バンクーバーのパラリンピックは金3、銀3、銅5のメダル11個。前回トリノと比べて2個増。アイススレッジホッケーという競技の主将は、特別の「功績賞」でも表彰され、皆さん大活躍。素晴らしい結果です。そうこうする内にいよいよウインタースポーツの最後を飾るようなフィギュアスケートの世界選手権もトリノで開かれます。今年は熱くて充実した冬を過ごせたような気がしています。
ところで、3月20日、地下鉄サリン事件から15年が経ちました。1月の大震災と3月のサリンの15年前は私にとっては記念すべき年であり3月でもありました。1995年、ロンドンフィルの音楽監督フランツ・ウェルザー・メストとピアニストのブーニンがショパンの2番のピアノ協奏曲を日本で演奏することになっていました。3月24日が、大阪のシンフォニーホールでチャイコフスキーの悲愴と協奏曲の組み合わせでした。サリンの直後で大丈夫かなと思いましたが、24日の大阪も26日の東京も予定通り演奏会は無事行われました。
震災のときもそうでしたが、日が経つにつれて事件の真相と被害の大きさが分かってきて、こんな時機に浮かれていていいのかという後ろめたさと、何年も前から楽しみにしていた二人の協演が実現する場に居合わせたいという思いが交錯したあの頃。ロンドンフィルを辞任することになっていたメスト指揮LPOの最初の生の演奏を体験出来る嬉しさと、チャイコフスキーの悲愴交響曲、そしてブーニンとのショパンの第二協奏曲。事件と時節と音楽と個人的体験とがない交ぜの15年前のあの頃がまだまだリアルに残っています。
今年は、そのメスト氏、秋には東京でピアノの内田光子さんとの競演が予定されています。今年はショパン生誕200年でもあり、秋に東京でメストさんのクリーブランド、大阪でブーニンさんのショパンを聴いてみようかと思ったりしています。今回は大きな事件とのセットでないことを望みたいですが。
先日、高知のSさんが、貸してあげていたビデオやカセットテープとともに高知名産の美味しい蜜柑を送って下さったのでお礼の電話を入れました。その時に話したことがマスコミ不信。Sさんはトヨタの件で、日本のマスコミが上っ面をかすめるようにしか報道せず、アメリカでの実態を伝えない、デッチアゲの言いがかりに等しく、技術の問題ではなく政治の問題なのにどこも報じないと批判。私は政治について、政局のみを芸能ニュース並みにしか報道しないと批判。日本のマスコミはおかしい、真実を追及するという本来の報道のあり方からほど遠いと二人で盛り上がりました。
頻繁に伝えられる世論調査の結果ですが、民主党の支持率が30%を切るか切らないかと昨日テレビで。今朝は、次期選挙で民主党に入れると表明した人が67%だとか。ワイドショーでの政治ニュースの取り上げ方だけが政治の動きではない、と当たり前のことですが、マスコミの騒ぎ方に惑わされないようにしないとと今更ながらに思います。