「レベル7」の謎

今朝の日経朝刊「社説」を読んで、一寸おかしいな〜と思いました。
つい先日、8日の社説では「原子力安全・保安院は、福島第1原子力発電所の事故の深刻さを直視し、国際的な評価尺度を、レベル5(施設外へのリスクを伴う事故)からレベル6(大事故)にただちに引き上げるべきだ」と主張していました。それが、「洩れた放射性物質の量から、海外の専門機関などではレベル6(大事故)以上との見方が強まっていた。2段階の引き上げは当然であり、むしろ見直しに3週間以上かかったことに首をかしげざるを得ない。」
日経は、いきなりの2階級特進に、なんと「当然」の評価です。(「6」って言ってたじゃない!!)

そして、今日、海外での評価はアメリカが「驚かない」でした。ロシア人女性で原子力関係の委員だったかは「過剰。6が妥当」。他にも死者が出ていないし直接爆発したわけではないので6が妥当という人(何処の国だったか?)も。アメリアでは、7が当然、なぜ一ヶ月も掛かったのかという新聞も。
私は頭の片隅で「叉、アメリカの所為(せい)にする」と言われそうな気がしつつ、「やっぱりアメリカ?」と思い始めていました。
そして、もう一つ、私がとってもおかしいと思うことが・・・。どこも、その後、追求も話題にすらしませんが、菅総理細野豪志氏を原発担当大臣にしたいと公明党に打診したという話。大臣にするにはポストが足りないので一人やめさせるか、増やすなら法律を作らないといけないのを菅さんが知らなかったのか…とか。ところが、そんな話、民主党の誰も知らないし、細野氏自身も打ち消したと新聞に載っていました。
菅さんの発言として、「細野氏がアメリカとの協議を責任を持ってやってくれている」とも。アメリカやフランスが全力を挙げて協力するといっていましたが、どこで?と不思議でした。しかし、細野氏を通して、日本政府とアメリカがシッカリ協力しているということです。この件は、それ以後「菅さんの勇み足」で片付き、取り上げられなくなりました。それも本当に不思議でした。

今日の関西テレビ、5時台の「アンカー」で青山繁晴氏がズバリ「政府解体」を要求していました。
菅総理の存在が不安材料そのものだという強烈なものでした。そして、レベル7の謎解きです。
答えは「アメリカの圧力に政府と原子力安全・保安院が屈した」、「媚びた」というものでした。
(詳しくはアンテナの「ぼやきくっくり」さんが明日にでも書き起こしされるので、覗いて見てください)

保安院が「発表」の場で、チェルノブイリと同レベルと言いながら、わざわざ「チェルノブイリとは違う」と言い訳めいた説明をするのも謎でしたが、政府主導で、”仰せの通り”で行くべしと保安院に圧力をかけたと想像すると、ああいう説明も分ります。保安院の数値(37京ベクレル)と内閣府原子力安全委員会の数値(63京ベクレル)の奇妙な差も謎?ですし。
青山氏は「6」なのに「7」にしたのは米の圧力があったから、米に媚びて、という解説でした。私は、本当は「7」なのに、日本の政府がパニックを怖れて発表できないのか、あるいは数値そのものを日本側では測りきれていないのか?(能力に欠ける?)、あるいは4基の具体的な損傷や炉の状態をアメリカは把握しているが日本側は本当に判っていなくて納得できないのに、アメリカの圧力でやっと「7」にしたのかと想像していました。「7」なら、これから起こりうる危険の具体的な内容も知らされるべきだと思います。「6」なのに、屈して「7」なら、風評被害の責任重大です。
レベル見直しの発表が4月12日なのも、「震災から1ヶ月経ったから」というものや、「統一地方選挙が終わってからをねらって」というものも。勘ぐれば、「クリントンさん来日の前に」というのもアリかもしれません。細野氏の重用、大臣ポストのプレゼントもアメリカを意識してのこと?と勘ぐるのは行き過ぎ? 私の勘ぐりが的を得ていないとしても、今日の青山氏のアンカーでの解説からいって、ここまでくれば、菅政権の指導力欠如・国民無視は許せません。
震災と津波の被害からの復興と、原発被害を最小限に抑えて収束させる為には、菅総理の一刻も早い退陣を私も願います。いままで、こんな非常事態にトップがかわったんでは・・・と躊躇していましたが、トップを変えなきゃ進まないし、福島県民も救われないと思い直しました。命に関わること、全生活に関わる事に謎があること、国民の知らないところで事が進み処理されているのは許されません。
誰が他に? 民主なら原口氏?…大連立? 救国内閣? 自民党の誰か? 復興大臣? 本当に非常事態なのに・・・

午後から春の畑の道を歩いてみました。シロツメ草・オオイヌフグリのキレイな水色・レンゲも咲いて。薄紫の花は?