなが育英会」の縫い取り?があった時代がありました。選手たちにもスポーツ選手である前によき社会人であれと言って、ボランティア活動をすすめたそうです。赤星選手(昨年引退は本当に気の毒でした!)が盗塁の数だけ車椅子を贈っていたのは有名な話ですし、この110号の機関紙にも<タイガースの桧山選手が「神戸レインボーハウス」に寄付金を持って来館、子どもたちと交流、2003年から7回目>という記事が載っています。

街頭募金を訴える子どもたちに会うこともありますが、あの寄付金で高校や大学へ進学できる子どもたちが一人でも多く、という気持ちでした。
それが、こんなに世界的にもなっているのに驚きます。 (花芯が見えるほど開きました)