あの斑目(原子力安全)委員長が!?

先日、「まだらめ、デタラメ」が頭の中から消えない、なんて書いたところでしたが、ヒョッとすると朗報?!というニュースです。
18日(土曜日)の東京新聞(「shuueiのメモ=http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20120219/1329598874」さんより)によりますと、斑目委員長は「安全評価(ストレステスト)の一次評価について再稼働とは関係ない。二次評価まで終わらなければ、安全性の判断はできない。一次評価は安全委が要求している(安全性の)レベルに達していない」との見解を示しました(17日)。「え〜〜っ!!」という思いです。
今朝の「日々坦々=http://etc8.blog83.fc2.com/」さんのブログのタイトルは、「原子力安全委の斑目委員長が汚名返上か? 保安院が「妥当」とした大飯原発「再稼働」に待った!」でした。
また、紹介されている東京新聞の特報記事のタイトルは「『デタラメ』覆すか」となっていて、最後は「意地をみせるか」です。「日々坦々」さんのブログから入った後藤正志さんのお話を紹介している「ざまあみやがれい!=http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65791050.html」さんのブログの締めくくり部分を引用してみます。

ざっくりと要約すると。

(1)そもそも、ストレステストという1次評価を先に出してもらって。2次評価はあとで別にやる、という話だった。

(2)だが、保安院は、ストレステストという1次評価だけやって原子力安全委員会にあげた。(話が違う)



(3)原子力安全委員会の班目春樹委員長は『再稼働とは関係ない、2次評価まで終わらなければ安全性の判断はできない』『1次評価は安全委員が要求している安全性のレベルに達していない』と発言した。つまり、1次評価だけでは再稼働は認めない、と発言した。

(4)今後のストレステストの委員会で検討していくよ。

ということですね。



3.11以後の報道において、原発推進側だとされている原子力安全委員会が、ここにきて、再稼働の壁として、機能しようとしているわけです


4月の原子力規制庁発足で、原子力安全委員会は消滅するわけですが、最後の最後で、原子力委員会は、良心といいますか、最後の意地といいますか、本来の役目を全うしようとしているのでしょうか

アタリマエのことを当たり前のようにやろうということですね。


大飯原発3・4号機の再稼働を強引に進めようとする、原子力安全・保安院と、規制庁・原子力安全委員会、の対立構造がみえています。


これまで保安院設立以降、存在感がほぼゼロだった安全委員会が、3.11以降、国民の厳しい目にさらされたということで、機能が回復したということも言えるのではないか、とも思ったりします。


とにかく、班目春樹氏には、贖罪の意味を込めて、最後の大仕事を、全うしてもらいたい

2月20日(月)、のストレステストの委員会の動向に僕は関心が高まっています。

後藤さん、井野さん、にもエールを贈りたいと思います。=====(追記:2012年2月19日1:01)

斑目委員長の言動については、小出さんだったかが、”正直な人”と評されたことがありました。
「3・11の前に戻りたい」という発言は本当に「正直」でなければあの立場の人が言える言葉ではなかったと思いますが。
ここへきて、最後のお仕事として、責任を果たすおつもりになられたのなら、本当に嬉しい限りです。


もう一つ紹介したい記事があります。18日日経朝刊に掲載された記事です。
タイトルは「関電『国の暫定基準必須』 原発再稼働の前提 福井県に同調」という記事です。

 関西電力の豊松秀巳副社長(原子力事業本部長)は、17日、日本経済新聞のインタビューに応じ、原子力発電所の再稼働には『国が暫定的な安全基準を示すことが必須だ』と述べた。ストレステスト(耐性調査)では不十分とする地元の福井県に同調した。24日からの福井県議会が原発の稼働再開を巡る当面のヤマ場との見方を示し「(再稼働は)時間が経つほど難しくなる」と語った。


 関電の大飯原子力発電所3,4号機のストレステストの結果について、原子力安全・保安院は「妥当」とする審査報告書をまとめた。福井県の西川一誠知事は「国が福島原発事故の知見を反映した暫定的な安全基準を示すことが大前提」とコメントした。
 豊松副社長は保安院地震津波、高経年化(老朽化)をテーマに専門家の意見聴取会(NHKの「かんさい熱視線」で取り上げた会議・2日前のブログ参照=蛙)を開催してきたことに触れ「福井県が懸念する事項についても議論が尽くされつつある」との認識を明らかにした。


 福井県議会の2月定例議会は3月16日で閉会する予定。ここで原発再稼働の同意を得られない場合、5,6月とみられる次回の開会まで再稼働の決定は先送りになる公算が大きい。6月下旬には関電の株主総会があり、筆頭株主大阪市脱原発依存の株主提案を説明する意向。関電の原発を取り巻く世論が一段と複雑になる可能性がある。

 さらに原発規制の担当は経済産業省保安院から4月に環境省の下部組織の原子力規制庁に切り替わる。再稼働の地元同意が先送りとなると、新たな組織の発足で、改めて審査に時間がかかる可能性もある。

関西では、これから原発の起こす電気を使わないで暮らすことになりました。(残り新潟と北海道の2基のみ)
原発は稼働していなくても危険な存在であることには変わりがありません。それでも、一つ安心という気持ちにはなれます。
代替エネルギーに活躍してもらって、今夏は、足りなければそれこそ団扇で乗り切ってみせたいものです。
おススメ記事:ニューヨークタイムズ: 訳の分からない放射能除染:A Confused Nuclear Cleanup (記事全訳)(「shuueiのメモ」さん:http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20120220/1329681589