”小出先生、熊取で小沢一郎氏にレクチャー”&”週刊朝日の小沢一郎インタビュー”

◎日曜日、「小出裕章(京大助教)の非公式まとめ」で、小出裕章氏が、熊取の京大原子炉実験所に小沢一郎氏の訪問を受けて対談したということを知りました。
△動画で1時間弱、小出氏が丁寧に原発事故現場の様子と収束についての意見を述べておられます。コチラの「対談:小出裕章 × 小沢一郎/「福島第一原発を抑え込むために」http://hiroakikoide.wordpress.com/2013/06/01/ozawaichirou-2103may31/#more-6051
△「青空学園だより」さんのブログでは書き起こしブログを紹介されていました。コチラの「晴耕雨読」さん:http://sun.ap.teacup.com/souun/11078.html
ツイッターを読んでいると、「参院選前のパフォーマンス」というのやら、「政治家ってこんなことも知らないのか」というのもありました。
小沢さんの受け答えが初めて聞くような?相槌というか、聞き上手というか・・・小出氏は、ラジオや講演、場所や相手、相手の人数が大勢であろうが1人であろうが変わらず、手を抜くことなく、坦々と事実を述べていくという丁寧な対応ぶりです。そして聞いているうちに、やはり、とんでもない技術に日本は手をつけてしまったという厄介さをつくづく感じてしまいます。政治家も電力会社も引き受けた地方自治体も私たち電力消費者も、現在も進行中の事故と原発のこれからに知らんぷりはできません。事故の後始末(収束)だけでなく、原発の後始末にどれだけの時間と人手とお金がかかることか・・・本当に大変なものに手を出してしまいました。福島第一原発事故をキッカケに止められなければ日本の未来は本当に真っ暗です。止めましょう!!
ところで、参院選に向けてのパフォーマンスと言えば、政治家なら7月に行われる参院選を意識しない方がおかしいわけですから、何をアピールするかが問題。「オスプレイの訓練を大阪で」というのか、「あわよくば憲法96条を変えて、憲法改悪をやり易くしたい」と窺っている原発推進・輸出政党か、3・11以後精力的に脱原発を説いている誠実な原子力科学者を訪ねて話を聞く政治家か・・・どのパフォーマンスがこれからの日本にとって有益か、とくと考えてみましょう。
◎さて、「生き生き箕面通信」さんの5月29日の記事「小沢一郎氏は3年後の再逆転に満々の自信」は、「週刊朝日」の小沢一郎氏の「私が憲法改正に反対する理由」という「独占インタビュー」を取り上げて書いておられます。先週、郵便局に行ったついでに本屋さんでこの号を買い求めました。ついでに「サンデー毎日」に「孫崎享Xウォルフレン救国対談」が載っていましたのでこれも。さて、小沢インタビュー、読んでみると「生き生き」さんがとても上手にまとめておられますので、内容はソチラで:(http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/b7df5d29934fb9b786b8ad06ba9ed62e
ここでは、本文から適当にピックアップ、引用して並べてみます。「3年後に再逆転」という少し長い物の見方や、民主党の今後、農協と連合についての見方についてなどはナルホドと思いますし、とくに沖縄については、こうでなくっちゃ!でした。

小沢一郎独占インタビュー 私が憲法改正に反対する理由
2013年5月29日(水)0時0分配信 週刊朝日



平和主義の理念 変えるのは革命



小沢 うん。そして、自民党の草案なるものを見たら、変えようとしているのは主として9条だけなんですね。国防軍を持つということだけであって、あとはほとんど変わっていない。これでは、憲法全体の基本の理念や原則をどのようにしようとしているのかが見えてきません。僕は9条の修正・加筆をするのに頭から反対しているわけではないが、基本の理念がわからないと、まやかしか、いかさまみたいな話になる。


──9条は、平和主義という今の憲法の基本理念のひとつですよね。



小沢 そうそう。国民主権基本的人権の尊重、国際協調と並んで、平和主義が今の憲法の四つの基本理念であり、原理です。だから、これを変えるということはまったく新しい憲法をつくるということと同じになるんです。憲法の理念を変えるということは、一種の革命です。だから、憲法の理念を変えることはできないんです。たとえ百歩譲っても、じゃあ新しい憲法をどのような理念でどのようにするんだということを明確にしなければなりません。自民党案を見ても、それがまったくない



小選挙区で容易 3年後の再逆転


──なるほど。2010年9月の民主党代表選で元首相の菅直人さんと戦ったとき、沖縄の普天間飛行場辺野古(へのこ)移設に絡んで「沖縄や米国とよく話し合って」と演説されました。どういう意味だったのでしょうか。



小沢 「県外、国外」とはまた別次元ですが、沖縄のあの海をこれ以上埋め立てるっていう発想は、僕はとんでもないことだと思います。ましてあそこは白いジュゴンの最北棲息地であって、きれいなサンゴ礁の海ですから。沖縄の資産であるとともに日本の大事な大事な自然資産です。これはもう、僕は絶対反対ですね。



