土曜の楽しい集い

  昨日は外院の里のMくん邸でカナダのSさん企画の集いがありました。日本にいる間、京都に仮住まいのSさん、通信手段は葉書と公衆電話だけ。葉書で目ぼしい方にアレコレ依頼が書いてあって、公平に役割をもらって集まるという形。
場所は独り暮らしのMさんの豪邸を提供してもらって2時から4時までの予定。私とSさん、Uさんは12時にMさんの車で迎えに来てもらって準備。昼食は事前にMさんが巻き寿司を準備という段取り。4人は小学校と中学校の同窓生ですが、車の中で「どういう関係どうし?」という運転のMくんの聞取り調査に応じる事に。
今は亡きMくんの奥さんが使っておられた食器類が5客分、とか10客分そろっています。ガラス越しに見えるあの陶器のセットは、今Sさんがお鍋で沸かしているショウガミルク(インド風チャイー)を入れるのに良さそう。Uさん持込の香りの良い紅茶は10客揃っている磁器のセットが良さそう。大きな苺は取っての付いたステンレスの横ラインのカゴに入れてガラス器の上に乗せればそのままテーブルに。Sさん持込の京都の和菓子は木曽塗りのお盆が合いそう。Sさんが京都のお友達に朝焼いてもらったパウンドケーキは、10枚に切り分けて厚手の白地に花柄のドイツ製のお皿と無地の白い四角いお皿に乗せることに。
テーブルの真ん中に置いてある白蝶貝の変わった器。和室の座卓の真ん中には同じ形の黒蝶貝の器が置いてあるので白黒セットなんでしょう。軽くてアコヤ貝のように真珠色に輝いてこんもりした形なので、ここにスティックシュガーとコーヒー用のミルクを入れました。
これまたSさんが京都名物・朝焼きたての八橋をもってこられているので、これは浅くて厚みのあるカットが美しいガラス皿に。5月に近い4月だからいいでしょう。Sさんの担任だった恩師ご夫妻とMくんや私の担任だった女先生も交えて、9人で大きなテーブルを囲んで2時間半ほど。先生の奥様は十勝の小豆で朝4時に起きて作ったというオハギを持って来てくださっています。おいしいお菓子と、お茶、懐かしい思い出話に、震災や電発の事故の話。Sさんには「話すのは日本語と英語とどっち?」という質問も。「自分の考えを発表するのは英語の方が便利」という答えでした。
途中、お孫さんの事で携帯で呼び出されたUさん、ご主人のお迎えがあって退席。カナダの彼女と市会議員の彼とが教育の今昔について議論を始めたり・・・あっという間に4時。耳が遠く、足元も少し不自由な先生が奥さんと帰られることになり、市会議員さんが送っていくことに。残った者でひとしきり話し合い。今日の集いは帰国を控えたSさんが日本にいる間に会っておきたい人たちに声をかけてお世話になったお礼をというつもりで、京都からの持込がドッサリでした。
携帯で写真も撮ってもらって、先生ともう一人をMくんが車で送ることに。
その間に私とカナダのSさんで、食器類を洗って拭いて元あった場所に収めて、丁度片付いた頃にMくん到着。Mくんの車で行きつけの日本食のお店に連れて行ってもらいました。お魚が新しく、Sさんに二人でバイ貝の初体験を強制させたりしながら、芸術談義。Sさんの大学の美術の講義を聴いているような難しい話も。「時代を伝える表現」とか「物理学の進歩が芸術と無関係ではない」とか・・・。
京都まで送っていくというのを茨木駅までということで、そこで彼女とはお別れ。「縁があれば叉日本かカナダで。ひょっとすると天国で。アチラもいい所らしいから。天国では奥さんが待っているので、それなりの距離を置く事になりますが・・・」とMくん。
帰りは荷物が増えて両手に大きな荷物を持って我が家の前で車を降ろしてもらって、さよならしました。
小学校から60年近くの、細く長い付き合いです。途中、それぞれ全く別世界に生きていながら、幼い時に机を並べて同じ先生に教えてもらったというだけの絆でこうやって楽しいひと時を共にできる幸せを本当にありがたく思いました。
Mくんと先生には、「全く変わらない」と言われ、Uさんと市会議員くんには「いや、変わった」と言われました。
どちらも自分です。そうやって長い目で私を見てくれている人たちが居ることが幸せです。