クリスマスの第九

昨日は、「2011年 淀川区 1千人の第九」に行ってきました。
夫の山仲間のお二人が合唱団に入っておられるので1昨年に続いて2度目の第九です。今年も新大阪にあるメルパルクホールで。前回車を駐車するのに手間取ったので、今年はバスと電車で開場時間の4時に合わせて。風が冷たい日でしたが青空に大阪(伊丹)空港へ向かう飛行機が。思わずカメラを向けてしまって。
メルパルクの前は二重、三重の行列ができて最後尾がどこだかわからないくらい。寒風の中、開場までしばらく待っている間の寒いこと。ホールに入ったら、もう席はほとんどなくて、一番後ろの席へ。今年はプログラムにも「東日本大震災復興を願って」と書かれて、東北から避難されている方も来られていました。

前半は大震災を意識した曲の構成になっているようです。「いのちの光(石若雅弥)」「ジュピター(ホルスト)」「ピエ・イエズ(ウェッバー)」「千の風になって(新井満)」「アヴェ・マリア佐藤賢太郎)」「しあわせ運べるように(臼井真)」「ビリーブ(杉本竜一)」。
ここまで、知っている曲や知らない曲なども。合唱団の皆さんは総勢80人。みなさん、白と薄いブルーのケープのようなものを羽織って聖歌隊みたい。サンタ姿の司会者が上手にお話をしながら曲目紹介をします。少年少女合唱団も加わって舞台はいっぱい。ここから羽織っていたケープ状の上着を文字通り脱ぎ捨てて、アニメ「忍たま乱太郎」のテーマ曲という「勇気百倍」。忍者の紛争をしたお兄さんお姉さんも客席側から登場して、寸劇ありで、子供たちも大喜び。にぎやかな舞台になりました。指揮者の清原浩斗さんがご挨拶、そして前半の締めくくり「富山に伝わる三つの民謡」から「むぎや(岩河三郎)」。佐渡おけさを踊りながら一人が登場するシーンの演出もあって、これがなかなかよい合唱でした。


前半の最後に「歓喜の歌」の合唱指導を受けて、後半、いよいよベートーヴェン「第九」です。4人のソリストも合唱団の皆さんも正装して、演奏を待ちます。前回同様、オーケストラではなく、生演奏でエレクトーンとピアノ、シンバルとドラムだけ。エレクトーンの演奏と音響には本当に感心してしまいます。充分の迫力とスケールでベートーヴェンが演奏され、シラーの「歓喜に寄す」の詩の一番いいところで観客も起立してカタカナのドイツ語か、ラララ…で唱和し、今年も略式の「第九」を歌い終わりました。この後は、舞台上の皆さん、三角帽子やトナカイの角をかぶって、クリスマスメドレーです。プログラムに歌詞が載っている「赤鼻のトナカイ」と「きよしこの夜」は会場も一緒に。最後は総立ち、手を叩いて大盛り上がり。

客席には淀川区長さんもご招待だったようですが、来年はどうなるか。
橋下市長誕生で、区長さんは選挙で選ばれることになります。一人1500円の料金は据え置きか、会場費やプロのソリストや準備が賄えるかは未知数です。文化面の現状維持か、後退か、注目です。

帰りは、バスの中から、これまた2年前と同じく、新御堂ドン突き、トンネルの上にはクリスマスのイルミネーションが美しく光っていました。


シラーの歌詞の最後のくり返される一節より:


汝が魔力は再び結び合わせる
時流が強く切り離したものを
全ての人々は兄弟となる