検察の暴走・その2「郵便不正事件」

大株の「龍のひげ」の真っ白な花 

昨日の日経夕刊、社会面の片隅、「ピックアップ」というコーナーの3つの記事の内の一つが、
「元局長を巻き込み反省」というタイトルのついた記事でした。記事によりますと:

 障害者団体向け郵便料金割引制度の悪用事件で、虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元厚生労働省係長、上村勉被告(41)の公判が6日、大阪地裁(横田信之裁判長)であった。
 被告人質問で元係長は共犯に問われた元同省局長、村木厚子被告(54)について「何の罪もないのに事件に巻き込み反省している」と述べ、元局長の関与を否定。「国家公務員として障害者の信頼を裏切ったことをおわびしたい」とも述べた。

同じく今朝の朝刊では35面に大きく取り上げられていました。村木(元)局長が逮捕されたのが去年の6月、ちょうど衆院選前のことです。
新聞によりますと<検察側は自称障害者団体「凛の会」側が(民主党)国会議員を通じて厚労省側に証明書発行を要請、「議員案件」として元局長が部下に偽造させたとして懲役1年6月を求刑した。しかし、公判を通じて検察側は苦境に立たされ続けた。>

一般の人間にとって、検察というのは「お上」です。そのお上に疑われて逮捕されるということは、逮捕される側が悪いに決まっていると何の疑いもなくそう信じてしまうのが普通です。村木厚子さんは高知出身らしく、高知の友達と電話で話していた去年のこと、「村木さんは、地元では優秀なキャリアで大出世したと評判の方、魔がさしたのかね〜」という受け止め方だと知りました。私はビックリ、「違う、違う、冤罪、デッチアゲよ!」と説明にコレ努めました。
何にもしていない村木さんは失職(起訴休職)、突然有能な人材を失った職場、ご本人の名誉の失墜、とその被害は計り知れません。

今朝の新聞の小見出しだけを並べて見ます。

▼「供述調書は検事のでっち上げの作文」(2月24日、証人出廷した部下)
▼「取調べに問題があり、供述調書に信用性は認められない」(5月26日、証拠決定で横田裁判長)
▼「検察側は強圧的な取調べや強い誘導で『ストーリー』に合う供述調書を作成した」(6月29日、最終弁論で弁護側)

10日にこの判決が大阪地裁で言い渡されます。注目です! 
昨年の政権交代を前にしたもう一つの「検察の暴走」の一例です。