──本当ですね。



小沢 あんなきれいな海を。何考えてるんだっていうことです。世界遺産みたいなものですよ。



 それでどうするかっていう話ですが、米軍の軍事戦略は今や、第一線部隊はもう前線におく必要がない、引き揚げようということなんです。だから海兵隊も事実上、グアム島やハワイのほうに引き揚げてます。またドイツをはじめヨーロッパからも撤退している。だから沖縄には要らないんです、海兵隊の実戦部隊は。沖縄と周辺海域に防衛の空白が出るとしたら、それは日本がやるべき話なんです、日本の領土ですから。アメリカにおんぶしているということがおかしな話ですもうひとつ違うレベルからの話をすると、アメリカはアジア全体を睨(にら)んでの指揮命令系統とその関連施設は沖縄に残したいと考えているかもしれません。それは必要だと思う。だけど辺野古に大きな飛行場は必要ないし、普天間も僕は要らないと思います。


▲──もうひとつ政策の話をしますと、脱原発の考えは変わらないのですか。


小沢 変わりません。



──自民党は今、再稼働に向けて力を入れ始めているように見えますが、再び本腰を入れて反対していかなければいけないですね。



小沢 そう思います。しかし、本当に自民党がわからない。僕らだって、自民党時代を含めて原発依存の政策を採ってきた責任はあるが、現在、福島で大変な事故を起こして、これだけその深刻さがわかったわけですよね。原子力は、高レベルの廃棄物も何とか処理できるっていうことでスタートしたんです。ところが40年たっても、処理できないってことがわかったわけです。今ね。そうなると、これはもう原発とさよならするしか方法がない。



アベノミクスで 国民格差は拡大



結局アベノミクスは、格差をどんどん大きくする。大多数の国民は所得は上がらないままに物価高に苦しむという話になるんです。僕は今年中にそうなると思う。ですから、アベノミクスという幻想は近いうちに崩れてしまうと思いますね。


ーー7月の参議院選挙はどうでしょうか。



小沢 実を言うと、これが難しい。新しい受け皿ができるかと言うと、今の状況ではもう無理でしょう。維新とみんなの党は、なんだか基本政策はみんな自民党と一緒でしょう。そうすると野党代表としては民主党だけれど、民主はなんていうか思考停止状態でしょう。憲法でもTPPでも、全然結論を出せない。選挙協力について民主党に呼びかけたんですが、出てこない。民主は結局、意思決定できない。このままだと参院選までには受け皿の構築は無理ですね。そうすると、これまた去年と同じように自民党に対する積極支持はないけれど、最終的に自民党が勝つということになるでしょうね。しかし、まあそこからですね。


──民主党には連合の問題があります。中心を担う電力総連は原発推進ですね。小沢さんたちは脱原発の立場ですから、折り合いが難しいですね。



小沢 今、連合は、組合員と意識が乖離してるんじゃないですか。農協もそうです。TPP反対で、これに賛成する人は政治家でも断固落選させると言っていた農業団体が、自民党を応援してるんだもの。そんなばかな話ないでしょう、人をばかにしてる。それと同じで、連合だって消費増税賛成、原発も推進、TPPも賛成でしょう。これ、経団連と同じですよね。勤労者の代表の連合も、経営者と同じ話になっちゃってる。ですから、このような状態が続けばいずれ必ず破綻します。農協も同様です。いつまでも国民をだませるものではありません、私はそう思う。

△引用先はコチラ:http://s.news.nifty.com/magazine/detail/asahi-20130529-01_1.htm(週刊朝日
△△△「小出裕章先生との対談を終えて 小沢代表記者会見 2013年05月31日」はコチラで:http://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/7156525.html
小沢さんの会見は10分ほど、内容は:「最大の問題は政府が、再稼動や輸出を大っぴらにやっているのだから、放射能の問題は考えていないという状態で、深刻で恐ろしい現実がある。」「放射能を封じ込めるための石棺化の前に、4号機の宙づりの使用済み燃料棒のプールの問題を片付けなければならない。細心の注意と費用と年月が必要だが、これが完成しないと石棺作業に取り掛かれない。」「小出先生のお話は参考になったというより、危険な憂うべき深刻な状態であることが専門家の説明でその通りだと確認できた。野党の立場でどうのこうの出来ませんが、あらゆる機会に国民の皆さんにお話しして、国民の皆さんの力でまずは放射能を封じ込める作業を、いくらお金がかかっても、10年、20年かかってもやり遂げないと日本の将来は無いと改めて確信しました。」
週刊朝日自民党憲法草案について、小沢氏の「変えようとしているのは9条だけ」という言葉には少しひっかかりました。まさに基本理念の1つである、「国民主権」や「基本的人権」を変えようとしているのでは?と疑われる改悪が混じっていると思います。その点で、小沢さんの言い方だと、そこを変えようとするのは「革命」で「無理(無茶?)」ということですので、小沢さんの「変えるのは9条だけで理念が見えない」という言い方は、他の改悪は現行憲法以下の『逆行』で、話にならないから問題外と無視しての言い方?なのか・・・と考えてもみたり。
◎写真は日曜日、市の合唱祭に夫の所属するコーラスグループも出演するのでメープルホールへ。4時頃の芦原公園と図書館脇。